ドミニカ共和国

ドミニカ共和国(Dominican Republic)

基礎データ

平成30年9月27日

一般事情

1 面積

48,442平方キロメートル(九州に高知県を合わせた広さ)

2 人口

約1,076万人(2017年:世銀)

3 首都

サントドミンゴ

4 民族

混血73%,ヨーロッパ系16%,アフリカ系11%

5 言語

スペイン語

6 宗教

カトリック

7 略史

年月 略史
1492年 コロンブスによるイスパニョーラ島発見
1697年 同島の西側が仏領となる(リスウィク平和条約)
1795年 仏西戦争の結果全島が仏領となる
1804年 ハイチとして仏より独立
1814年 パリ条約で東側はスペイン領となる
1822年 ハイチ軍による占領(~1844年)
1844年 ハイチから独立
1861~1865年 スペインに合併
1916~1924年 米国による軍事占領
1930~1961年 トルヒーリョ将軍による独裁
1961年 バラゲールを首班とする国家評議会成立
その後クーデターにより軍事評議会成立
1963年 総選挙を経てボッシュ大統領就任
1965年 政府軍と反政府軍の武力衝突が発生(米国等派兵)
1966年 バラゲール大統領就任(1970年,1974年再任)
1978年 グスマン大統領就任
1982年 ブランコ大統領就任
1986年 バラゲール大統領就任(1990年,1994年再任)
1996年 フェルナンデス大統領就任
2000年 メヒーア大統領就任
2004年 フェルナンデス大統領就任(2008年再任)
2012年 メディーナ大統領就任(2016年再任)

政治体制・内政

1 政体

立憲共和制

2 元首

ダニーロ・メディーナ・サンチェス大統領
(2012年8月~2020年8月,任期4年,二期目)

3 議会

二院制(上院32名,下院190名),任期4年

4 政府

  • (1)首相名 首相職無し
  • (2)外相名 ミゲル・バルガス・マルドナド

5 内政

  • (1)2008年5月に行われた大統領選挙では,フェルナンデス大統領が,2期目(2004年~2008年)の経済政策面での実績が評価され,再選を果たした。安定したマクロ経済運営により2008年~2011年の平均経済成長率は5.3%と好調であった。一方,貧困削減,治安対策,失業対策,電力部門改革による電力不足の解消,貿易自由化の進展に伴う産業競争力強化等については具体的な成果は上がらなかった。
  • (2)2010年5月,上下両議院議員及び市長・市議会議員選挙が実施され,政権与党のドミニカ解放党(PLD)が上下両院ともに過半数(上院32議席中31席,下院183議席中105席)を獲得した。
  • (3)2012年5月20日,大統領選挙が行われ(憲法規定により大統領連続再選は禁止),与党PLDのメディーナ候補(元大統領府相)が51.2%の票を集め,第一野党ドミニカ革命党(PRD)のメヒーア候補(元大統領)を破り当選した。また,新憲法により新たに制定された下院議員海外選挙区選挙(7議席:北米,中米カリブ,欧州選挙区)では,PRDが4議席,PLDが3議席を獲得。
  • (4)2012年8月16日に発足したメディーナ政権は,GDP比4%を教育費に充て,学校建設・授業時間の延長に加え,識字教育に力を入れた(非識字率5%以下を達成)。また,毎週末に「サプライズ訪問(Visitas Sorpresas)」と呼ばれる地方訪問を行い,農民への低金利貸付や学校,病院の建設など,低所得者層を対象とした社会政策を積極的に推進した。
  • (5)2015年6月に大統領の連続再選を可能とする憲法改正が(連続再選後の再選は禁止)行われ,2016年5月の大統領選挙では,メディーナ大統領が同国史上最多の得票率61.7%の票を獲得し,再選を果たした。また,国会議員選挙では,与党PLDが上下両院ともに過半数(上院32議席中26議席,下院190議席中106議席)を獲得した。
  • (6)2016年12月に報じられたオデブレヒト汚職問題(伯オデブレヒト社が17の公共事業を獲得するため,9200万ドルの贈賄を行い,政府関係者を含む14名が逮捕)はメディーナ政権への信頼にも影響し,メディーナ大統領の支持率は50%台に低下した。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)対米重視,EUと協調関係維持。
  • (2)カリブ諸国連合(ACS)の原加盟国,中米統合機構(SICA)加盟国(2013年10月正式加盟,カリブ共同体(CARICOM)オブザーバー)。2007年3月に米国と自由貿易協定(DR-CAFTA)が発効。2008年10月にEUとの経済連携協定を批准。2016年~2017年CELAC議長国。2018年1-6月SICA議長国。なお,2019年-2020年の国連安保理非常任理事国入りに立候補している。
  • (3)隣国ハイチとの関係は1994年10月以降,相互に緊密化を模索,ドミニカ(共)は2010年1月のハイチ地震災害に対し,積極的な支援を行った。他方,100万人以上といわれるハイチ人の不法移民問題が大きな課題。2013年より政府は「不法移民正常化計画」を実施。2017年まで約26万人が登録。最近は再びハイチからの不法入国及び国境地域の治安が問題視されており,政府は国境監視を強化している。
  • (4)長年台湾と国交を維持してきたが,2018年4月に中国と外交関係を樹立。
  • (5)昨今のベネズエラ情勢の解決を目指し,2017年9月から2018年2月まで6度にわたりベネズエラ与野党間対話を実施してきたが,合意には至らず。

2 軍事力

(1)予算
496百万ドル(2017年)
(2)兵役
志願制
(3)兵力
56,050人(陸軍28,750人,海軍11,200人,空軍16,100人)

(ミリタリーバランス2017)

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

観光業,農業,鉱業,繊維加工,医療用品製造,サービス業(コールセンター等)

2 名目GDP

76,038.1百万ドル(2017年:中銀)

3 一人当たりGDP

7,477.3ドル(2017年:中銀)

4 経済成長率

4.6%(2017年:中銀)

5 物価上昇率

4.20%(2017年:中銀)

6 失業率

13.3%(2016年:中銀)

7 総貿易額

(1)輸出(FOB)
10,120.7百万ドル(2017年:中銀)
(2)輸入(FOB)
17,700.3百万ドル(2017年:中銀)

8 主要貿易品目

(1)輸出
鉱物(フェロニッケル,金,銀),医療機器(輸血用器具など),葉巻,電気機器(電流遮断機),カカオ,綿Tシャツ,綿布
(2)輸入
石油・石油関連品,天然ガス,医薬品,携帯電話,そら豆,バッテリー,ポリエチレン

9 主要貿易相手国

(1)輸出
米国,ハイチ,カナダ,プエルトリコ,ドイツ,中国,オランダ,インド,英国
(2)輸入
米国,中国,ベネズエラ,メキシコ,ブラジル,バハマ,スペイン,パナマ,コロンビア

10 通貨

ドミニカ・ペソ(DOP)

11 為替レート

1米ドル=47.49ペソ(2017年平均)

12 外貨準備高

6,780百万ドル(2017年:中銀)

13 対外公的債務

19,124.4百万ドル(2017年:中銀)

14 経済概況

  • (1)従来,砂糖,コーヒー,カカオ,タバコ等伝統的一次産品の輸出国であったが,1990年以降,自由貿易地域(フリーゾーン)からの繊維等軽工業品の輸出が増加。また,観光業は外国投資の誘致及びインフラ整備の進展により発展。2017年の外国人観光者は約730万人。観光収入は約72億ドル。主要外貨獲得源は,上記に加え,海外に居住するドミニカ共和国人(約140万人)からの海外送金(約59億ドル)。
  • (2)フェルナンデス政権第1期目(1996年~1999年)では平均7%の高い経済成長を記録。しかし,続くメヒーア政権下では,2002年以降,米国経済の停滞,観光産業の減収,大手銀行の破綻により経済が悪化した。
  • (3)フェルナンデス政権第2期目(2004年~2008年)は,IMFスタンドバイ協定に基づき,税制改革,財政政策(補助金削減,徴税制度改革等),金融政策(価格安定等),金融部門強化,電力部門改革に努めた結果,為替レートの安定,インフレ抑制等で実質的な成果を上げ,2005年は9.3%,2006年は10.7%,2007年は8.5%の高成長となった。
  • (4)フェルナンデス政権第3期目(2008年~2012年)には,2008年9月の世界金融危機により,フリーゾーンからの輸出,海外送金及び観光収入が低下。特に,フリーゾーンでは,米国市場における需要減退等による大幅な落ち込みが見られ,2009年の成長率は0.9%まで落ち込んだ。しかし,その後2010年(8.3%),2011年(3.1%),2012年(2.8%)と変動はあるものの経済成長が続いた。
  • (5)メディーナ政権第1期目(2012年~2016年)での実質経済成長率は,主に建設業や観光業などに牽引され,年平均6.4%を達成。建設業では,民間投資として低価格住宅,ホテル,別荘建設,また,公共投資として学校・教室建設,道路整備,地下鉄2号線延長工事がこの成長を押し上げた。政権第2期目(2016年~2020年)では,官民の投資減少,建設業の成長鈍化,ハリケーン被害等により2017年の実質経済成長率は4.6%に留まった。2018年は5.5%程度(IMF)と見込まれている。堅実な経済成長を実現する一方で公的債務はGDPの約50%に達しており,財政改革が課題。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2016年度までの累計,交換公文ベース) 315.80億円
  • (2)無償資金協力(2016年度までの累計,交換公文ベース) 268.01億円
  • (3)技術協力実績(2016年度までの累計,JICA経費実績ベース) 342.49億円

2 主要援助国

  • (1)フランス(205.27)
  • (2)米国(35.48)
  • (3)韓国(16.87)
  • (4)スペイン(11.78)
  • (5)日本(9.49)

(2015年,支出総額ベース,単位:百万ドル)

二国間関係

1 政治関係

1934年11月
外交関係樹立。
1941年12月
外交関係断絶。
1952年6月
外交関係再開。
1957年
互いに大使館を設置。
2006年7月
日本人移住50周年。
2015年
日・中米交流年。

2 経済関係

対日貿易(2017年:財務省貿易統計)

(1)貿易額
輸出 105.19億円
輸入 296.80億円
(2)主要品目
輸出 科学光学機器,電気機器,医薬品,はき物等
輸入 輸送用機器(自動車など),精密機器(科学光学機器),中古乗用車等

3 文化関係

  • 一般文化無償資金協力 19件 計7.65億円
  • 草の根文化無償資金協力 5件 計4,218万円 (ともに2016年度までの累計)

4 在留邦人数

771人(2017年10月現在) (参考)日系人約800人

5 在日ドミニカ共和国人数

519人(2017年12月末現在:法務省)

6 要人往来

(1)ドミニカ共和国への訪問(1987年以降)
年月 要人名
1987年 倉成正外務大臣
1989年 田中直紀外務政務次官
1990年 中山正暉衆議院議員
石井一二外務政務次官(特派大使,バラゲール大統領就任式)
1996年 林義郎衆議院議員(特派大使,フェルナンデス大統領就任式)
1997年 高村正彦外務政務次官
2000年8月 荒木清寛外務総括政務次官(特派大使,メヒーア大統領就任式)
2003年12月 阿部正俊外務副大臣
2004年8月 谷津義男衆議院議員(特派大使,フェルナンデス大統領就任式)
2006年5月 大野功統前防衛庁長官(友好議員連盟会長)
2006年7月 尾辻秀久参議院議員(総理特使,移住50周年記念式典)
衆議院中米・カリブ各国政治経済事情調査議員団(団長:東順治議員,移住50周年記念式典)
川内博史衆議院議員(移住50周年記念式典)
2007年3月 田中和徳財務副大臣
2008年8月 大野功統衆議院議員(特派大使,フェルナンデス大統領就任式)
2012年8月 山根隆治外務副大臣(特派大使,メディーナ大統領就任式)
2013年1月 若林健太外務大臣政務官(移住記念碑落成式)
2013年9月 遠藤利明衆議院議員(友好議員連盟会長)
2014年8月 参議院ODA調査団(団長:中西祐介議員)
2015年10月 土屋品子衆議院外務委員長
2016年8月 北村誠吾衆議院議員(特派大使,メディーナ大統領就任式)
(2)ドミニカ共和国からの訪問(1989年以降)
年月 要人名
1989年 モラレス副大統領(大喪の礼)
1990年 アルマンサル文相
モラレス副大統領(即位の礼)
1991年 バンデルホルスト観光相,トラル中銀総裁
1993年 タベラス観光相
1994年 サン・ベン技術相,エリアス観光相
1997年 ゲレロ農地庁長官
1998年 ボネッティ商工相(大統領特使),コリャド農地庁長官
2000年 フェルナンデス大統領(公式実務訪問)
2001年 エルナンデス農地庁長官
2002年11月 メヒーア大統領(公式実務訪問)
2005年5月 アルブルケルケ副大統領(博覧会賓客)
2005年8月 アルブルケルケ副大統領(日本・中米首脳会談)
2006年7月 フェルナンデス大統領(実務訪問)
2007年2月 バレンティン下院議長
2009年9月 カスターニョス中央選挙委員会委員長
2010年10月 メロ高等教育科学技術相
2011年10月 ロドリゲス青年相
2012年7月 ヒメネス農務相
2016年11月 トリビオ農地庁長官
2018年6月 ガルシア観光大臣

7 二国間条約・取極

  • 1957年 査証相互免除取極
  • 1985年 青年海外協力隊派遣取極
  • 2006年 技術協力協定

8 議員交流

  • 2000年 日本・ドミニカ共和国友好議員連盟設立
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