ラトビア共和国

基礎データ

令和3年9月2日
ラトビア共和国国旗

一般事情

1 面積

6.5万平方キロメートル(日本のおよそ6分の1)

2 人口

189万人(2021年1月現在 中央統計局)

3 首都

リガ

4 言語

ラトビア語

5 宗教

プロテスタント(ルター派)、カトリック、ロシア正教

6 略史

年月 略史
13世紀初より ドイツ騎士団が進出し、領有
1282年 リガがハンザ同盟に加盟
1583年 リヴォニア戦争の結果、リトアニア・ポーランド領となる
1629年 スウェーデン・ポーランド戦争の結果、一部分がスウェーデン領となる
1721年 北方戦争の結果、大部分がロシア領、残りはポーランド領となる
1795年 第3次ポーランド分割により全土がロシア領となる
1918年11月18日 独立を宣言
1920年8月 ロシア社会主義連邦ソビエト共和国との間に平和条約締結
1940年 ソ連に編入
1990年3月 共和国最高会議選挙
1990年5月 独立回復宣言
1991年8月 共和国の地位に関する基本法採択
1991年9月6日 ソ連国家評議会バルト三共和国の国家独立に関する決定を採択
2004年3月29日 NATO加盟
2004年5月1日 EU加盟
2014年1月1日 ユーロ導入
2015年上半期 EU議長国
2016年7月1日 OECD加盟

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

エギルス・レヴィッツ大統領

3 議会

一院制(議席数100、任期4年) 議長 イナーラ・ムールニエツェ(ナショナル・アライアンス)

4 政府

  • (1)首相 クリシュヤーニス・カリンシュ(新・統一)
  • (2)外相 エドガルス・リンケービッチ(新・統一)

5 内政

(1)カリンシュ政権
 2018年10月のラトビア国会総選挙の結果を受け、次期首相選出のため、約3か月にわたり大統領と各党が協議を実施。2019年1月23日、最大議席数を確保した「調和」及び前首相・現大統領を輩出し2位の議席を確保した「緑と農民連合」を除く少数5党の連立によって、カリンシュ欧州議会議員(新・統一)の首相選出が実現した。リンケービッチ外相等4名の閣僚が再任された。同政権は、金融システムの是正、国家安全保障と法の支配の強化、行政・管轄改革の履行、医療制度及び教育制度の質とアクセスの向上を主要政策に掲げている。2021年6月、連立与党を構成していた「KPV LV」の連立離脱表明を受け、残る4党による連立再編が合意された。
(2)大統領の役割
 大統領は、ラトビアの国家元首であり、国会で選出され、任期4年。ラトビア軍の最高司令官であり、国家安全保障会議(国会議長、首相、外相、国防相、内務省、検事総長等が構成員)を主宰する。首相候補の指名、国会が可決した法案の差し戻し、国会解散の発議等の権限を持つ。不在時の代理は、国会議長が務める。レヴィッツ大統領は、2019年7月就任。

外交・国防

1 外交

 最大の外交目標であったNATO及びEU加盟をそれぞれ2004年3月及び5月に実現。現政権は、EUにおける国益の増進(2005年6月に欧州憲法条約批准)、NATOのプレゼンスを通じた抑止力及び米国との二国間関係強化を通じた安全保障の確保、国際社会における法の支配、人権、多国間主義の確立、バルト海地域の協力推進、EU及びNATOの潜在的拡大を支持し、東方パートナー諸国への協力等を優先課題としている。

(1)バルト諸国間協力及びバルト・北欧協力の推進
  • 1991年 バルト議会会議設置
  • 1992年 北欧・バルト8か国による協力枠組み設置
  • 1992年 バルト海諸国理事会設置
  • 1993年9月 バルト三国自由貿易協定署名
  • 1993年11月 バルト三国平和維持大隊設置決定
  • 1994年6月 バルト三国閣僚理事会設置
(2)ロシアとの関係
 隣国ロシアとは、独立回復以来、国境画定交渉を行っており、2007年3月、国境条約に両国の首相が署名。同年12月に、両国外相が批准書の交換を行い、条約が発効し、国境が画定した。
  • 1993年 駐留ロシア軍の撤退完了
  • 2007年3月 ロシアとの国境条約に両国首相が署名
  • 2007年5月 ラトビア国会、国境条約批准
  • 2007年10月 ロシア議会、国境条約批准
  • 2007年12月 ラトビア・ロシアの両外相が批准書を交換・発効
  • 2010年12月 ザトレルス大統領、ロシアを公式訪問し、ロシアとの二重課税防止条約に署名。
  • 2013年1月 二重課税防止条約が発効
  • 2017年10月 ロシアとの国境画定にかかる最終文書に署名、翌年4月発効

2 国防

  • (1)国軍は、陸海空軍その他を合わせた総兵力約6,000人(国防省)。最高司令官は大統領。徴兵制は2007年に終了した。
  • (2)予算は約6.6億ユーロ(2020年予算)
  • (3)NATO StratCom COEを2014年創設(多くのNATO加盟国が参加)

3 主要国際機関加盟状況

  • 1991年9月 国連加盟
  • 1991年10月 OSCE加盟
  • 1992年4月 IMF加盟
  • 1992年7月 世銀加盟
  • 1993年5月 欧州評議会加盟
  • 1999年2月 WTO加盟(バルト3国で最初)
  • 2004年3月 NATO加盟
  • 2004年5月 EU加盟
  • 2016年7月 OECD加盟

経済

1 主要産業

卸売・小売業、不動産業、製造業等

2 GDP(名目)

293億ユーロ(2020年 ラトビア中央統計局)

3 一人当たりGDP

15,431ユーロ(2020年 ラトビア中央統計局)

4 経済成長率

-3.6%(2020年 ラトビア中央統計局)

5 インフレ率

0.2%(2020年 ラトビア中央統計局)

6 失業率

8.1%(2020年 ラトビア中央統計局)

7 総貿易額

  • (1)輸出 132.9億ユーロ(2020年 ラトビア中央統計局)
  • (2)輸入 151.5億ユーロ(2020年 ラトビア中央統計局)

8 主要貿易品目

  • (1)輸出 機械・電子機器、木材及び同加工品、食品・たばこ製品等
  • (2)輸入 機械・電子機器、化学製品、食品・たばこ製品、車両等

9 主要貿易相手国

  • (1)輸出 リトアニア、エストニア、ロシア
  • (2)輸入 リトアニア、ドイツ、ポーランド

(2020年 ラトビア中央統計局)

10 通貨

ユーロ(2014年1月1日導入)

11 為替レート

  • 1ユーロ=約129円(2021年8月現在)

12 経済概況

(1)金融危機からの回復
 2005~07年には二桁の経済成長を誇っていたが、08年の世界的経済危機の影響を受け、09年の経済成長率はマイナス14%まで下落。ドンブロウスキス政権(当時)は、IMF、EU、世銀等の国際機関からの支援を受けながら、厳しい緊縮財政政策と構造改革を実施。こうした政策が次第に効を奏し、11年は6.4%、12年は4.0%のプラス成長となった。2013年以降はEU基金等も活用しつつ、2~4%程度の安定した成長が続き、18年は4.8%成長とバルト3国の中で最も高い成長率を記録した(ラトビア中央統計局発表)。
(2)主要産業
 ラトビアは、古くから東西南北の交通の要路にあり、運輸・物流が盛んである。政府は、リガ及びヴェンツピルスの2港を自由貿易港に、リエパーヤ、レーゼクネ、ラトガレ(南東部ダウガウピルス市周辺)を特別経済区に指定し、外国企業を誘致して、中継貿易を推進している。通過貨物は主に石炭や石油関連製品などであり、CIS諸国と西欧諸国を結ぶ経路が主なルートとなっている。リガ空港は北欧のハブ空港として機能し、国営エア・バルティックを中心に、欧州を中心に80を越える空港と直行便が就航している。現在、エストニアからポーランドを結ぶ高速鉄道「レール・バルティカ」を建設中。
 そのほか、最近では情報通信技術(ITサポート、ソフトウェア開発、クラウドソリューション、AI、ドローン等)、スマートマテリアル(光スイッチ、光ファイバー製品等)等の分野が成長しており、ライフサイエンス(製薬、化粧品等)はソビエト時代からの伝統を引き継ぎつつ研究開発が進んでいる。スタートアップ支援法により、スタートアップ企業への支援のための各種優遇税制等が整備されている。
(3)最近のマクロ経済
 人口減少が続く一方で、労働生産性上昇率はOECD諸国の中で極めて高く(4.0%、2019年)、賃金水準が低いことから人件費コストが低く、法人実行税率を低く抑え、対内投資促進を図っている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光業、運輸業、サービス業等に影響が出ているが、製造業、建設業等は比較的堅調を維持し、実質GDPの減少は比較的穏やか(3.6%減、2020年)となった。

二国間関係

1 政治関係

  • (1)戦前日本はリガに公使館を有していたが、1940年、ソ連によるラトビアの併合に伴い同公使館を閉鎖。
  • (2)1991年9月 日本はバルト三国に政府ミッションを派遣。
    同年9月6日 国家承認。
    同年10月10日 外交関係開設。
  • (3)1992年6月 在スウェーデン日本大使館が兼轄開始。
  • (4)2000年1月 在ラトビア日本大使館開設。
  • (5)2006年4月 駐日ラトビア大使館開設。
  • (6)2009年3月 常駐の初代駐ラトビア日本大使着任。
  • (7)2021年 日ラトビア友好100周年

2 貿易関係

  • 日本からラトビアへの輸出 22百万ユーロ(ゴム製品、電子機器、車両等)
  • ラトビアから日本への輸出 48百万ユーロ(木材・木材製品、鉱物、機械類・電子機器・医療機器等)

(2020年 ラトビア中央統計局)

3 在留邦人数

57人(2021年8月現在)

4 在留ラトビア人数

137人(2020年12月 法務省在留外国人統計))

5 要人往来(2000年以降)

(1)往
年月 要人名
2001年12月 植竹外務副大臣
2006年7月 中馬内閣府特命担当大臣(閣僚の戦略的外国訪問)
2006年10月 岩屋外務副大臣
2007年5月 天皇皇后両陛下
2007年8月 田中財務副大臣
2009年10月 江田参議院議長
2012年10月 浜田外務大臣政務官
2013年9月 西村内閣府副大臣
2014年7月 山崎参議院議長
2015年4月 薗浦外務大臣政務官
2018年1月 安倍総理大臣
2018年7月 中曽根日・ラトビア友好議員連盟会長
2018年9月 岡本外務大臣政務官
2021年7月 茂木外務大臣
(2)来
年月 要人名
2001年9月 カルヴィーティス経済相
2002年3月 ベーヨニス環境相(第3回世界水フォーラム)
2006年2月 パブリクス外相(外務省賓客)
2006年4月 カルヴィーティス首相
2007年6月 パブリクス外相
2008年5月 シュレッセルス運輸相
2009年1月 ゴドマニス首相(実務訪問賓客)
2009年3月 ダウゼ国会議長(衆議院議長招待)
2011年7月 カンパルス経済相(外務省閣僚級招へい)
2012年3月 アーボルティニャ国会議長(参議院議長招待)
リンケービッチ外相
2012年10月 ビルクス財務相
2013年4月 ドンブロウスキス首相
2015年8月 ヴィーチェ=フレイベルガ元大統領(WAW! 2015出席)
2015年10月 リンケービッチ外相
2017年1月 レイズニエツェ=オゾラ財務相
2017年12月 クチンスキス首相
2018年2月 ベルグマニス国防相(外務省閣僚級招へい)
2019年6月 ムールニエツェ国会議長(WPLサミット出席)
2019年10月 レヴィッツ大統領(即位の礼出席)
2019年10月 ネミロ経済相

6 二国間条約・取極

条約・取極
2000年 査証免除取極
2017年 租税条約

7 その他

  • 姉妹都市:神戸市とリガ市(1974年提携)、北海道東川町とルーイエナ町(2008年提携)
  • 友好議員連盟:日本では1996年7月、ラトビアでは1996年2月に設立。
ラトビア共和国へ戻る