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第6回六者会合第2セッション(概要)

平成19年10月

1.六者会合の概要

(1)日程

 9月27日(木曜日)~30日(日曜日)

(2)議論の概要

 今回の会合においては、寧辺の核施設の活動停止・封印、監視・検証といった「初期段階の措置」が既に実施されたことを受け、第2段階における措置の詳細について精力的に議論。具体的には、非核化措置( 1)すべての核計画の完全な申告、2)すべての既存の核施設の無能力化)、日朝・米朝国交正常化のための措置、経済・エネルギー支援等につき議論。

 5つの作業部会の報告を聴取し、これを踏まえて議論を行った結果、代表団の間では第2段階の行動計画につき共通認識が得られたため、この共通認識をとりまとめた共同文書案を本国に持ち帰り、承認を求めることとなった。その後、議長国・中国を中心に調整が行われた結果、3日、会合の成果文書として「共同声明の実施のための第二段階の措置」が発表された。

(3)成果文書の概要

(イ)朝鮮半島の非核化

1)「無能力化」

 北朝鮮は、すべての既存の核施設を無能力化することに合意。本年末までに、寧辺にある5MWe実験炉、再処理工場、核燃料棒製造施設の無能力化は完了される。米国は、無能力化の活動を主導し、そのための当初の費用を提供する。米国は、今後2週間以内に訪朝する専門家グループを主導する。

2)「申告」

 本年末までに、北朝鮮は、すべての核計画の完全かつ正確な申告を行うことに合意。

3)不拡散

 北朝鮮は、核物質、技術及びノウハウを移転しないことを再確認。

(ロ)関係者間での国交正常化

1)米朝

 北朝鮮と米国は、二者間の関係を改善し、完全な外交関係を目指すことを引き続き約束。双方は、二者間の交流を増加し、相互の信頼を強化する。米国は、北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する作業を開始し、北朝鮮に対する対敵通商法の適用を終了する作業を進めることについてのコミットメントを想起しつつ、米朝国交正常化のための作業部会の会合におけるコンセンサスを基礎として北朝鮮がとる行動と並行してコミットメントを履行する。

2)日朝

 北朝鮮と日本は、平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎として早期に国交を正常化するため、誠実に努力する。北朝鮮と日本は、そのために、両者間の精力的な協議を通じ、具体的な行動を実施していくことを約束。

(ハ)経済・エネルギー支援

 重油90万トンに相当する規模(既に供給された10万トンと合わせ計100万トン)を限度とする経済、エネルギー及び人道支援を北朝鮮に対して提供する。

(ニ)六者閣僚会議

 適切な時期に、六者閣僚会合を北京において開催する。これに先立ち、閣僚会合の議題を議論するため、首席代表者会合を開催する。

2.日朝協議

 9月28日夕刻、日朝首席代表者間で協議を実施。六者会合の状況について意見交換を行い、相互の立場につき認識を深めると同時に、日朝関係については、先般の日朝作業部会の議論を踏まえ、拉致問題を含む諸懸案を解決し、「不幸な過去」を清算して、早期に日朝国交正常化を実現すべく双方が努力していく必要があること、及び、そのための具体的行動につき精力的に協議するとともに実施に移していくことを確認。

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