ジャマイカ

基礎データ

令和5年10月20日
ジャマイカ国旗

一般事情

1 面積

10,990平方キロメートル(岐阜県とほぼ同じ大きさ)(世銀)

2 人口

282.7万人(2022年世銀)

3 首都

キングストン

4 民族

アフリカ系92.1%、混血6.1%、その他1.9%

5 言語

英語(公用語)、ジャマイカ・クレオール語(いわゆる「パトワ語」を含む)

6 宗教

キリスト教(プロテスタント、英国国教会等)

7 略史

年月 略史
1494年 コロンブスによるジャマイカ島「発見」
1670年 英領植民地
1944年 選挙による議会設置
1957年 英国自治領となる
1962年8月 独立(カリブ海英領植民地の中で最初)

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

チャールズ三世国王

3 議会

二院制(上院21名、下院63名)

4 政府

  • (1)首相名 アンドリュー・ホルネス
  • (2)外相名 カミーナ・ジョンソン=スミス

5 内政

  • (1)1962年の独立以来、ジャマイカ労働党(JLP)(中道右派)及び人民国家党(PNP)(中道左派)の二大政党が民主的選挙により政権交代。
  • (2)2007年9月の総選挙でJLPが勝利し、18年振りに政権交代、ゴールディング党首が首相として就任。同政権では、ハリケーン等の自然災害への対応に追われると共に、石油・一次産品価格の高騰及び世界経済の減速の影響を受けた他、大物ギャングの米国への引き渡しをめぐり、国内政治は混乱した。
  • (3)2011年9月にゴールディング首相の引退により、JLPよりジャマイカ政治史上最年少(当時39歳)のホルネス首相が就任(同年10月)。しかし、同年12月の総選挙ではPNPが勝利し、2012年1月、シンプソン=ミラー内閣が発足。
  • (4)2016年2月の総選挙では野党JLPが僅差で勝利し、4年ぶりにホルネス政権が返り咲いた。2020年9月の総選挙では与党JLPが圧勝し、ホルネス首相が再任。同政権は、経済成長(格差是正・雇用創出)、治安改善(犯罪対策)、エネルギー・防災・環境への取り組み等を重点政策として掲げている。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)英連邦の一員として、英国や米国をはじめとする西側諸国との関連促進。ラテンアメリカ・アジア地域との関係促進を図る。
  • (2)カリコム(カリブ共同体)加盟国で、英語圏カリブ地域の中心国として影響力を持つ。カリコムでは「域外貿易交渉」担当の職責を担い外交面でのスポークスマン的役割を果たす。
  • (3)カリブ諸国の中には台湾と国交を有する国もあるが、ジャマイカは中国と国交を有し、経済的にも密接な関係にある。また北朝鮮とも国交を有する。

2 軍事力(ミリタリーバランス)

  • (1)予算 247百万米ドル(2020年)
  • (2)兵役 志願制
  • (3)兵力 5,950人(2018)

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

観光業、鉱業(ボーキサイト及びアルミナ)、農業(砂糖、コーヒー、バナナ等)、製造業、建設業、金融・保険業

2 GNI

160.3億米ドル(2022年世銀)

3 一人当たりGNI

5,6700米ドル(2022年世銀)

4 GDP成長率

4.6%(2021年世銀)

5 インフレ率

10.3%(2022年)(IMF)

6 失業率

5.2%(2021年)(世銀(出典ILO))

7 総貿易額

  • (1)輸出 14億4,100万米ドル(2021年 WTO)
  • (2)輸入 59億7,600万米ドル(2021年 WTO)

8 主要貿易品目

  • (1)輸出 アルミナ、石油製品、ボーキサイト、砂糖、ラム酒、コーヒー
  • (2)輸入 燃料、機械類・輸送機材、食料その他の消費財、建設資材

9 主要貿易相手国(2020年 WTO)

  • (1)輸出 米国、カナダ、EU、アイスランド、ロシア
  • (2)輸入 米国、中国、EU、ブラジル、日本

10 通貨

ジャマイカドル(J$)

11 為替レート

1米ドル≒155J$(2023年10月)

12 経済概況

  • ジャマイカ経済は、サービス業がGDPの70%以上を占めている。外貨は、観光業、海外移住者からの送金、鉱業(ボーキサイト、アルミナ)に大きく依存している。世界的な金融危機と景気後退により、ボーキサイト・アルミナ価格が暴落し、鉱業の占める割合は減少。また、GDPの約20%を占める観光産業については、新型コロナウイルスの影響で観光客(約70%が米国から)が激減していたが、その後回復している。近年は、失業率の減少や公的債務の削減など、マクロ経済の改善が見られており、2020年の新型コロナの影響も観光や農業分野の成長が牽引する形で回復基調にある。。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2021年度まで、交換公文ベース) 551.00億円
  • (2)無償資金協力(2021年度まで、交換公文ベース) 42.74億円
  • (3)技術協力実績(2021年度まで、JICAベース) 107.41億円

2 主要援助国(2020年 OECD/DAC)

  • (1)米国
  • (2)英国
  • (3)日本
  • (4)カナダ
  • (5)韓国

二国間関係

1 政治関係

 日本は、1962年8月6日ジャマイカ独立と同時に、同国を承認。1964年3月17日外交関係開設。同年5月以来、在ドミニカ(共)大使館が兼轄(1975年11月より駐在官常駐)していたが、1995年1月をもって実館化。ジャマイカは1990年駐日名誉領事館設置、1992年1月駐日大使館設置。

2 経済関係

対日貿易(2022年 財務省貿易統計)

(1)貿易額
対日輸出 21.3億円
対日輸入 334.0億円
(2)主要品目
対日輸出 コーヒー、蒸留酒等
対日輸入 自動車等

3 文化関係

文化無償協力 17件(うち草の根2件含む) 6.6億円
(TV番組編集機材、視聴覚機材、音響照明機材等)
JETプログラム、国費留学生の実績あり
2023年2月 ジャパンデー、第1回空手日本大使杯の開催

4 在留邦人数

181人(2022年10月現在)

5 在日当該国人数

919人(2022年12月現在)(総務省統計局)

6 要人往来

(1)往
年月 要人名
1985年 佐藤栄佐久参議院議員
河本喜久蔵国土庁長官
1988年 浜田卓二郎外務政務次官
1989年 田中直紀外務政務次官
1992年 中山正暉衆議院議員
1997年 秋篠宮同妃両殿下
2001年1月 平沼赳夫経済産業大臣
2001年8月 山口泰明外務大臣政務官
2005年5月 小野寺五典外務大臣政務官
2007年5月 松島みどり外務大臣政務官
2008年6月 木村仁外務副大臣
2010年5月 武正公一外務副大臣
2013年9月 若林健太外務大臣政務官
2015年5月 中山泰秀外務副大臣
2015年9月 安倍晋三内閣総理大臣
2017年7月 薗浦健太郎外務副大臣
2017年12月 豊田俊郎参議院議員、井原巧参議院議員、石井苗子参議院議員(参議院ODA調査団)
2018年12月 佐藤正久外務副大臣
2019年9月 秋葉賢也衆議院議員、とかしきなおみ衆議院議員、生方幸夫衆議院議員(環境保全状況等調査)
2021年7月 茂木敏充外務大臣
2022年10月 秋本真利外務大臣政務官
2023年5月 武井俊輔外務副大臣
2023年8月 世耕弘成参議院議員、大野泰正参議院議員、酒井庸行参議院議員、堀井巌参議院議員
(2)来
年月 要人名
1985年 セアガ首相、ギルモア文相
1986年 ハート鉱山・エネルギー・観光相
1987年 アンダーソン国家安全保障相
ペラルト外務・貿易・工業副大臣
ハート鉱山・エネルギー・観光相
1989年 フィリップス首相府副大臣、プリングル観光相
1990年 ダンクレイ教育相、ナイト国家安全保障相、マリングス蔵相、プリングル観光相、ラムタリー建設相、ジュノー開発企画生産省副大臣、コーア外相(即位の礼)
1991年 マンレイ首相(非公式)、パターソン副首相、コーア外相、プリングル観光相、カニングハム国会議長
1992年 デイビス企画庁長官、ダグラス保健相
1994年 ピッカースギル公共事業鉱業エネルギー相、ダンクレー観光相
1995年 マリングス副首相兼外相(外務省賓客)
1996年 デイビス蔵相
1997年 ロバートソン産業投資商業相、クラーク農業鉱業相
1998年 クラーク農業相、デイビス蔵相、パターソン首相(公式訪問賓客)
1999年 ポーウェル商業技術相
2000年11月 ロバートソン外相(第1回日・カリコム外相会議)
2001年 デイビス蔵相、ジャクソン国務相、バートラム地方政府・コミュニティー開発相
2002年 ヒルトン鉱業エネルギー相
2003年 ヒューズ経済企画庁長官
2005年 ラティボディエール中央銀行総裁
2008年4月 バートレット観光相
2008年10月 マリングス・エネルギー相
2010年8月 ボー副首相兼外相(外務省賓客、第2回日・カリコム外相会議)
2011年9月 グランジ青年スポーツ文化相
2011年10月 マリングス・エネルギー相
2012年9月 ポールウェル科学技術・エネルギー鉱業相
2013年10月 ピッカースギル水・土地・環境・気候変動相
2013年11月 シンプソン=ミラー首相(実務訪問賓客)
2014年11月 ニコルソン外相(第4回日・カリコム外相会合)
2014年12月 フォルケス=アブラハムス産業・投資・商業省担当相
2015年3月 アースコット地方政府・コミュミティ開発相(第3回国連防災世界会議)
2016年5月 バートレット観光相(観光と技術に関する国際会議)
2016年12月 カミーナ・ジョンソン=スミス外務・貿易相(WAW!2016)
2017年7月 リード教育・青年・情報相
2018年9月 バートレット観光相
2019年10月 タバレス=フィンソン上院議長(即位の礼)
2019年10月 バートレット観光相
2019年12月 ホルネス首相(実務訪問賓客)
2022年9月 バートレット観光相
2022年10月 チャールズ・ジュニア農業・漁業相

7 二国間条約・取極

  • 1987年 青年海外協力隊派遣取極
  • 2020年 日・ジャマイカ租税条約
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