ハイチ共和国

ハイチ共和国(Republic of Haiti)

基礎データ

平成31年4月5日

  • ハイチ共和国国旗

一般事情

1 面積

27,750平方キロメートル(北海道の約1/3程度の面積)(世銀)

2 人口

1,098.1万人(2017年 世銀)

3 首都

ポルトープランス

4 民族

アフリカ系(95%),その他(5%)

5 言語

フランス語,ハイチ・クレオール語(共に公用語)

6 宗教

キリスト教(カトリック,プロテスタント等),ブードゥー教等

7 略史

年月 略史
1492年 コロンブスのイスパニョーラ島発見
1697年 フランス領となる
1804年 独立
1915年~1934年 米国による軍事占領
1957年9月 F.デュバリエ政権誕生(1964年以降終身大統領)
1971年4月 J.C.デュバリエ(F.デュバリエの子息)大統領就任
1986年2月 J.C.デュバリエ大統領ハイチ出国
1987年4月 民主憲法発布
1991年2月 アリスティッド政権成立
1991年9月 軍事クーデター,アリスティッド大統領国外脱出
1993年6月 国連安保理制裁開始(8月末に一時停止)
1993年7月 アリスティッド大統領の帰国に向け合意成立
1993年10月 国連安保理制裁再開
(6月に実施,8月末に停止されていたもの)
1994年5月 国連安保理制裁強化(全面禁輸等)
1994年7月 国連安保理,加盟国に多国籍軍創設を認める決議を採択
1994年9月 カーター合意により軍指導部は退陣に合意。多国籍軍,展開
1994年10月 アリスティッド大統領帰国
1995年3月 多国籍軍が国連ハイチ・ミッション(UNMIH)に移行
1996年2月 プレヴァル大統領就任
1997年11月 国連ハイチ・ミッション(UNMIH)がハイチから撤退
2001年2月 アリスティッド大統領就任(2期目)
2004年2月 武装勢力の活動先鋭化,アリスティッド大統領国外脱出,アレクサンドル暫定大統領就任,多国籍軍展開(安保理決議1529)
2004年4月 多国籍軍が国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)に6月から移行(安保理決議1542)
2004年7月 対ハイチ支援会合開催(於:ワシントンDC)
2006年5月 プレヴァル大統領就任(2期目),国会設置・開会
2006年7月 対ハイチ支援会合開催(於:ポルトープランス)
2009年4月 対ハイチ支援国会合開催(於:ワシントンDC)
国際社会は今後約2年間の支援として約350百万ドルをプレッジ。
2010年1月 ハイチ地震発生を受け,国連安保理は国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の増員(3,500名)を決定(安保理決議1908)
2010年1月 ハイチに関する閣僚級会合(於:モントリオール(カナダ))
2010年3月 ハイチ支援国会合(於:ニューヨーク国連本部)
国際社会は合計約53億米ドルをプレッジ。
2011年5月 マルテリー大統領就任
2015年8月 国会議員選挙(第1回)実施
2015年10月 大統領選挙(第1回)及び国会議員選挙(第2回)実施
2016年11月 2015年の選挙のやり直しとして,大統領選挙(第1回)等を実施
2017年2月 モイーズ大統領就任
2017年10月 国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)から国連ハイチ司法支援ミッション(MINUJUSTH)への移行。

政治体制・内政

1 政体

立憲共和制

2 元首

ジョヴネル・モイーズ大統領(2017年2月就任,任期5年間)

3 議会

二院制(上院30議席,下院119議席)

4 政府

(1)首相名
ジャン・アンリ・セアン
(2)外相名
ボシット・エドモン

5 内政

  • (1)独立以来独裁政権が続いたが,1990年12月,初めての民主的選挙が実施され,アリスティッド大統領が当選。しかし,1991年9月の軍事クーデターにより同大統領は国外退避。1994年10月に同大統領が政権復帰した。
  • (2)1995年12月の大統領選挙で,プレヴァル候補が当選し,1996年2月に大統領に就任したが,その後,政治的混乱が生じ,1999年1月以降は,国会議員の任期切れにより国会は事実上機能停止状態に陥った。
  • (3)2000年5月,再三延期されていた国会議員(上下両院)選挙が実施。同年11月には大統領選挙が実施され,2001年2月にアリスティッド大統領が就任したが,野党側は両選挙の無効を主張し,与野党が対立した。
  • (4)2004年2月,アレクサンドル最高裁長官が暫定大統領に就任した。3月,ラトルチュ元外相が首相に就任した。
  • (5)2004年6月,国連決議1542に基づき国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)が発足し(暫定多国籍軍は同月末までに撤退),治安確保,政治プロセス支援,人権・人道支援の調整のため幅広い分野での活動が展開されている(2012年8月31日現在,軍事要員7,276人,警察要員2,825人を派遣)。また,我が国を含む国際社会は,2004年7月にワシントンで開催された対ハイチ支援会合で総額約1,085百万ドルの支援を表明したほか,ハリケーン災害に対する緊急援助や選挙監視員の派遣など,ハイチ情勢の安定化のための支援を行った。
  • (6)2006年には一連の選挙(大統領選挙,国会議員選挙,地方選挙)が実施され,プレヴァル大統領が就任,アレクシー内閣が発足した。新政権樹立を受け,国際社会は同年7月のポルトープランス会合で総額約750百万ドルの支援表明を行ったほか,国連ハイチ安定化ミッションのマンデート延長を数次に亘り承認し,それにより国内治安情勢は安定化してきている。
  • (7)2008年4月,食料価格高騰問題を巡り,大規模なデモが発生。上院は内閣不信任案を可決し,アレクシー首相が辞任。同年9月,ピエール=ルイ首相が就任。
  • (8)2009年10月,上院はピエール=ルイ内閣不信任案を賛成多数で可決。ピエール=ルイ首相が辞任し,同11月ベルリーヴ計画・対外協力相が首相に就任。
  • (9)2010年1月12日(日本時間1月13日),マグニチュード7.0の地震発生。
  • (10)2010年11月,大統領選挙等(第1回投票)実施。2011年3,大統領選挙等(決選投票)実施。2011年5月,マルテリー大統領が就任。
  • (11)マルテリー大統領就任後,同大統領が指名した首相候補者を議会が2度にわたり否決するなど政治空白が続いたが,2011年10月にコニーユ内閣が発足した。2012年2月のコニーユ首相辞意表明を受けて,2012年5月にこれまで外相を務めていたラモット氏が首相に就任した。
  • (12)2014年12月のラモット首相の辞任を受けて,2015年1月にポール氏を首相とするコンセンサス内閣が発足。2015年3月,次期選挙の日程(2015年8月上下両院議員選挙(第1回),2015年10月大統領選挙(第1回)・上下両院選挙(第2回)・地方選挙,2015年12月大統領選挙(第2回))を発表。2015年8月及び10月の選挙は概ね予定どおり実施されたが,大統領選挙第1回投票は,2016年11月に再実施。
  • (13)2016年11月に実施された大統領選挙の結果,2017年2月,モイーズ大統領就任。3月,ラフォンタン氏が首相に就任。2018年7月,石油関連製品の一斉値上げの値上げ発表を受けて暴動が発生し,同月,ラフォンタン首相辞任。9月セアン氏が首相に就任。2019年3月セアン内閣に対する不信任決議可決。

外交・国防

1 対外関係

  • (1)主要支援国である米国,カナダ,フランス等との関係を重視。
  • (2)1996年2月,キューバと国交を回復。2002年7月,カリブ共同体(CARICOM)に加盟。
  • (3)ラテンアメリカ・カリブ共同体(CELAC)メンバー
  • (4)治安維持,選挙監視等の分野で国連及びOASの役割・協力に依存。
  • (5)台湾承認国。

2 軍事力

(1)予算
7百万米ドル(2017年)(ミリタリーバランス2018)
(2)兵力
兵力規模150人(陸軍150人),予備軍50人(ミリタリーバランス2018)

 1994年までは,兵力規模7,400人(陸軍7,000人,海軍250人,空軍150人)の軍事力を有していたが,1995年のアリスティッド大統領復帰後に,軍は解体された。2004年に,国際連合ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)が設立され,治安回復に努めてきた。MINUSTAHは2016年11月までにハイチ国家警察(PNH)に権限を委譲し,撤収。また,2015年末に小規模の軍隊が復活。

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

 宿泊・飲食業,農林水産業,建設業・公共事業,軽工業,運輸・通信業,その他サービス業(2015年GDPに占める割合,IHSI)

2 GNI

83億8,100万米ドル(2017年 世銀)

3 一人当たりGNI

760米ドル(2017年 世銀)

4 GDP成長率

1.7%(2015年),1.4%(2016年),1.2%(2017年)(世銀)

5 インフレ率

3.9%(2014年),7.5%(2015年),13.3%(2016年推定値),9.1%(2017年推定値),5.9%(2018年推定値)(IMF)

6 失業率

未詳

7 総貿易額

(1)輸出
9億8,000万米ドル(2017年 WTO)
(2)輸入
35億5,200万米ドル(2017年 WTO)

8 主要貿易品目

(1)輸出
衣類,加工品,カカオ,マンゴー,コーヒー
(2)輸入
食料品,加工品,機械・輸送機器,燃料,鉱物原料

9 主要貿易相手国

(1)輸出
未詳
(2)輸入
未詳

10 通貨

グルド

11 為替レート

1米ドル≒77グルド(2019年1月)

12 経済概況

  • (1)ハイチ経済は1970年代まで,農業依存型の脆弱な産業構造であった。
    1980年代以降,軽工業は一部発展を遂げたものの,国内の政情不安と1991年の軍事クーデターを契機とした国際社会による経済制裁が経済発展を妨げる要因となり,1994年には,国民経済は首都に人口が集中し,失業者があふれ,困窮状態に陥った。
    民主主義の回復と共に国際社会からの援助が再開されたが,その後も,ハイチの政情不安や自然災害の発生等により,ハイチの経済社会状況は,厳しい状況が続いている。
  • (2)2008年9月,同国付近を連続通過したハリケーンにより,死者約800名を含む被災者が約80万人にのぼったほか,同国GDPの約15%に相当する損失を被った。
  • (3)2010年1月,耐震性のないコンクリート造りの家屋に集住する首都近郊で,大規模な地震が発生し,死者約31万人を含め被災者は約370万人(ハイチ政府発表)にのぼり,同国GDPの約120%に相当する約78億ドルの損失を被った。
  • (4)2016年10月,ハリケーン・マシューにより,ハイチ経済は打撃を受け,GDPの約5分の1に相当する約20億ドルの損失を被った。農業セクターにおいては5億8千万ドル相当の被害を受け,同国の収穫物の90%が被害を受けた。
  • (5)ハイチ経済は成長に向けての潜在力がありながらも,災害,政情不安,開発援助への過度な依存,脆弱な産業構造といった要因によって発展を阻まれている。

経済協力(単位 億円)

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2016年度まで,交換公文ベース)なし
  • (2)無償資金協力(2016年度まで)495.21億円
  • (3)技術協力実績(2016年度まで,JICA経費実績ベース)35.43億円
  • (4)2010年ハイチ大地震以降の我が国の支援(PDF)別ウィンドウで開く
  • (5)2016年10月のハリケーン・マシューにより,死者数は500名以上に上るなど甚大な被害を受けたのに対し,日本政府は,緊急援助物資や食糧を供与した他,国連児童基金(UNICEF),国連世界食糧計画(WFP),国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)及び国連開発計画(UNDP)を通じて,3百万米ドルの緊急無償資金協力を実施。
  • (6)蔓延するハイチのコレラ被害に対し,2018年3月日本政府は,国際連合の国連マルチパートナー信託基金(ハイチのコレラ対策)に約101万ドルを拠出。

2 主要援助国(2015年,OECD/DAC)

  • (1)米国
  • (2)カナダ
  • (3)フランス
  • (4)日本
  • (5)スイス

二国間関係

1 政治関係

 1956年4月,外交関係再開。現在,在ドミニカ共和国大使館が兼轄しており,1975年2月より臨時代理大使駐在(2004年2月25日,ハイチ情勢悪化のため在ハイチ大使館は一時閉鎖したが,同年4月12日に再開した),2011年以降はハイチ大使館大使を発令して現在に至る。ハイチ側は1960年に日本に大使館開設。1995年5月より特命全権大使が駐在し,2003年9月離任。2005年4月末に臨時代理大使が着任。2010年1月のハイチ大地震を受け,我が国は2010年2月から2012年12月まで自衛隊施設部隊をハイチPKOに派遣。また,我が国はハイチ大地震以来,2019年3月末までに総額3.2億ドル超の復興・開発支援を実施。

2 経済関係

(1)対日貿易
(ア)貿易額(2017年 財務省貿易統計)
対日輸出 4.55億円
対日輸入 73.3億円
(イ)主要品目
対日輸出 衣類
対日輸入 自動車

3 在留邦人数

32名(2017年10月現在)

4 在日当該国人数

31名(2018年6月現在)(法務省)

5 要人往来

(1)往訪(1984年以降)
年月 要人名
1984年8月 山下徳夫衆議院議員
1994年11月 今井澄参議院議員
1995年10月 黒柳徹子ユニセフ親善大使
1996年2月 白川勝彦衆議院議員(大統領就任式特派大使)
1999年5月 今井澄参議院議員
1999年8月 愛知和男衆院議員
1999年11月 今井澄参議院議員
2002年5月 谷垣禎一衆議院議員一行(超党派議員団一行6名)
2006年5月 山中燁子外務政務官(大統領就任式特派大使)
2006年7月 山中燁子外務政務官(ポルトープランス支援会合政府代表)
2007年8月 菅義偉総務大臣(総理大臣特使)
2010年1月 藤田幸久参議院議員,首藤信彦衆議院議員
2010年2月 中谷元衆議院議員,井上信治衆議院議員
2010年2月 谷合正明参議院議員
2010年3月 岡田克也外務大臣,長島昭久防衛大臣政務官
2010年4月 泉健太内閣府政務官
2011年1月 東祥三内閣府副大臣
2011年5月 山花郁夫外務大臣政務官(大統領就任式特派大使)
2011年9月 山根隆治外務副大臣
2012年4月 渡辺周防衛副大臣
2013年8月 西村康稔内閣府副大臣
2017年2月 薗浦健太郎外務副大臣(大統領就任式総理特使)
(2)来訪(1983年以降)
年月 要人名
1983年5月 エスティメ外相
1984年5月 ウェイル企画相
メルセルン蔵相
1984年9月 ラフォンタン風土病対策庁長官
1985年3月 フランベール農業相
ブランシャール企画相
1987年3月 レガラ内務国防相
1987年6月 メナジェ農業相
1989年2月 サンピエール情報調整相(大喪の礼)
1990年11月 P.C.ラトルチュ外務・宗務相(即位の礼)
1991年4月 レイ経済財政相
ベルナルダン企画対外協力行政相(IDB総会)
1996年7月 アリスティッド前大統領(UNDP国際会議)
1996年9月 ドルセアン公共事業相
1997年5月 ヴォルテール大統領補佐官
1997年9月 サバラ上院外務委員長
1999年11月 プレヴァル大統領補佐官(大統領夫人)
2000年11月 ジェルマン商工相(第1回日・カリコム外相会議)
2005年1月 アブラハム外相(神戸防災会議)
2005年4月 バザン財務相及びピエール対外協力相(IDB沖縄総会)
2009年1月 ベルリーヴ対外協力相(神戸防災会議)
2009年6月 アレクシー元首相
2010年7月 コリモン=フェティエール通商・産業相(IDB招聘)
2010年9月 ドウラトゥール観光相(第2回日・カリコム外相会議)
2012年7月 カジミール外務担当閣外相(世界防災閣僚会議in東北)
2012年10月 ジャン=マリ経済・財務相(IMF・世銀東京年次総会)
2012年12月 マルテリー大統領(実務訪問賓客)
2014年11月 ブリュテュス外相(第4回日・カリコム外相会合)
2018年2月 ジュラ・コミュニケーション担当大統領顧問兼大統領広報官

6 二国間条約・取極

  • 1963年 通商協定(1959年署名)
  • 2005年 技術協力協定(2005年署名)

Get Adobe Reader(別ウィンドウで開く) Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAdobe Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータに対応したソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
ハイチ共和国へ戻る