アイスランド共和国

アイスランド共和国(Republic of Iceland)

基礎データ

平成30年7月3日

  • アイスランド共和国国旗

一般事情

1 面積

10.3万平方キロメートル(北海道よりやや大きい)

2 人口

34万8,580人(2017年12月 アイスランド統計局)

3 首都

レイキャビク

4 言語

アイスランド語

5 宗教

人口の約8割が福音ルーテル派(国教)

6 略史

年月 略史
870年~930年頃 ヴァイキング,アイスランド植民。
930年 アルシンギ(立法・司法機関)設立
1262年 ノルウェーの統治下に入る
1397年 デンマーク王の統治下に入る
1918年 独立(デンマークとの同君連合)
1940年 デンマークがナチス・ドイツに占領される状況の下,英軍に占領される。
1944年 アイスランド共和国成立
1949年 NATO加盟
1994年 欧州経済領域(EEA)協定発効

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

グドゥニ・トルラシウス・ヨハネソン大統領(2016年8月就任,1期目(任期4年))

3 議会

一院制(1991年5月31日の憲法改正により完全一院制に移行。議員定数63,任期4年)

4 政府

(1)首相
カトリン・ヤコブスドッティル(左派緑運動党)
(2)外相
グドゥロイグル・トール・トールダルソン(独立党)

5 内政

(1)大統領:ヨハネソン大統領就任

 アイスランド大統領の任期として最長となる5期,20年にわたり大統領を務めたグリムソン大統領の後任として,2016年6月の大統領選においてヨハネソン大統領が選出(国民による直接選挙)され,同年8月に就任。ヨハネソン大統領は国民から高い支持を得ている。

(2)内閣:「左派緑運動」と「独立党」,「進歩党」による左右大連立内閣の成立

 2016年4月,「パナマ文書」に関連した資産隠し疑惑への批判の高まりによりグンロイグソン首相が辞任し,繰り上げ総選挙を前提にヨーハンソン新首相が政権を継承。同年10月に総選挙を実施し,2017年1月に中道右派の「独立党」,「改革党」及び中道左派の「明るい未来党」が連立内閣を樹立。
 しかし同年9月,右派と連立を組んだことで支持層の失望を買っていた「明るい未来党」が,突如連立政権を離脱したことにより,10月に再び総選挙を実施。その結果,11月に「左派緑運動」ヤコブスドッティル党首を首相として,「独立党」,「進歩党」との左右3党による大連立内閣が成立。連立与党間では100項目を超える共同政策綱領に合意するなど,超党派的な国政運営を指向している。

外交・国防

1 外交基本方針

(1)北欧諸国との協調継続と経済重視外交

 北欧諸国間の協調外交を柱としつつ,産業・金融政策の自主裁量権を確保すべくEU及び通貨ユーロには非加盟。同時にEEA(欧州経済領域)及びシェンゲン協定に加盟することで欧州経済圏との一体性を確保。
 また2017年,経済発展のめざましいアジア等の非欧州地域との経済関係強化を重視する外交政策を打ち出した。

(2)得意分野を通じた国際貢献

 男女平等政策及び地熱エネルギー利用や漁業振興による開発協力において,国際機関とも連携しつつ積極的な国際貢献を実施。地熱エネルギー利用技術研修プログラム(UNU-GTP),国連大学水産技術研究プログラム(UNU-FTP)に加え,土壌回復(UNU-LRT)およびジェンダー(UNU-GEST)に関するプロジェクト等が行われている。

(3)北極問題への取組

 官民挙げての包括的な取組に尽力している。特に気候変動及び北極海航路や海洋資源問題等に大きな関心を示している。2013年から毎年10月首都レイキャビクにおいて「北極サークル」と称する世界最大規模の北極関係国際会議を開催している。

2 軍事力

  • (1)NATO加盟国であるが,自国の軍備はない。
  • (2)1951年米国との間に防衛協定を締結し,米軍の国内駐留(当時のケフラビーク空軍基地)を認めていたが,主として米側の事情により米軍は2006年9月をもって撤退。有事の際は米国との二国間防衛協定に基づき,アイスランド防衛が保障されており,2017年に米国と新たな覚書を交わす等,近年の国際情勢変動を受けて再び協力強化を指向。

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

観光業,水産業,水産加工業,金属(アルミニウム精練)

2 GDP

229.7億米ドル(2017年推定値,IMF)

3 一人当たりGDP

67,570米ドル(2017年推定値,IMF)

4 経済成長率(実質)

5.7%(2017年推定値,IMF)

5 物価上昇率

2.4%(2017年推定値,IMF)

6 失業率

3%(2017年推定値,IMF)

7 総貿易額

(1)輸出
10,178.3百万米ドル
(2)輸入
9208.2百万米ドル

(2017年,OECD統計)

8 主要貿易品目

(1)輸出
未加工アルミ,水産物,肉・くず肉の粉等,合金鉄
(2)輸入
燃料,炭素系電子機器,自動車,酸化アルミニウム(アルミナ)

9 主要貿易相手国・地域

(1)輸出
EU,米国,ノルウェー,中国,日本,ロシア
(2)輸入
EU,ノルウェー,米国,中国,日本,豪州,ブラジル,サウジアラビア,トルコ

(2017年,アイスランド統計局)

10 通貨

アイスランドクローナ

11 為替レート

1クローナ=約1.05円(2018年2月)

12 経済概況

(1)主要産業

 水産業及び水産加工業が盛んで,水産物輸出が経済において大きな比重を占める。また,再生可能エネルギー(地熱及び水力による電力)を用いたアルミ精錬やフェロシリコン(鉄鋼原料)生産も盛んである。また,近年では観光業が好調。

(2)経済情勢

  • (ア)2008年の金融危機後はIMFや北欧諸国等からの融資を受けていたが,2011年8月の融資を最後にIMFの支援を卒業。経済は回復基調にあり,成長率及び失業率何れもEU平均より良好な数値を示している。
  • (イ)エネルギー分野では,再生可能エネルギーの利用が進んでおり(一次エネルギー利用の約85%),特に,そのうちの66%を占める地熱は総電力生産の25%を担うとともに,全国の住宅の約9割に暖房を供給している。また,温室栽培や温水プール等にも活用されている。

二国間関係

1 政治関係

  • (1)1956年外交関係開設。両国関係は順調に推移している。2016年には外交関係開設60周年を迎えた。
  • (2)日本は,2001年2月に在アイスランド大使館(兼勤駐在官事務所)を開設。アイスランドは,同年10月に在京大使館を開設し,その際にはアウスグリムソン外相が訪日した。
  • (3)2005年7月,日本国際博覧会(愛・地球博)の際,博覧会賓客としてアウスグリムソン首相が訪日し,小泉総理大臣と首脳会談を行った。2006年12月には,スベリスドッティル外相が,日・アイスランド外交関係開設50周年の祝賀レセプションにあわせて訪日し,麻生大臣と外相会談を行った。
  • (4)2010年11月,スカルプヘイジンソン外相が訪日し,前原外務大臣と外相会談を行った他,大畠経産大臣,伴野外務副大臣と会談を行った。
  • (5)2013年7月,石原環境大臣がアイスランドを訪問し,ヨーハンソン環境相兼農業・漁業相,アルナドッティル産業・貿易相及びクリスチャンスドッティル内相と会談を行った。
  • (6)2014年2月,ヨーハンソン環境相兼農業・漁業相が訪日し,石原環境大臣及び林農林水産大臣と会談を行ったほか,日本アイスランド地熱発電フォーラムに出席した。
  • (7)2014年11月,スヴェインソン外相が外務省賓客として訪日し,岸田外務大臣と外相会談を行った他,アイスランド投資セミナー等に出席した。
  • (8)2016年3月,日アイスランド友好議員団(団長:クリスチャンスドッティル・アイスランド国会外務委員長)が訪日し,大島衆議院議長表敬,山田外務大臣政務官による歓迎昼食会等が行われた。
  • (9)2016年8月,日・アイスランド友好議員連盟一行はアイスランドを訪問し,ヨハネソン大統領,ヨーハンソン首相,及びグドゥフィンソン国会議長を表敬した。
  • (10)2017年7月,松野文部科学大臣がアイスランドを訪問し,トールダルソン外務大臣,ラプンスドッティル・アイスランド大学副学長,マグヌスドッティル・教育科学文化次官,国会外交委員会議員等と意見交換を行った。
  • (11)2017年7月,参議院国会対策委員会議員団がアイスランドを訪問し,国会外交委員会委員等と意見交換を行ったほか,地熱発電所視察等を行った。
  • (12)2017年9月,参議院重要事項調査班がアイスランドを訪問し,社会公正大臣及びレイキャビク市長を表敬訪問したほか,アルナソン財務次官,レイキャビク市教育局長との意見交換,地熱発電所視察,保育園の視察等を行った。

2 経済関係

(1)貿易関係
 アイスランドにとって日本は主要な貿易相手国であり,特に,水産物の重要な輸出先である(対日輸出の約7割が水産物,日本で流通する「めぬけ」や「ししゃも」は多くがアイスランド産)。日本からアイスランドへの主要な輸出品目は自動車,一般機械である。
(ア)日・アイスランド貿易の推移
日本→アイスランド アイスランド→日本 収支
2007 177 151 +26
2008 84 148 -64
2009 15 118 -103
2010 58 131 -74
2011 29 140 -111
2012 28 133 -105
2013 31 158 -127
2014 41 168 -126
2015 61 185 -124
2016 73 174 -101
(単位:億円,出典:2017年,財務省貿易統計)
(イ)主要輸出入品目
日本→アイスランド 自動車,電気機器,金属製品,一般機械
アイスランド→日本 魚介類,鉄鋼,肉類,医薬品,一般機械,電気製品,科学光学機器
(出典:2017年,財務省貿易統計)
(2)投資関係
 双方間の投資は発展途上にある。

3 文化・交流関係

1981年
アイスランド・日本協会設立
1985年6月
日・アイスランド友好議連設立
1991年10月
日本アイスランド協会設立
2001年10月
日本でアイスランド・フェアを開催
2003年
アイスランド大学に日本コース開設
2005年
愛・地球博に北欧5か国と共同参加
2006年
日・アイスランド外交関係開設50周年
(アイスランドの国立劇場で能,現代舞踏などの文化行事の実施,安倍総理大臣とホルデ首相のメッセージ交換を行った。)
2016年
日・アイスランド外交関係開設60周年

 このほか,例年,アイスランド大学で日本語スピーチ・コンテストやジャパン・フェスティバルが実施されている。

4 在留邦人数

125人(2017年12月現在)

5 在日当該国人数

119人(2017年6月,法務省在留外国人統計)

6 要人往来

(1)往(1999年以降)
年月 要人名
1999年6月 小渕総理大臣(第2回日・北欧首脳会談)
2001年7月 小島外務大臣政務官
2002年8月 日・アイスランド友好議員連盟
2002年9月 村田金融担当副大臣
2008年7月 日・アイスランド友好議員連盟
2013年7月 石原環境大臣
2014年7月 牧野外務大臣政務官
2016年8月 日・アイスランド友好議員連盟
2017年7月 松野文部科学大臣
2017年7月 参議院国会対策委員会議員団
2017年9月 参議院重要事項調査班議員団
(2)来(1999年以降)
年月 要人名
2001年10月 アウスグリムソン外相(外賓)
2001年11月 マティエセン漁業相
2001年12月 ピエトゥルスドッティル法相(第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議)
2002年11月 フィンボガドッティル前大統領
2003年1月 オッドソン首相(非公式)
2004年11月 ブロンダール国会議長
2005年7月 アウスグリムソン首相(博覧会賓客)
2005年9月 オッドソン外相
2006年12月 スベリスドッティル外相
2010年11月 スカルプヘイジンソン外相
2014年2月 ヨーハンソン環境相兼農業・漁業相
2014年11月 スヴェインソン外相(外務省賓客)
2015年3月 ノルダル内務相(第3回国連防災世界会議)
2016年3月 日アイスランド友好議員団(団長:クリスチャンスドッティル・アイスランド国会外務委員長・衆議院招へい)
2017年11月 スカルプヘイジンソン産業・イノベーション省次官(外務省戦略的実務者招へい)
2018年2月 グリムソン前大統領(北極サークル議長)
2018年5月 トールダルソン外相

7 二国間条約・取極

  • 1966年 査証及び査証料免除取極
  • 2018年 日・アイスランド租税条約署名
  • 2018年 ワーキング・ホリデー制度の導入

8 外交使節

  • (1)アイスランド駐箚日本国特命全権大使 北川靖彦
  • (2)本邦駐箚アイスランド国特命全権大使 エーリン・フリーゲンリング
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