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平成21年3月12日
シャナナ・グスマン東ティモール民主共和国首相兼国防・治安大臣は、3月8日(日曜日)から11日(水曜日)まで公式実務訪問賓客として訪日したところ、概要以下のとおり。
日付 | 時間 | 日程 |
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3月9日(月曜日) | 午前 | 浜田防衛大臣との会談 |
午後 | 村前外務大臣との会談 河野衆議院議長との会談 中曽根外務大臣との会談 麻生総理大臣との首脳会談・夕食会 |
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3月10日(火曜日) | 午前 | 防衛大学校における講演 |
昼 | 東ティモール議員連盟との昼食会 | |
午後 | 小泉元総理との会談 江田参議院議長との会談 日本記者クラブでの会見 経団連との夕食会 |
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3月11日(水曜日) | 午前 | 天皇陛下御引見 |
午後 | 二階経済産業大臣との会談 |
(1)首脳会談
日・東ティモール関係の強化、人的貢献・キャパシティ・ビルディング・インフラ整備支援等の平和構築支援、及び国際場裡における両国間の協力関係につき意見交換を行い、「日本と東ティモールとの間の共同プレスステートメント」(別添)を発出した。
(2)中曽根外務大臣との会談
(イ)二国間関係
中曽根大臣より、今時訪日を二国間関係の更なる発展の契機としたく、今後も可能な限りの国づくり支援を行いたい旨述べたのに対し、グスマン首相は、これまでの日本の支援に謝意を表するとともに、特にインフラ整備が重要であり、その観点から円借款の供与を是非お願いしたい旨述べた。これに対し、中曽根大臣は、円借款については、東ティモールの関心も踏まえつつ、インフラ整備支援の可能性を調べるための調査団の派遣について検討したい旨応答した。
(ロ)国際場裡における協力
グスマン首相より、国連における東ティモールのコア・グループ会合プロセスでの支援、及び2月の国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)のマンデート延長の議論において日本が果たした役割について謝意を表すとともに、国連改革や日本の安保理常任理事国入りに関する日本の立場に対する支持に変わりはない旨、UNMITへの支援を引き続きお願いしたい旨述べた。これに対し、中曽根大臣より、日本の外交的立場への継続的な支持に感謝し、今後とも東ティモールと連携して安保理での議論を進めていきたい旨、UNMITから東ティモール国家警察への権限委譲が円滑に進むことに注目している旨述べた。
(ハ)東ティモールのASEAN加盟
グスマン首相より、東ティモールはASEAN加盟を目指しており日本の支援をお願いしたい旨述べ、中曽根大臣より、東ティモールが円滑にASEAN加盟を達成することを期待し、東ティモールの取組を支持したい旨述べた。
(1)2007年8月の現政権発足後初となった今回のグスマン首相訪日では、総理、衆参両議長、外務大臣、防衛大臣、経済産業大臣等政府要人との会談が多数行われ、国づくり及び平和構築支援に関し有意義な意見交換が行われた。また、外務大臣、財務大臣、インフラ整備大臣、観光・商工大臣、国軍司令官という5閣僚を同行しての訪日であったため、各分野につき、個別具体的な議論を行うことができ、我が国が今後対東ティモール支援のあり方を検討して行く上で極めて有益な機会となった。
(2)グスマン首相より、これまでの我が国の支援に対する高い評価と謝意、また今後の支援に対する期待が表明され、両首脳は、未来を志向する良好で緊密な関係を強化するとの共通のコミットメントに基づき、平和構築支援や国際場裡での協力(特に国連安保理改革及び我が国の安保理常任理事国入り)につき、共同プレステートメントにて認識を共有した。
(3)年初より安保理非常任理事国を務める我が国は、東ティモールに関する安保理での議論のリード国であり、二国間の協力に加えて国際場裡においても東ティモール支援を牽引していることをアピールする良い機会となった。