モルディブ共和国
モルディブ共和国(Republic of Maldives)
基礎データ

一般事情
1 面積
298平方キロメートル(全島総計。東京23区の約半分)。1192の島々より成る。
2 人口
52.7万人(2024年世銀)
3 首都
マレ
4 民族
モルディブ人
5 言語
ディベヒ語
6 宗教
イスラム教
7 国祭日
7月26日(独立記念日)
8 略史
| 年月 | 略史 |
|---|---|
| 12世紀 | イスラム教の伝播。 |
| 1153年 | イスラム教に改宗。スルタン(イスラム国家の君主)が統治。 |
| 1558~1573年 | ポルトガルによる支配。 |
| 17世紀 | オランダ東インド会社による間接統治。 |
| 1887年 | 英国との保護協定締結。スリランカのコロンボにあった総督府からの間接支配。 |
| 1965年7月26日 | 英国保護領から独立。 |
| 1965年9月21日 | 国連加盟。 |
| 1968年 | スルタン制を廃止し、共和制に。 |
| 1985年 | 英連邦加盟。 |
| 2016年 | 英連邦離脱を宣言。 |
| 2020年 | 英連邦復帰。 |
政治体制・内政
1 政体
共和制
2 元首
モハメド・ムイズ(H.E. Dr. Mohamed Muizzu)大統領
3 議会
- 一院制(議席93:小選挙区制)
4 政府
- (1)大統領 (上記2参照)
- (2)外相 イルティシャーム・アーダム(H.E. Iruthisham Adam)
5 内政
1968年、スルタン制を廃止し共和制に移行し、イブラヒム・ナシルが大統領に就任した。1978年11月11日、マウムーン・アブドゥル・ガユームが大統領に就任し、以降6期30年の間、モルディブは観光立国として成長する一方、その独裁的体制に批判が高まった。1998年11月3日、ガユーム政権に対するクーデター未遂事件が発生、インドが軍事支援を行い鎮圧された。2003年、モハメド・ナシードが反対派の指導者として台頭し、民主化を求める動きが活発化。2005年の複数政党制導入等の民主化改革を経て、2008年に民主的な新憲法が制定され、初の民主的な大統領選挙が実施された結果、ガユーム大統領との決選投票を制したナシード・モルディブ民主党(MDP)会長が大統領に選出された。
2012年2月、刑事裁判所裁判長の逮捕・拘束を発端とする与野党間対立やクーデターの結果、ナシード大統領が辞任を表明し、モハメド・ワヒード・ハッサン副大統領が暫定大統領に就任した。2013年11月、大統領任期満了に伴い、大統領選挙が実施され、アブドッラ・ヤーミン・アブドゥル・ガユーム(モルディブ進歩党(PPM))が大統領に選出された。
2018年9月、ヤーミン大統領の任期満了に伴う大統領選挙が実施され、野党統一候補のイブラヒム・モハメド・ソーリフ(モルディブ民主党(MDP))が大統領に選出された。2019年4月に実施された議会選挙ではMDPが大勝した。
2023年9月、ソーリフ大統領の任期満了に伴う大統領選挙が実施され、ソーリフ政権で閣僚を務めた元マレ市長のモハメド・ムイズ(人民国民会議(PNC))がPPMを始めとする野党連合の候補として出馬し、大統領に選出された。2024年4月の議会選挙ではPNCとPPMの連合が3分の2以上の議席を獲得し大勝した。ムイズ政権は、大規模なインフラ整備と住宅供給の拡大、観光依存からの脱却に向けた経済の多角化を重点政策として推進している。
2026年4月、地方議会選挙が実施され、ムイズ大統領が率いるPNCが大敗し、同大統領は「必要な改革」を実施する旨表明した。モルディブ政府は、閣僚数を20から15に削減し、第3次改造内閣を発表した。
外交・国防
1 外交
独立以来非同盟中立、非同盟中立でバランス外交を重視している。小島嶼開発国(SIDS)として、気候変動、環境問題等で国際社会における一定の存在感を示している。
2 軍事力
- (1)国防費 1.6億米ドル(2025年モルディブ財務省)
- (2)兵役 志願制
- (3)兵員規模 約4,000人(湾岸警備隊、海兵隊、空軍、消防救助隊等)
(2025年IISSミリタリー・バランス)
経済(単位 米ドル)
1 主要産業
観光業、漁業
2 名目GDP
70.6億米ドル(2024年世銀)
3 一人当たり名目GDP
13,379米ドル(2024年世銀)
4 経済成長率
3.5%(2024年世銀)
5 物価上昇率
1.4%(2024年世銀)
6 失業率
4.5%(2025年世銀)
7 総貿易額
- (1)輸出 162百万米ドル(2023年世銀)
- (2)輸入 3,489百万米ドル(2023年世銀)
8 主要貿易品目
- (1)輸出 魚介類、水産加工物(2023年世銀)
- (2)輸入 石油製品、通信機材(2023年世銀)
9 主要貿易相手国
- (1)輸出 タイ、英国、ドイツ、フランス、インド(2023年世銀)
- (2)輸入 インド、オマーン、UAE、中国、シンガポール(2023年世銀)
10 通貨
ルフィア(Rufiyah, MVR)
1米ドル=15.4ルフィア(2024年平均、モルディブ中央銀行)
11 経済概況
人口が約50万人と少なく一人当たりGDPは南アジア最大。2011年に後発開発途上国(LDC)を卒業。
経済の基盤は観光業と漁業であり、産業の多様化や投資誘致が課題。観光はGDPの21.5%を占める主な外貨獲得源(2024年観光客数は205万人、(1)中国(26.3万人)、(2)ロシア(22.5万人)、(3)英国(18.2万人)...(15)日本(3.1万人)。)(2024年モルディブ統計局)。漁業はGDPの2.8%で、輸出産品の89%を占める(2024年モルディブ税関)。モルディブから輸出した原材料がタイで加工されている。
公的債務の対GDP比は124.0%(2025年モルディブ財務省)に上る。食品・燃料・機械など多くの必需品を輸入しているため、国際価格の変動に対して脆弱であり、貿易赤字により外貨準備が困難となっている。また、島嶼国であるがゆえに電力・水道・交通等のインフラ整備やサービス提供のコストが高い。
経済協力
1 日本の援助実績
| 2023年度 | 2023年度までの累計 | |
|---|---|---|
| (1)有償資金協力 | なし | 77.33億円 |
| (2)無償資金協力 | 13.89億円 | 403.35億円 |
| (3)技術協力 | 3.61億円 | 91.33億円 |
1985年以来、日本はモルディブにとって最大の二国間援助供与国。2004年12月のインド洋津波の際、日本が無償資金協力で建設したマレ島の防波堤がマレ島を津波による深刻な被害から守ったことが各メディアで取り上げられ、2006年6月、モルディブ政府より日本国民に対し、日本からの支援への感謝として「グリーン・リーフ賞」が贈られた。
2 主要援助国(DAC加盟国のみ)
- (1)日本 12.6
- (2)米国 3.6
- (3)オーストラリア 2.0
(単位:百万米ドル)(DAC加盟国のみ、2023年OECD/DAC)
二国間関係
1 総論
モルディブは、アジアと・アフリカを結ぶシーレーン上の要衝に位置し、自由で開かれたインド太平洋の実現のための重要なパートナーである。また、伝統的な親日国で、日本は長年にわたりモルディブにとって最大の二国間援助供与国として、小学校建設を始めとする教育分野、護岸建設を始めとする防災分野、沿岸警備隊・税関への船舶の供与を始めとする海上保安等の幅広い分野でモルディブを継続的に支援してきた。また、PKO関連活動や海賊対処派遣、邦人退避オペレーション等のため、自衛隊の艦艇・航空機が寄港している。モルディブは多くの国際選挙・決議等で日本の立場を支持する等、国際場裏における二国間協力も進んでいる。
- 1967年11月 日本との外交関係樹立。
- 2007年2月 駐日モルディブ大使館開設(モルディブの東アジア初の公館。)。
- 2016年1月 在モルディブ日本国大使館開設。
2 経済関係
- (1)対日貿易(2025年、財務省貿易統計)
- モルディブへの輸出 約54.4億円(機械類、輸送用機器(船舶用エンジン等))
- モルディブからの輸入 約4.1億円(食料品、まぐろ・かつお等)
- (2)進出日本企業拠点数 14社(2024年10月現在、外務省海外進出日系企業拠点数調査)
3 在留邦人数
98人(2025年10月、外務省海外在留邦人調査統計)
4 在日モルディブ人数
84人(2025年6月、法務省在留外国人統計)
5 要人往来
| 年月 | 要人名 |
|---|---|
| 1980年12月 | 愛知和男外務政務次官 |
| 1981年8月 | 奥田敬和衆議院外務委員長 |
| 1981年12月 | 小渕恵三日本・モルディブ友好議連会長 |
| 1985年7月 | 小渕恵三日本・モルディブ友好議連会長 |
| 1993年11月 | 小渕恵三特派大使(大統領就任式参列) |
| 2005年1月 | 谷川秀善外務副大臣 |
| 2008年6月 | 野呂田芳成日本・モルディブ友好議連会長 |
| 2008年11月 | 御法川信英外務大臣政務官(大統領就任式参列) |
| 2011年11月 | 中野譲外務大臣政務官(第17回南アジア地域協定連合(SAARC)首脳会合出席) |
| 2013年6月 | 新藤義孝総務大臣 |
| 2014年7月 | 高村正彦日本・モルディブ友好議連会長 |
| 2015年7月 | 中根一幸外務大臣政務官(モルディブ独立50周年式典出席) |
| 2016年2月 | 濵地雅一外務大臣政務官(在モルディブ日本国大使館開館式典出席) |
| 2017年11月 | 堀井巌外務大臣政務官(日・モルディブ外交関係樹立50周年記念式典出席) |
| 2018年1月 | 河野太郎外務大臣 |
| 2018年11月 | 竹下亘総理特使(日本・モルディブ友好議連会長)(大統領就任式参列) |
| 2018年12月 | 園浦健太郎内閣総理大臣補佐官 |
| 2019年4月 | 鈴木憲和外務大臣政務官(選挙監視団) |
| 2019年6月 | 園浦健太郎内閣総理大臣補佐官(モルディブ・パートナーシップ・フォーラム出席) |
| 2019年9月 | 阿部俊子外務副大臣(インド洋会議出席) |
| 2022年12月 | 武井俊輔外務副大臣 |
| 2023年7月 | 林芳正外務大臣 |
| 2023年9月 | 武井俊輔外務副大臣(選挙監視団) |
| 2023年11月 | 高村正大外務大臣政務官(大統領就任式参列) |
| 2025年7月 | 生稲晃子外務大臣政務官(総理特使)(モルディブ独立60周年式典出席) |
| 年月 | 要人名 |
|---|---|
| 1980年5月 | ジャミール外相(非公式) |
| 1980年10月 | ジャミール外相(外務省賓客) |
| 1984年10月 | ガユーム大統領(非公式) |
| 1988年6月 | イリヤス・イブラヒム貿易工業相(外務省賓客) |
| 1989年2月 | ガユーム大統領、ジャミール外相(大喪の礼参列) |
| 1989年3月 | カマルディーン公共事業・労働相(UNDPラウンド・テーブル会合事前協議) |
| 1990年11月 | ガユーム大統領(即位の礼参列) |
| 1991年9月 | シャフィーユ計画・環境相(UNDPラウンド・テーブル会合事前協議) |
| 1992年5月 | ジャミール外相(非公式) |
| 1993年11月 | ジャミール内相(日本国際観光会議出席) |
| 1994年11月 | ザキ観光相(大阪ワールド・ツーリズム・フォーラム'94) |
| 1995年9月 | ハミード国民議会議長(福田元総理合同葬参列) |
| 1995年11月 | ザキ観光相(第10回日本国際観光会議) |
| 1996年3月 | ザキ観光相(WTOアジア太平洋地域委員会) |
| 1997年11月 | ザキ観光相(日本国際観光会議) |
| 1998年2月 | ジャミール外相(非公式) |
| 2000年6月 | ジャミール外相(小渕前総理合同葬参列) |
| 2001年9月 | ガユーム大統領(WTOミレニアム観光会合)、小泉総理と会談 |
| 2004年5月 | ザヒール建設・公共事業相 |
| 2004年8月 | ヤミーン・モルディブ貿易・工業相 |
| 2005年9月 | シャウギー観光相 |
| 2006年7月 | シャヒード外相 |
| 2006年8月 | シャヒード外相(橋本元総理葬儀参列) |
| 2007年4月 | シャウギー観光・民間航空相 |
| 2007年8月 | シャーヒド外相(宮澤元総理葬儀参列) |
| 2007年9月 | シャウギー観光・民間航空相 |
| 2009年1月 | シャヒード外相 |
| 2010年3月 | ザキ大統領特使 |
| 2012年1月 | ナシーム外相 |
| 2012年10月 | ジハド財相(IMF/世銀総会出席) |
| 2013年7月 | シャキーラ環境エネルギー相(地球温暖化防止とサンゴ礁保全に関する国際会議) |
| 2014年4月 | ヤーミン大統領(初の公式訪問) |
| 2015年8月 | マウムーン外相(WAW!2015) |
| 2016年4月 | マシーハ国会議長(世界人口開発議員会議) |
| 2016年10月 | アーダム青年・スポーツ相(スポーツ・文化・ワールド・フォーラム) |
| 2017年11月 | アーシム外相 |
| 2018年6月 | アーシム外相 |
| 2018年12月 | シャーヒド外相、アミール財務相、イスマイル経済開発相 |
| 2019年10月 | ソーリフ大統領、シャーヒド外相(即位礼正殿の儀) |
| 2021年8月 | シャーヒド外相(国連総会議長としての訪日) |
| 2022年9月 | シャーヒド外相(大統領特使として安倍元総理国葬儀参列) |
| 2022年10月 | アスラム国家計画・インフラ大臣 |
| 2023年5月 | シャーヒド外相 |
6 二国間条約・取極
- 青年海外協力隊派遣取極(1981年12月6日)
7 外交使節
- (1)モルディブ共和国駐箚日本国大使 石神 留美子 特命全権大使
- (2)本邦駐箚モルディブ共和国大使 アハマド・マフルーフ 次期大使

