ケニア共和国

ケニア共和国(Republic of Kenya)

基礎データ

平成30年4月11日

  • ケニア共和国国旗

一般事情

1 面積

58.3万平方キロメートル(日本の約1.5倍)

2 人口

4,970万人(2017年:国連)

3 首都

ナイロビ(Nairobi

4 民族

キクユ族,ルヒヤ族,カレンジン族,ルオ族等

5 言語

スワヒリ語,英語

6 宗教

伝統宗教,キリスト教,イスラム教

7 国祭日

12月12日(独立記念日)

8 略史

年月 略史
1963年 英国から独立
1964年 共和制移行(ケニヤッタ大統領)
1978年 モイ大統領就任(1983,1988,1992,1997年に再選)
1982年 ケニア・アフリカ人国民同盟(KANU)による一党制法制化
1991年 複数政党制再導入
2002年 総選挙。キバキ大統領就任
2007年 総選挙。キバキ大統領再選(任期5年)
2013年 総選挙。ケニヤッタ大統領就任(任期5年)
2017年 総選挙。ケニヤッタ大統領再任(任期5年)

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

ウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領(2017年11月28日就任,任期は5年)

3 議会

二院制(上院68議席,下院350議席,任期5年)

4 与党

JUBILEE連合(TNA党とURP党を中心とする大連立政権)

5 政府

  • 副大統領 ウィリアム・ルト(William Ruto
  • 外務・国際貿易長官 モニカ・ジュマ(Monica Juma

6 内政

 2007年12月の大統領選挙の結果,与党国家統一党(PNU: Party of National Unity)から出馬したキバキ大統領がオレンジ民主運動(ODM: Orange Democratic Movement)のオディンガ党首に競り勝ち,再選を果たしたが,選挙結果を巡る与野党の対立は1963年のケニア独立後も根強く残る国内部族間の対立を表面化させ,死者1,200人,国内避難民50万人を超える未曾有の大規模な混乱に発展した。

 2008年2月,キバキ大統領とオディンガODM党首はアナン前国連事務総長らの仲介を受け,連立政権発足に関する合意に達し,同年4月には両党を中心に大連立政権が発足した。連立政権は選挙改革や部族問題などの長期的な課題に取り組むとともに,大統領権限の制限や土地所有権の見直し及びイスラム法廷の設置条項等を盛り込んだ憲法改正のための国民投票を2010年8月4日に実施。投票は大きな混乱なく実施され,開票の結果,約3分の2の賛成をもって採択された。

 2013年3月4日に新憲法下で初めての総選挙(大統領選挙,議会議員選挙等)が概ね平和裏に実施され,ケニヤッタ大統領候補(当時副首相)が50.07%の得票率で対抗馬のオディンガ大統領候補(当時首相,得票率43.3%)を破り,4月9日に大統領に就任した。

 2017年8月に総選挙が実施され,ケニヤッタ大統領が54.27%の得票率で再選したことが発表されたが,最高裁はオディンガ候補の異議申立を受け,大統領選挙を無効と決定した。10月26日に再選挙が行われ,10月30日にケニヤッタ大統領の再選が発表された。11月28日にナイロビにて大統領就任式が行われた。

 ケニヤッタ大統領は,2007年の総選挙後の暴動(約1,200名が死亡)を扇動した疑いで2011年,国際刑事裁判所(ICC)により訴追されていたが,2014年12月に検察側は訴追を取り下げた。ケニヤッタ大統領は,「統一,経済,開放性」の三原則を掲げ,2007年選挙後暴動により分裂した国の統合や,2030年までの中所得国入りを目指す「ビジョン2030」の推進,地方への権限委譲や反汚職等の透明性確保の取組を進めている。

 ケニアはまた,アル・シャバーブ及び他の武装集団の脅威を低減することを目的としたアフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)へ派兵しており,同武装集団による報復テロの脅威への対策が課題となっている。

外交・国防

1 外交基本方針

 東アフリカにおける重要な安定勢力であり,周辺国から多数の難民を受け入れてきている他,近年,エチオピア・エリトリア紛争,スーダン,南スーダン,ソマリアの内戦等域内の和平調停等に積極的に関与している。近隣国との政治・経済的関係においては,ケニア,タンザニア,ウガンダ,ルワンダ,ブルンジで構成する東アフリカ共同体(EAC)を通じた域内協力を推進している。

2 軍事力(2017年ミリタリーバランス)

(1)支出
12.2億米ドル
(2)兵役
志願制
(3)兵力
総兵力24,100人,陸軍20,000人,海軍1,600人,空軍2,500人,準軍事組織5,000人

経済

1 主要産業

  • (農)コーヒー,紅茶,園芸作物,サイザル麻,綿花,とうもろこし,除虫菊
  • (工)食品加工,ビール,タバコ,セメント,石油製品,砂糖
  • (鉱)ソーダ灰,ほたる石

2 GDP(2016年:世銀)

705億米ドル
GDP成長率:5.8%

3 一人当たりGNI(2016年:世銀)

1,380米ドル

4 経済成長率(2016年:世銀)

5.9%

5 物価上昇率(2016年:世銀)

6.3%

6 失業率

11%(2017年:世銀)

7 総貿易額・主要貿易品目(2016年,ケニア国家統計局より算出)

(1)輸出
約56.1億米ドル(5780.67億ケニアシリング) 紅茶,園芸作物,コーヒー,魚
(2)輸入
約139.0億米ドル(14317.45億ケニアシリング) 工業製品,資本設備,輸送用機器,食料品

8 主要貿易相手国(2016年,ケニア国家統計局

(1)輸出
ウガンダ,オランダ,米国,英国,パキスタン
(2)輸入
中国,インド,アラブ首長国連邦,日本,サウジアラビア

9 通貨

ケニア・シリング(K.shs)

10 為替レート

1米ドル=約100シリング(2018年4月)

11 経済概況

 東アフリカ最大のモンバサ港を擁し,東アフリカ諸国の玄関口として,地域経済の中心的役割を担う。今後も港湾都市モンバサからナイロビをつなぐ標準軌鉄道建設事業や地熱発電所建設をはじめとする電力事業など,各種の大型プロジェクトの進展が注目される。

 2008年,ケニア政府は2030年には中所得国入りを目指す長期経済開発戦略「ビジョン2030」を公表した。この戦略を軸に,(1)2030年までに毎年平均経済成長率10%以上の達成,(2)公平な社会発展と清潔で安全な環境社会整備,(3)民主的政治システムの持続を目指すとしている。

 2017年末,ケニア政府は,今後5年間の重点経済政策として,(1)製造業,(2)食料及び栄養安全保障,(3)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ,(4)手頃な価格の住宅供給の4つからなる「BIG4」を公表。

 比較的工業化が進んでいるものの,コーヒー,茶,園芸作物などの農産物生産を中心とする農業国。農業がGDPの約36%(2016年,世銀)。2016年の実質GDP成長率は5.8%と,前年の5.6%を上回ったが,2017年は総選挙の混乱や政治的不安定性が経済に悪影響を与えた。

経済協力

1 日本の援助実績(2015年までの累積)

ケニアはサブ・サハラアフリカにおいて我が国ODAの最大供与国。我が国は農業,水道・衛生,健康や医療ケア,教育,環境保全など幅広い分野にて支援している。なお,2016年8月には,第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)をナイロビで開催。

  • (1)有償資金協力 3,803.19億円(2015年度まで,E/Nベース)
  • (2)無償資金協力 1,253.65億円(2015年度まで,E/Nベース)
  • (3)技術協力   1,192.56億円(2015年度まで,JICA経費ベース)

2 主要援助国(2014年)(百万ドル,支出総額ベース)

  • (1)米国(810.63)
  • (2)英国(231.98)
  • (3)フランス(127.69)
  • (4)ドイツ(122.20)
  • (5)日本(112.06)

二国間関係

1 政治関係

年月 外交関係
1963年12月 ケニア独立(国家承認)
1964年6月 在ケニア日本国大使館開設
1979年1月 在京ケニア大使館開設

2 経済関係

(1)貿易額・主要貿易品目(2016年,財務省統計)
輸出 807.4億円 乗用自動車,貨物自動車,鉄鋼,機械
輸入 63.4億円 切り花,紅茶,コーヒー,魚切身,ナッツ類
(2)我が国からの直接投資(日本銀行「国際収支統計(業種別・地域別直接投資)」)
2011年 1億円
2012年 2億円
2013年 10億円
2014年 -2億円
2015年 8億円
2016年 3億円

3 文化関係

  • (1)我が国より文化無償協力として,一般文化無償資金協力16件計約6.5億円,草の根文化無償資金協力3件計約8,600万円を実施。一例としてTV番組ソフト(2007年度 約4,000万円)や研究機材(2009年度 約6,000万円)供与を実施。
  • (2)伝統邦楽(和太鼓など)や現代邦楽(ジャズなど)のグループ,伝統スポーツ(空手など)の指導者,伝統文化(華道など)の師範,スポーツトレーナーの派遣事業。日本映画上映祭や日本語弁論大会の開催。
  • (3)JETプログラム(語学指導を行う外国青年招致事業)で英語指導助手と国際交流員,国際交流員及びスポーツ交流アドバイザーを招致。
  • (4)文化協定なし

4 在留邦人数

783人(2016年10月現在)

5 在日当該国人数

562人(2017年6月現在)

6 要人往来(1979年以降)

(1)往訪
年月 要人名
1979年 園田外務大臣
1981年 鯨岡環境庁長官
1983年 皇太子・同妃両殿下
1994年 玉沢防衛庁長官
1997年8月 石井環境庁長官
1999年1月 橋本元総理大臣
1999年12月 高円宮同妃両殿下
2001年1月 森総理大臣
2003年3月 矢野外務副大臣
2003年8月 鶴保国土交通政務官
2004年12月 河井外務大臣政務官
2005年3月 福島外務大臣政務官
2005年11月 逢沢外務副大臣
日AU友好議連(矢野団長)
2006年9月 中川農林水産大臣
2006年11月 若林環境大臣
2007年1月 田中財務副大臣
2007年3月 岩屋外務副大臣
2007年11月 澤農林水産大臣政務官
2008年3月 小野寺外務副大臣
2008年7月 参議院重要事項調査団(矢野団長)
2008年9月 御法川外務大臣政務官(東部アフリカ貿易投資促進合同ミッション)
2009年3月 福田元総理大臣
2009年5月 西村外務大臣政務官
2010年3月 皇太子殿下
2010年5月 大谷環境大臣政務官
2011年10月 山根外務副大臣(貿易投資促進ミッション)
2012年8月 加藤外務大臣政務官
2013年4月 阿部外務大臣政務官
2013年8月 茂木経済産業大臣
2013年9月 参議院ODA調査団(水落参議院議員他)
2013年12月 河井衆議院議員(総理特使)
2014年3月 石原外務大臣政務官
2014年5月 江藤農林水産副大臣
2014年5月 牧原環境大臣政務官
2014年6月 北川環境副大臣
2014年8月 野上国土交通副大臣
2015年12月 林経済産業大臣,山田外務大臣政務官,佐藤農林水産大臣政務官(WTO閣僚会議(MC10))
三原衆議院議員,山際衆議院議員(日AU友好議員連盟)
2016年1月 河井総理補佐官(5月及び8月にも訪問)
2016年8月 安倍総理大臣,岸田外務大臣,塩崎厚労大臣他(TICAD VI出席)
2017年7月 義家文科副大臣
2017年11月 河井衆議院議員(総理特使)
(2)来訪
年月 要人名
1981年 オウコ外相
1982年 モイ大統領(国賓)
1987年 サイトティ蔵相
1989年 モイ大統領(大喪の礼参列)
1990年 サイトティ副大統領兼蔵相
1990年 モイ大統領(即位の礼参列)
1993年 サイトティ副大統領(アフリカ開発会議出席)
1994年 ワコ司法長官
1994年 ムダバディ大蔵相(高級実務者招聘)
1995年9月 サイトティ副大統領(福田元総理大臣葬儀参列)
1998年2月 ビウォット東アフリカ地域協力相
(EAC閣僚使節団)
1998年10月 ゴダナ外相(第2回アフリカ開発会議出席)
2000年6月 サイトティ副大統領(小渕前総理大臣葬儀参列)
2001年12月 アウィティ計画相(TICAD閣僚レベル会合)
2003年2月 キトゥイ貿易産業相(WTO東京非公式閣僚会合出席)
2003年3月 カルア水資源相(水フォーラム出席)
2003年4月 バララ文化・スポーツ相
2003年7月 ムウィラリア財務相
アヤコ・エネルギー相
2003年9月 ニョンゴ計画・国家開発相(第3回アフリカ開発会議出席)
2004年3月 ムショカ外相,トゥジュ観光・情報相(外務相賓客)
2004年5月 ケニア議会教育議員団
2004年11月 キバキ大統領(実務訪問賓客・TICADアジア・アフリカ貿易投資会議。ムワクウェレ外相,キトゥイ貿易産業相,ニョンゴ計画・国家開発相,トゥジュ情報通信相が大統領に同伴して訪日。)
2005年2月 マータイ環境・天然資源副大臣(毎日新聞招待)
ニョンゴ計画・国家開発相
ンギル保健相
2005年3月 マータイ環境・天然資源副大臣(万博協会招待)
2005年6月 キトゥイ貿易・産業相
2005年8月 キトゥイ貿易・産業相
ドゥゾロ観光・野生動物相
2006年9月 ドゥゾロ観光・野生動物相
2006年11月 トゥジュ外相
2008年5月 キバキ大統領,ケニヤッタ副首相兼貿易相,ウェタングラ外相,キムニャ財務相,オパラニャ計画・国家開発・ビジョン2030担当相,コネス道路相,ルト農業相,バララ観光相(TICAD IV)
2008年10月 コスゲイ高等教育・科学技術相(日アフリカ科学技術大臣会合出席)
2009年3月 ポギシオ情報・通信相(TICAD IVフォローアップシンポジウム出席)
2010年2月 オディンガ首相(実務訪問賓客)
マータイ元環境・天然資源副大臣
2011年10月 ムダバディ副首相兼地方自治相
2012年6月 オンゲリ外相
2012年7月 ムルギ特別プログラム相(世界防災会議in東北)
2012年9月 ムワゾ観光相(世界旅博)
2012年10月 カマール科学技術高等教育相(STSフォーラム)
ギタエ財務相(IMF世銀総会)
マレンデ国民議会議長
2013年6月 ルト副大統領,モハメド産業化企業開発長官,カマウ運輸インフラ長官,チルチル・エネルギー石油長官(TICAD V)
2013年12月 キタニー副大統領首席補佐官,コスケイ農業水産畜産長官,カイメニ教育・科学技術長官
2014年6月 チルチル・エネルギー石油長官
2014年10月 コスケイ農業水産畜産長官
2014年10月 ムワゾ観光長官(ツーリズムEXPOジャパン)
2014年11月 カイメニ教育・科学技術長官(ESD世界会議)
2014年11月 カマウ運輸・インフラ長官
2015年3月 ケニヤッタ大統領,アミナ・モハメド外務・国際貿易長官,カマウ運輸インフラ長官,ロティチ財務長官(第3回国連防災世界会議)
2015年7月 エスロ上院議長
2015年8月 アダン産業化・企業開発庁長官(JICA招へい)
2015年8月 ケニヤッタ大統領夫人(WAW! 2015
2015年12月 マチャリア保健長官(UHC国際会議・グローバル・ファンド第5次増資会合)
2016年11月 ムトゥリ国民議会議長(下院議長)(衆議院招へい)
2017年5月 アミナ外務長官(叙勲(旭日大綬章)親授式)
2017年11月 マイル保健長官(UHCフォーラム2017)

7 二国間条約・取極

  • 1966年 青年海外協力隊派遣取極
  • 1984年 同取極一部改正
  • 2004年 技術協力協定
  • 2017年 投資協定

8 外交使節

  • (1)当該国駐箚日本国大使 植澤利次特命全権大使(2016年5月から)
  • (2)本邦駐箚当該国大使 ソロモン・カランジャ・マイナ特命全権大使(2014年12月から)
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