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平成19年2月1日
1月31日、麻生外務大臣は、訪日中のダレーマ・イタリア副首相兼外相と18時50分から約2時間30分にわたり、外相会談及び夕食会を行ったところ、概要以下のとおり。なお、会談の冒頭、麻生外務大臣及びダレーマ副首相兼外相は、両国の外務省の間での定期的な協議の実施に関する覚書に署名。
(1)麻生大臣より、基本的価値を共有する重要なパートナーとして国際的課題に取り組む旨述べるとともに、3~6月に行われる「イタリアの春」の開催を歓迎、ワーキングホリデー制度を導入する方向で当局間の協議を行わせたい旨述べた。
(2)これに対し、ダレーマ副首相兼外相より、アジアの中でも日本を重視、更なる関係強化のため、近くプローディ首相が訪日する旨述べた。また、経済・貿易関係分野においても関係を進展させ、若者の交流促進のために重要であるワーキングホリデー制度実現に向けて話し合いを行っていきたい旨述べた。
(1)北朝鮮
(イ)麻生大臣より、六者協議の開催では成果を出すことが必要、欧州各国にも安保理決議第1718号の実施を期待する旨述べた。さらに、安保理北朝鮮制裁委員会の議長国である伊との間で連携を強化していきたい旨を述べた。また、拉致問題の重要性について言及しつつ、「北朝鮮人権状況決議」の採択への協力に感謝する旨述べた。
(ロ)ダレーマ副首相兼外相より、日本の努力に敬意を表す旨述べるとともに、イタリアとしては朝鮮半島の非核化を全面的に支持、安保理決議1718の着実な実施に向け取り組んでいきたい旨述べた。またイタリアとしても拉致家族の苦しみに共感を覚える旨述べた。
(2)安保理改革
(イ)麻生大臣より、安保理常任理事国入りを引き続き追求する意向を示し、現在新たな具体的提案を検討している旨説明するとともに、我が国の2008年安保理非常任理事国選挙への立候補に対し、支持要請を行った。
(ロ)これに対し、ダレーマ副首相兼外相より、同非常任理事国選挙において日本を支持する旨明確に述べるとともに、伊側としては安保理改革に関する新たな案に関心、日伊間で対話していきたい旨述べた。
(3)中東情勢
(イ)イラク:イラクの現状に大きな懸念を表明、国際社会による支援の必要性で一致。
(ロ)イランの核開発問題:懸念を共有。外交努力の継続が重要であるとの認識で一致。
(4)中国
中国の経済発展が好機である点で一致。また、知的財産権の問題について協力で一致。