オランダ王国

基礎データ

令和4年1月20日
オランダ王国国旗

一般事情

1 面積

41,864平方キロメートル(九州とほぼ同じ)

2 人口

1,755万人(2021年9月 オランダ中央統計局)

3 首都

アムステルダム(政治機能所在地はハーグ)

4 言語

オランダ語

5 宗教

キリスト教(カトリック20.1%、プロテスタント14.8%)、イスラム教(5.0%)、無宗教(54.1%)、その他(5.9%)(2019年 オランダ中央統計局)

6 略史

年月 略史
1568年 対スペイン独立戦争
1648年 オランダ連邦共和国独立
1810年 フランスにより併合
1815年 オランダ王国独立
1839年 ベルギー独立を承認
1890年 ルクセンブルクとの同君連合解消
1940年 ドイツによる占領
1945年 オランダの解放
1949年 インドネシアの独立
1975年 スリナムの独立

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

ウィレム・アレキサンダー国王陛下

3 議会

二院制(第2院(下院)150議席、第1院(上院)75議席)。第2院に法案、条約の先議権がある。

政党名 下院 上院
与党 自由民主国民党(VVD) 34 12
民主66党(D66) 24 7
キリスト教民主同盟(CDA) 14 9
キリスト教連合(CU) 5 4
野党 自由党(PVV) 17 5
社会党(SP) 9 4
労働党(PvdA) 9 6
グリーンレフト(GL) 8 8
動物党(PvdD) 6 3
民主フォーラム(FvD) 5 3
Volt(欧州緑の党系政党) 3 -
正しい答え2021(JA21) 3 -
カルビン党(SGP) 3 2
均衡党(DENK) 3 -
ファン・ハーハ会派(Groep Van Haga 3 -
オムジヒト会派(Lid Omtzigt 1 -
デン・ハーン会派(Fractie Den Haan 1 -
農民市民運動(BBB) 1 -
平等党(Bij1) 1 -
ナニンガ会派(Fractie-Nanninga - 7
50プラス(50PLUS) - 2
オッテン会派(Fractie-Otten) - 2
独立上院会派(OSF) - 1
合計 150 75

(2021年10月現在)

4 政府

(1)首相
マルク・ルッテ(VVD)
(2)副首相兼外相
ウォプケ・フックストラ(CDA)

5 内政

  • (1)2013年4月30日、ベアトリックス女王陛下は退位し、ウィレム・アレキサンダー新国王陛下が即位した。女王陛下の退位式及び新国王陛下の即位式は、同日アムステルダムにて行われた。
  • (2)2017年3月15日に実施された下院選挙の結果、ルッテ首相率いる自由民主国民党(VVD)は、議席数を減らしつつも他党を引き離して第一党の立場を維持した。他方、前連立与党の労働党は議席を大幅に減らして、歴史的敗北を喫した。
  • (3)その後、連立組閣交渉を経て、2017年10月26日、自由民主国民党(VVD)、キリスト教民主同盟(CDA)、民主66党(D66)及びキリスト教連合(CU)の4党連立による第三次ルッテ内閣が成立した。同内閣の連立組閣交渉に要した日数は225日で、戦後最長記録を更新する結果となった。
  • (4)2019年5月27日に上院選挙が実施され、連立与党4党は定数75議席中、32議席を占めるにとどまった。
  • (5)2021年3月17日に下院総選挙が実施され、自由民主国民党(VVD)が第一党の座を維持。第三次ルッテ内閣の連立4党による連立交渉は、歴代最長を記録(選挙から新内閣発足まで299日)するも、同年12月に連立合意。2022年1月10日、ルッテ首相(VVD)を首班とする第四次ルッテ内閣(VVD、D66、CDA、CUによる連立内閣)が発足した。

外交・国防

1 外交方針

  • (1)欧州共同体(EC)の原加盟国の一つであり、欧州統合の推進役。EUの発足を定めたマーストリヒト条約のとりまとめにも重要な役割を果たした。
  • (2)NATOの一員として、米欧同盟を常に強力に支持し、対米関係も重視。イラク戦争に当たっては、米英を政治的に支持し、イラク南部に約1,300名の部隊を派遣。
  • (3)国連等の場での国際協調を重視し、国際平和協力、開発などの分野に積極的に関与し、国際社会の平和と安全に寄与。また、経済外交や軍縮・不拡散も積極的に推進。
  • (4)2011年~2014年6月、アフガニスタン北部へ警察訓練任務のための部隊派遣(約550名)。2015年1月以降は、同地域に対するNATOミッション(Resolute Support)のための要員派遣し(約100名)、2021年6月に終了。2021年8月、アフガニスタンからの退避支援のための部隊を同国に派遣し(約90名)同月終了。2014年4月以降、国連マリ多角的統合安定化ミッション(MINUSMA)に約450名の要員と戦闘ヘリ4機及び輸送ヘリ3機を派遣、2017年には要員を約290名に縮小、2019年5月に撤収。2014年9月、ISILに対するイラク国内での軍事行動のためF16戦闘機6機及び予備機2機と要員380名を派遣、2015年10月からはF16戦闘機4機及び予備機2機と支援要員200名を派遣し、2016年6月に終了。2015年~2020年4月イラク国内での軍事訓練支援のため訓練要員約200名を派遣、2021年1月からエルビル空港の警備のための警備要員120名を派遣。

2 軍事力(2020年ミリタリーバランス)

(1)予算
約111億ユーロ
(2)兵役
1997年以降徴兵制を停止し、志願制となる。
(3)兵力
軍人 約33,600人
予備役 約6,000人

経済

1 主要産業(2020公表 オランダ中央統計局数値)

専門サービス業、卸売・小売業、製造業(食品・飲料、化学・医薬品、機械等)等

2 GDP(2021年4月公表 IMF数値)

9,095億ドル(IMF2020年推計)

3 一人当たりGDP(2021年4月公表 IMF数値)

52,248ドル(IMF2020年推計)

4 経済成長率(2021年4月公表 IMF数値)

  2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
(推計)
経済成長率(%) 2.2 2.9 2.4 1.7 -3.8

5 物価上昇率(2021年4月公表 IMF数値)

  2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
(推計)
物価上昇率(%) 0.1 1.3 1.6 2.7 1.1

6 失業率(2021年4月公表 IMF数値)

  2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
(推計)
失業率(%) 6.0 4.9 3.8 3.4 3.8

7 総貿易額(2020年公表 オランダ中央統計局数値)

(1)輸出:
4,828億ユーロ(2020年推計)
(2)輸入:
4,250億ユーロ(2020年推計)

8 主要貿易品(2020年公表 オランダ中央統計局数値)

(1)輸出:
機械・輸送機器類、化学製品、食料品等(2020年)
(2)輸入:
機械・輸送機器類、雑製品、化学製品等(2020年)

9 主要貿易相手国(2019年5月公表 オランダ中央統計局数値)

(1)輸出:
ドイツ、ベルギー、フランス、英国、米国(2020年)
(2)輸入:
ドイツ、中国、ベルギー、米国、英国(2020年)

10 通貨

ユーロ

11 経済概況

 欧州債務危機の影響により、脆弱な経済成長率であったが、財政支出削減等により2014年から継続的にプラスで推移(2018年2.4%、2019年1.7%)し、高水準で推移していた失業率は、減少傾向(2018年3.8%、2019年3.4%)にあったが、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、状況が悪化。

二国間関係

1 政治関係

  • (1)日蘭関係は、4世紀にわたる長い交流の歴史、良好な経済関係、オランダ王室と我が国皇室との緊密な交流等、全体として良好な関係を維持しており、捕鯨問題、一部戦争犠牲者による補償請求問題を除き特に懸案はない。
  • (2)2000年日蘭交流400周年、2008年日蘭外交関係開設150周、2009年通商400周年において様々な周年事業を実施した。また、2011年3月の東日本大震災後、オランダ全土で支援行事が多数開催された。
  • (3)2014年3月にオランダ・ハーグで核セキュリティー・サミットが開催され、安倍総理が出席した。その際、安倍総理とルッテ首相との間で日蘭首脳会談が実施された。また、同年4月に広島で行われた軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)外相会合に出席したティマーマンス外相と岸田大臣との間で、日蘭外相会談が実施された。
  • (4)2014年10月にウィレム・アレキサンダー国王王妃両陛下が国賓として訪日し、クーンデルス外相及びカンプ経済相が同行した。また、クーンデルス外相と岸田大臣との間で日蘭外相会談が実施された。
  • (5)2015年11月にルッテ首相が訪日し(カンプ経済相が同行)、安倍総理との間で日蘭首脳会談が実施され、両首脳は両国関係を「持続的な平和と繁栄のための戦略的パートナーシップ」と位置づける共同声明を発出した。
  • (6)2016年10月にスヒッペルス保健・福祉・スポーツ相が訪日し、松野文部科学大臣との間でスポーツ分野に関する協力覚書に署名した。
  • (7)2016年12月、カンプス経済次官が訪日し、日蘭農業協力対話の創設を決定する共同文書が発出された。
  • (8)2016年12月にヘニス国防相が訪日し、稲田防衛大臣と会談を行い、防衛分野における日蘭協力の強化に係る覚書に署名した。
  • (9)2018年2月、ザイルストラ外相が訪日し、河野外務大臣との間で日蘭外相会談が実施された。また、同年5月、G20ブエノスアイレス外相会合の際に、ブロック外相と河野外務大臣との間で日蘭外相会談が実施された。同年10月には、ブリュッセルにて行われたASEM首脳会合に出席した安倍総理とルッテ首相の間で立ち話が行われた。
  • (10)2018年7月、安倍総理とルッテ首相との間で日蘭首脳電話会談が行われた。
  • (11)2018年9月、小野寺防衛大臣が訪蘭し、バイレフェルト国防相との間で日蘭防衛相会談が行われた。
  • (12)2019年1月、安倍総理が訪蘭し、ルッテ首相との間で日蘭首脳会談が実施された。
  • (13)2019年5月、G20新潟農相会合の際にスハウテン農相と吉川農林水産大臣との間で日蘭農相会談が実施された。
  • (14)2019年6月、ルッテ首相がG20大阪サミットに出席するため訪日。また、マキシマ王妃陛下が「開発のための包括的金融に関する国連特使(UNSGSA)」として同サミットの関連行事に出席するため訪日。
  • (15)2020年12月、菅総理とルッテ首相との間で日蘭首脳電話会談が行われた。
  • (16)2021年6月、イタリアで開催されたG20外相会合の機会に、茂木外務大臣とカーフ外相の間で日蘭外相会談が実施された。

2 経済関係

(1)貿易額・主要貿易品目(財務省貿易統計数値)
表:貿易額
日本からオランダ
金額(億円)
オランダから日本
金額(億円)
収支
2015 14,035 3,277 10,758
2016 12,829 2,568 10,261
2017 13,949 2,687 11,263
2018 14,036 3,526 10,510
2019 12,987 3,431 9,556
2020 11,639 3,291 8,348
日本からオランダ:一般機械(事務用機器等)、電気機器(電気計測機器等)、輸送用機器(自動車の部品等)等(2020年)
オランダから日本:一般機械(半導体製造装置等)、化学製品(医薬品等)、電気機器(電気計測機器等)等(2020年)
(2)進出企業
オランダに進出している日系法人数:639社(海外在留邦人数調査統計(2020年現在)
(3)直接投資残高(残高)(2020年末:日本銀行国際収支統計)
日本からオランダ:13兆9,374億円
オランダから日本:2兆1,644億円
(4)直接投資残高(フロー)(日本銀行国際収支統計)
表:直接投資実績(フロー)
年度 日本の対オランダ直接投資実績
金額(億円)
オランダの対日直接投資実績
金額(億円)
2015 8,795 -1,493
2016 3,340 417
2017 16,652 -207
2018 8,626 -488
2019 3,562 -2,743
2020 14,944 289

3 在留邦人数

10,460人(2021年:外務省統計)

4 在日オランダ人数

1,294人(2020年12月:法務省統計)

5 訪問者数

  • (1)日本からオランダ 124,000人(2018年:オランダ政府観光局)
  • (2)オランダから日本 8,481人(2020年:日本政府観光局)

6 要人往来

(1)往訪(2000年以降)
年月 要人名
2000年 天皇皇后両陛下(5月、国賓)
川口環境庁長官(11月、COP6)
2001年 秋篠宮同妃両殿下(5月、コンスタンティン王子殿下御成婚)
川口環境大臣(6月)
2002年 皇太子殿下(1~2月、ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下御成婚)
秋篠宮同妃両殿下(10月、故クラウス王配殿下御葬儀)
2004年 石破防衛庁長官(1月)
秋篠宮同妃両殿下(3月、故ユリアナ前女王陛下御葬儀)
2005年 小泉総理大臣(5月)
2006年 皇太子同妃両殿下及び愛子内親王殿下(8月、御旅行・御滞在)
2009年 中曽根外務大臣(3月、「アフガニスタンに関する国際会議」)
秋篠宮同妃両殿下(8月、公式訪問)
2011年 伴野外務副大臣(1月)
2012年 森本農林水産大臣政務官(8月)
寺田最高裁判事(10月)
2013年 岸田外務大臣(4月、「軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)第6回外相会合」)
皇太子同妃両殿下(4~5月、ウィレム・アレキサンダー国王陛下即位式)
林農林水産大臣(5月)
西村内閣府副大臣(5月)
松山外務副大臣(8月、平和宮100周年記念行事)
甘利経済再生担当大臣(9月)
根本震災復興大臣(9月)
2014年 安倍総理大臣(3月)
赤羽経済産業副大臣(4月)
新藤総務大臣(7月)
2015年 山際経済産業副大臣(1月)
下村文部科学大臣(1月)
中山外務副大臣(4月)
木内最高裁判事(10月)
2016年 武藤外務副大臣(1月)
柴山総理補佐官(3月)
高円宮妃殿下(7月)
齋藤農林水産副大臣(9月)
2017年 盛山法務副大臣(6月)、谷合農林水産副大臣(9月)、寛仁親王妃信子殿下(11月)
2018年 中根外務副大臣(4月)、小野寺防衛大臣(9月)、秋篠宮妃殿下(10月)
2019年 安倍総理大臣(1月)
(2)来訪(2000年以降)
年月 要人名
2000年 コック首相、ファン・アールツェン外相(以上2月)、コルトハルス・アルテス上院議員一行(参議院議長招待)(3月)、ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下、ヨリツマ副首相兼経済相、ファン・アールツェン外相(以上4月)、プロンク環境相(9月)、ネーテレンボス運輸相(10月)、ブリンクホルスト農業相、イベマ外国貿易相(以上11月)
2002年 ヘルフケンス開発協力相(1月)、プロンク環境相(5月)
2003年 ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下(3月)(世界水フォーラム)
2004年 ブリンクホルスト経済相(2月)、カンプ国防相(11月)
2005年 ボット外相(4月)、ウィレム・アレキサンダー皇太子同妃両殿下(4月)、ブリンクホルスト副首相兼経済相(10月)
2006年 ザルム副首相兼財務相(5月)、ホーへルフォルスト健康保健スポーツ相(6月)、ヴァイン経済相(10月)
2007年 ペイス運輸・公共事業・水利相(1月)、ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下(3月)、ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下(12月)
2008年 ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下(5月)、ファン・デル・フーフェン経済相(6月)、フェルハーヘン外相(10月)
2009年 ユーリングス運輸・公共事業・水利相(10月)、バルケネンデ首相及びプラステルク教育・文化・科学相(10月)、ティマーマンス欧州兼国際文化協力担当相(外務副大臣)(12月)
2010年 ファン・デル・フーフェン経済相(4月)、ウィレム・アレキサンダー皇太子殿下(9月)
2011年 ローゼンタール外相(10月)
2012年 フェルハーヘン副首相兼経済・農業・イノベーション相(2月)、デ・ヤーヘル財務相(10月)、クナーペン開発協力・欧州担当相(10月)
2013年 コルステンス最高裁判所長官(3~4月)
2014年 ティマーマンス外相(4月)、ウィレム・アレキサンダー国王王妃両陛下(10月)、クーンデルス外相(10月)、カンプ経済相(10月)
2015年 ダイセルブルム財務相(1月)
マルグリート王女殿下(3月)
プルメン外国貿易・開発協力相(3月)
ルッテ首相、カンプ経済相(11月)
2016年 ダイセルブルム財務相(5月)
スヒッペルス保健・福祉・スポーツ相(10月)
ヘニス国防相(12月)
2017年 ローレンティン妃殿下(10月)
2018年 ザイルストラ外相(2月)
ファン・エンゲルスホーフェン教育・文化・科学相(10月)
2019年 スハウテン副首相兼農業・自然・食品品質相(5月)
カーフ外国貿易・開発協力相(6月)
フクストラ財務相(6月)
ファン・フェルトホーフェン環境相(6月)
ルッテ首相(6月)
マキシマ王妃陛下(6月)
コールメース社会・雇用相(9月)
デ・ヨンゲ副首相兼保健・福祉・スポーツ相(10月)
ウィレム・アレキサンダー国王王妃両陛下(10月)
ブロック外相(11月)

7 二国間条約・取極

  • 1912年 通商航海条約
  • 1953年 航空協定
  • 1956年 査証取極
  • 1960年 通商協定
  • 1970年 租税条約
  • 1981年 文化協定
  • 1997年 科学技術協定
  • 2009年 社会保障協定
  • 2010年 税関相互支援協定
  • 2011年 租税条約
  • 2019年 ワーキングホリデー

8 外交使節

  • (1)日本側:堀之内秀久特命全権大使(オランダ王国駐箚)
  • (2)オランダ側:ペーター・ファン・デル・フリート駐日大使
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