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EAS参加国非公式外相協議(概要)

平成22年7月21日

  • (写真)東アジア首脳会議(EAS)参加国非公式外相協議集合写真
  • (写真)東アジア首脳会議(EAS)参加国非公式外相協議

 7月21日、ベトナム・ハノイ(国立会議場)において、約2時間に亘り、東アジア首脳会議(EAS)参加国非公式外相協議が開催されたところ、概要以下のとおり
 (議長:キエム・ベトナム副首相兼外相、我が国より岡田大臣出席)。

1.EASのレビューと将来の方向性

(1)地域のアーキテクチャー
 議長国等より、EASへの参加に関する米露の関心表明を受けたASEAN外相会議の議論等の説明があり、ASEAN以外のEAS参加国の意見を聞きたい旨の発言があった。
 岡田大臣より、EASに米露を加えることを支持し、この有力な二か国が加わることでEASの価値がさらに高まることを期待する、EASはこの地域の枠組みなので、国際情勢も議論するが、今後とも地域に関する議論が核とならなければならない旨発言。ASEAN以外の他の加盟国よりも、米露のEASへの参加を歓迎するとの発言があった。参加国より、米露が参加しても、EASの5つの優先分野(金融、教育、鳥インフルエンザ・感染症対策、エネルギー、防災)、東アジア包括的経済連携(CEPEA)構想や連結性強化等の取組は維持すべき旨の発言があった。
(2)EAS協力の現状・今後の方向性
 議長国より、昨年10月の首脳会議以降の進展(CEPEA、教育、金融、エネルギー、環境、防災)について振り返る発言の後、参加国より、首相主導の戦略的フォーラムとしてのEASの役割を強調する発言や重視すべき協力分野についての発言があった。
 岡田大臣より、菅政権の外交・経済政策、EASの機能強化の必要性、CEPEA、連結性強化等の広域開発支援、東アジアASEAN経済研究センター(ERIA)の活用、防災、青少年交流・大学間交流、環境・エネルギー、教育・科学技術、民主主義・人権等の取組の重要性を指摘。また、岡田大臣より、「東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア」構想の下に地域全体の研究開発力を強化したい、今年秋のEASでその具体化を検討する仕組みの設置に合意し、来年のEASに検討結果を報告させることを提案した。
 参加国より、日本が提案した「東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想」への支持、「21世紀東アジア青少年大交流計画」への謝意の表明があった。
 また、CEPEAの推進、地域統合や開発におけるERIAの役割の重要性、インドが提案しているナーランダ大学再興構想への支持、G20の主要な経済圏として東アジアでの経済・金融分野で協力強化の必要性等の指摘があった。
 EASの創設5周年に当たり、10月の首脳会議に向け、EAS協力の現状と将来の方向性を声明にまとめることを検討することでおおよそ意見の一致があった。

2.地域・国際問題

(1)朝鮮半島情勢
 ASEAN+3ですでに議論されたことを踏まえ、簡潔に議論された。参加国より、哨戒艦沈没事件に関する懸念や遺憾を表明し、また、北朝鮮の核問題を確実に解決する必要があることを指摘する発言があったことを受け、岡田大臣より、そのような指摘に基本的に賛成である旨述べた。
(2)ミャンマー
 岡田大臣より、ミャンマーの民主化と国民和解の進展、国民生活の改善を期待するとともに、自由かつ公正ですべての関係者が参加できるような、国際社会が評価できる総選挙の実施を期待している旨発言。
(3)その他
 参加国より、人身売買への取組の重要性等について指摘があった。
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