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第3回「日本とイスラム世界との未来への対話」(「未来対話」)東京セミナー
(概要と評価)

平成24年12月17日

 12月6日及び7日,第3回「日本とイスラム世界との未来への対話」東京セミナー「未来対話」が,三田共用会議所において開催されたところ,概要及び評価は以下のとおり。

1 概要

(1)参加国・機関

  • 主催:日本国外務省
  • 主な参加者:(参加者リスト(PDF)
     日本側から21名,イスラム側から24名の有識者,企業関係者,ジャーナリスト,国際・地域機関関係者,市民社会,青年等がモデレーター,スピーカー,パネリストとして参加した他,イスラム世界との対話に関心を有する延べ約320人の一般招待者やイスラム教国の駐日大使等が参加。

(2)目的

 日本とイスラム世界の有識者,青年等が特定のテーマについて議論することにより,我が国とイスラム諸国との相互理解を深めるとともに,イスラム世界との対話を重視する我が国の姿勢をイスラム世界全体に発信すること。

(3)今次第3回「未来対話」では,「持続可能な共生社会を築くための地域協力の推進」との副題の下,以下のとおり6つのセッションが設けられた。(議題(PDF)

(ア)開会セッション

 浜田和幸外務大臣政務官が開会挨拶(挨拶文(PDF))を行った他,日本側から板垣雄三東京大学名誉教授が,また,イスラム側からサアドッディーン・タイエブ・イスラム諸国会議機構(OIC)総裁上級顧問が特別講演を行った。

(イ)第1セッション

 「持続可能な共生社会を築くためのイスラム諸国と日本との協力」:イスラム諸国の持続可能な開発を推進するために重要な手段となりつつあるソーシャル・ビジネスに焦点を当てて議論。

(ウ)第2セッション

 「青年交流セッション」:アラブ首長国連邦のザーイド大学及びヨルダン大学の青年並びに日本の青年が青年交流の重要性につき議論。

(エ)第3セッション

 「未来のための持続可能な技術―産業界の経験」:日本の中東諸国に対する技術移転や投資の際の課題やイスラム諸国が日本に期待する技術等について議論。

(オ)第4セッション

 「イスラム世界と日本との新たなパートナーシップ」:「アラブの春」後のイスラム世界の諸課題と日本とのパートナーシップのあり方等について議論。

(カ)最終セッション

 「未来対話総括―アブダビ,アンマン,そして東京:未来対話の成果と提言」:過去8回の「文明間対話」も踏まえ,2010年度から本年度にわたり開催された3回の「未来対話」を総括する議論。

2 評価

  1. (1)今次「未来対話」には,日本とイスラム世界の有識者に加え,産業界,地域機関,市民社会等も参加し日本とイスラム世界が更に相互理解と協力を進めていくための方策等について活発な議論を行った。
  2. (2)日本とイスラム世界が今後取り組むべき分野として,精神的に豊かな社会の構築,災害に負けない強靭な街づくり,エネルギーや水分野での高度な技術を用いた環境にやさしいシステムづくり,貧富の格差を縮めるためのソーシャル・ビジネス等が指摘された。今後,我が国としても,これらの分野における双方の各層による取組について側面支援していくことが求められる。
  3. (3)今次「未来対話」においては,チュニジア,エジプト等の「アラブの春」とその後の民主化の現状と課題等についても議論された。イスラム側から,同問題への我が国の官民双方によるこれまでの支援に対する評価とともに,未来を担う青年に対する交流・協力の強化に対する期待が表明された。我が国としても引き続き官民を挙げた交流・協力の強化に取り組んで行くことが求められる。
  4. (4)今次「未来対話」参加者から,これまで対話に参加した各機関・各層が,今後もそれぞれの立場において日本とイスラム世界との対話を継続していくことの重要性が指摘された。
  5. (5)今後,今次「未来対話」に参加した各機関,市民社会等により,日本及びイスラム側のメディアを通じて,イスラム世界との対話を重視する我が国の姿勢を日本国内及びイスラム世界全体に発信していく予定。


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