チェコ共和国

基礎データ

令和8年1月7日
チェコ共和国国旗

一般事情

1 面積

78,866平方キロメートル(日本の約5分の1)

2 人口

1,091万人(2024年現在、チェコ統計局)

3 首都

プラハ(人口138.5万人/2024現在、チェコ統計局)

4 民族

チェコ人90.2%、その他スロバキア人、ウクライナ人、ベトナム人等(2024年チェコ統計局)

5 言語

チェコ語

6 宗教

ローマカトリック10%、無信仰68.3%(2021年チェコ統計局)

7 国祭日

10月28日
(チェコスロバキア独立記念日)

8 略史

年月 略史
9世紀 大モラビア国成立
10世紀 ボヘミア王国成立
1620年 ハプスブルク帝国の支配下に
1918年 第一次世界大戦後、チェコスロバキア共和国成立
1938年 ミュンヘン協定により、チェコスロバキア共和国解体
1939年 ボヘミア・モラビア地方はドイツの保護領に
1945年 第二次世界大戦後、独立回復
1948年 共産主義体制確立
1968年 「プラハの春」事件
1989年 民主革命(「ビロード革命」)により共産主義体制が終結
1993年 スロバキアと平和裡に分離・独立
1995年 OECD加盟
1999年 NATO加盟
2004年 EU加盟

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

ペトル・パヴェル(Petr PAVEL)大統領(2023年3月就任、任期5年)

3 議会

2院制(下院200名 任期4年、上院81名 任期6年)

4 政府

(1)首相
アンドレイ・バビシュ(Andrej BABIŠ)(2025年12月就任)
(2)外相
ペトル・マチンカ(Petr MACINKA)(2025年12月就任)

5 内政

 1989年の民主革命(「ビロード革命」)後、右派の市民民主党(ODS)のクラウス内閣下で、チェコは1993年1月スロバキアとの連邦国家を平和的に解消し独立。その後、政治献金疑惑によるクラウス内閣の総辞職を受け、1998年に左派の社会民主党(ČSSD)を中心とする政権が成立し、ゼマン、シュピドラ、グロス、パロウベクと4代続けて首相を輩出。しかし、2006年6月の下院総選挙で市民民主党(ODS)が勝利し、トポラーネク内閣が発足。

 2010年5月の下院総選挙の結果、ČSSDが第一党となったものの、左派のチェコ-モラビア共産党(KSČM)の議席数とあわせても過半数に達しないことから敗北を表明。そのため、僅差で第二党となったODSを中心に連立政権を形成し、同年7月にネチャス内閣が発足。

 2013年1月、任期満了に伴う大統領選挙が、初めて直接選挙により実施され、ゼマン元首相が3月に就任。

 2013年6月にネチャス内閣が政治的スキャンダル等により辞任したことを受け、同年10月の下院繰り上げ総選挙の結果、第一党となったČSSD、同選挙で初めて議席を獲得した新政党ANO(「Yes」という意味の政党名)、キリスト教民主同盟-人民党(KDU-CSL)の3党からなるソボトカ連立政権が樹立。

 2017年10月の下院総選挙において、ANOが第一党となり、長期連立交渉の末、7月にバビシュ内閣が発足。2018年1月の大統領選挙で現職のゼマン大統領が再選。

 2021年10月の下院総選挙で、ANOが議席数において僅差で第一党を維持するも、SPOLU(ODS、TOP09、KDU-CSLからなる「共に」の意味の右派野党連合)とPirSTAN(海賊党と首長連合(STAN)の中道連合)による二大野党連合が過半数の議席を得る結果となり、12月に5党からなるフィアラ内閣が発足した。

 2023年1月、大統領選挙が実施され、パヴェル元チェコ軍参謀総長が選出された。

 2025年10月の下院総選挙で、ANOが第一党を獲得。AUTO(モータリスト)、SPD(自由と直接民主主義)と連立を組み、12月に3党連立のバビシュ内閣が発足。

外交・国防

1 外交

  • (1)1995年12月、いわゆる移行経済国として初めてOECD加盟を実現。
  • (2)1999年3月にNATOに正式加盟。
  • (3)1998年3月からEU加盟交渉を開始、2004年5月1日に正式加盟。
  • (4)2022年後半に2度目のEU議長国を務めた(前回は2009年前半)。
  • (5)チェコの外交・安全保障政策は、EU及びNATOにおける連帯を基本としつつ、ヴィシェグラード諸国(V4)との協力や国連等の場におけるマルチ外交も積極的に展開。
  • (6)投資誘致等のため経済外交を重視しており、近年ではアジア諸国等欧米以外との関係も強化。

2 軍事力

(1)予算
65億ドル(2025)(ミリタリーバランス2025)
(2)兵力
28,000名(ミリタリーバランス2025)。徴兵制度を2004年で廃止し、職業軍人化

経済

1 主要産業

(自動車を始めとする)機械工業、化学工業、観光業

2 GDP

3,602億米ドル(2025年、IMF)

3 一人当たりGDP

33,040米ドル(2022年、IMF)

4 経済成長率

1.6%(2025年、IMF)

5 物価上昇率

2.5%(2025年、IMF)

6 失業率

2.5%(2025年、IMF)

7 総貿易額

(1)輸出
2,139億ドル
(2)輸入
2,034億ドル(2024年、チェコ統計局)

8 主要貿易品目

(1)輸出
自動車及び関連機器、電気機器、産業用機械類、化学製品
(2)輸入
自動車及び関連機器、電気機器、化学製品、産業用機械類

9 主要貿易相手国

(1)輸出
ドイツ、スロバキア、ポーランド、フランス(全体の80%がEU向け)
(2)輸入
ドイツ、中国、ポーランド、スロバキア(全体の62%がEUから)
(2024年、チェコ統計局)

10 通貨

チェコ・コルナ(Kč)

11 為替レート

1コルナ=約7.50円(2025年12月)

12 経済概況

  • (1)1989年の民主革命後、市場経済への移行をめざした経済改革を実現。
  • (2)1993年のスロバキアとの分離・独立を経て、1994年には経済成長率がプラスに転じる等順調な成長を遂げる一方、低い失業率、比較的安定したインフレ率を維持し、「チェコ経済の奇跡」と呼ばれた。
  • (3)一時深刻な不況に陥ったチェコ経済は、1997年から1999年まで3年連続マイナス成長を記録したが、直接投資の拡大が景気を引っ張る形で設備投資全体が回復し、1999年以降プラス成長を続けた。
  • (4)欧州経済が低迷する中で、内需拡大及び輸出増加により2005年以降6%台の高い成長を続けていたが、2008年に入ると物価上昇やチェコ・コルナ高の影響を受け、緩やかに景気が減速し始めた。さらに、同年9月の国際金融危機以降、主要貿易相手国の景気低迷の影響を受け、急激に景気が低迷し、2009年には-4.8%まで減速した。
  • (5)ドイツを始めとした周辺諸国の景気回復に伴い、2010年、11年には2%台の成長となったが、欧州債務危機等の影響から、2012~2013年はマイナス成長となった。2014年に入り2.7%まで回復し、その後も順調な経済成長が続き、2019年の成長率は2.5%となった。2020年は、新型コロナウイルスの影響を受けマイナス成長になったが、21年にはプラス成長に回復。近年は、製造業を中心に労働力不足が大きな課題となっているほか、ウクライナ情勢の影響により急激なインフレが生じている。
  • (6)ユーロ導入については、2018年末にはチェコ財務省がユーロ導入の時期に関する目標を設定しないことを公表しており、導入時期は未定。

経済協力

1 日本の援助実績(2002年度末までの累計)

  • (1)対チェコスロバキアODA
    • (ア)有償資金協力 なし
    • (イ)無償資金協力 0.91億円
    • (ウ)技術協力実績 5.96億円
  • (2)対チェコODA
    • (ア)有償資金協力 なし
    • (イ)無償資金協力 3.82億円
    • (ウ)技術協力実績 7.12億円

二国間関係

1 政治関係

  • (1)両国関係は、旧チェコスロバキア時代から良好。1989年末の民主革命後、両国関係は急速に拡大した。
  • (2)日本は1993年1月1日のチェコ独立と同時に同国を承認し、同1月29日に外交関係を開設した。
  • (3)2017年に両国の国交回復60周年を迎え(1957年に日本とチェコスロバキア(当時)の間で国交回復に関する協定を締結してから60周年)、同年1月に日本の外務大臣として16年振りに岸田外務大臣がチェコを、同年6月にチェコの首相として12年振りにソボトカ首相が日本を訪問した。
  • (4)2019年4月、安倍総理がスロバキアを訪問した際に第三回「V4+日本」首脳会合(安倍総理、バビシュ首相が出席)及び日・チェコ首脳会談が実施された。
  • (5)2019年9月、大島衆議院議長がチェコを訪問し、ゼマン大統領や両院議長等と会談を行ったほか、ペトシーチェク外相より外務大臣賞を授与された。
  • (6)2019年10月、バビシュ首相が日本を訪れ、即位礼正殿の儀に出席したほか、安倍総理及び麻生副総理兼財務大臣と会談を行った。
  • (7)2019年12月、茂木外務大臣は、スペインで開催されたアジア欧州会合(ASEM)の機会に、ペトシーチェク外相と会談を行った。
  • (8)2021年5月、「V4+日本」外相会合出席のためにポーランドを訪問した茂木外務大臣は、クルハーネク外相と会談を行い、「日・チェコ協力のための行動計画(2021~2025年)」に署名した。
  • (9)2022年9月、林外務大臣は、米国・ニューヨークで開催された国連総会ハイレベル・ウィークの機会に、リパフスキー外相と会談を行った。
  • (10)2023年7月、岸田総理大臣は、リトアニアで開催されたNATO首脳会合の機会にパヴェル大統領と会談を行った。
  • (11)2024年2月、リパフスキー外相が日本を訪れ、上川外務大臣と会談を行った。
  • (12)2025年7月、パヴェル大統領が大阪・関西万博の賓客として訪日し、天皇陛下との御会見のほか、石破総理と会談を行った。

2 経済関係

  • (1)日本の対チェコ貿易(2022年、財務省貿易統計)
    • (ア)貿易額
      • 輸出 3,480億円
      • 輸入 2,592億円
    • (イ)主要品目
      • 輸出 電気機器、一般機械、輸送機械
      • 輸入 金属材料、一般機械、電気機器
  • (2)日本からの直接投資(累計)
    3,782百万米ドル(2021年2月現在、ジェトロプラハ事務所)
    主要事例:TV製造、自動車製造等
  • (3)進出日系企業数
    280社(2024年2月現在、在チェコ日本大使館・ジェトロプラハ事務所)

3 文化関係

  • (1)両国の文化交流は、伝統的に盛んであったが、近年では茶道、生け花などの伝統文化に加え、アニメ等を始めとするポップカルチャーの人気が非常に高まってきている。
  • (2)チェコの大学では、現在、3つの国立大学に日本学科/日本学専攻が設けられている(カレル大学(プラハ市)、マサリク大学(ブルノ市)、パラツキー大学(オロモウツ市))。
  • (3)自治体間交流に関しては、現在、ピルゼン市と高崎市(1990年)、カルロヴィ・ヴァリ市と群馬県草津町(1992年)、プラハ市と京都市(1996年)が姉妹都市関係を結んでいる。2016年、京都市とプラハ市が関係樹立20周年を迎え、京都市長及び京都市会議員団のプラハ市訪問とともに「プラハにおける京都文化の日々」と題する記念文化行事が行われた。また、2017年は草津町・カルロヴィ・ヴァリ市が関係樹立25周年を迎え、カルロヴィ・ヴァリ市において記念行事が行われたほか、2020年には、高崎市とプルゼン市が関係樹立30周年を迎え、プルゼン市で記念の展覧会等が行われた。
  • (4)日・チェコ国交回復60周年を迎えた2017年には、両国において、「チェコにおける日本文化年」、「日本におけるチェコ文化年」と題して、様々な記念事業を実施。その中の主な事業として、アルフォンス・ムハ(ミュシャ)代表作「スラブ叙事詩」全20点を海外で初めて日本の国立新美術館にて公開し、多くの反響を呼んだ。
  • (5)2020年、日本とチェコは交流100周年を祝い、両国で様々な記念事業を実施した。同年9月、チェコ共和国上院において狂言公演を実施し、ヴィストゥルチル上院議長、ペトシーチェク外務大臣等の政府要人が出席したほか、オンラインでライブ中継を行い、多数の視聴者を得た。(詳細はこちら別ウィンドウで開く

4 在留邦人数

2,754人(2024年10月)

5 在日当該国人数

538人(2024年6月末現在、法務省調べ)

6 要人往来(1993年以降)

(1)日本側より
年月 要人名
1994年 12月:松永政府代表
1995年 9月:衆・外務委員会調査団
1996年 8月:河野前外務大臣、9月:武藤元外務大臣/日・チェコ友好議連会長、10月:清子内親王殿下
1997年 8月:池田外務大臣、斎藤参議院議長
2000年 9月:宮澤大蔵大臣・速見日銀総裁(G7.IMF.世銀総会)
2001年 7月:田中外務大臣
2002年 7月:天皇皇后両陛下
2003年 8月:小泉総理大臣
2005年 1月:中川経済産業大臣、11月:金田外務副大臣
2008年 7月:横路衆議院副議長
2009年 5月:麻生総理大臣
2011年 12月:山根外務副大臣
2013年 4月:赤羽経済産業副大臣
2014年 4月:赤羽経済産業副大臣、7月:新藤総務大臣
2016年 7月:川端衆議院副議長
2017年 1月:岸田外務大臣、7月:郡司参議院副議長、小林防衛大臣政務官、8月:世耕経済産業大臣
2019年 7月:田中内閣府副大臣、9月:大島衆議院議長
2022年 6月:大野内閣府副大臣
2023年 1月:井野防衛副大臣、5月:西村経済産業大臣
(2)チェコより
年月 要人名
1995年 12月:ハヴェル大統領(民間招待)
1996年 9月:クラウス首相(公式実務訪問)、10月:ドロウヒー商工相
1997年 12月:ピトハルト上院議長(参議院招待)
1999年 5月:カヴァン外相(外務省賓客)
1999年 10月:ハヴロヴァー大統領夫人
2000年 6月:ハヴリーチェク上院第一副議長
2001年 4月:下院外務委員会代表団
2002年 2月:ルスノク財務相
2005年 5月:ヤーン経済担当副首相、ピトハルト上院副議長、ブスコヴァー教育相、6月:パロウベク首相、9月:シモノフスキー副首相兼運輸相
2006年 11月:マルチーネク地域開発相
2007年 2月:クラウス大統領(公式実務訪問)、シュワルツェンベルグ外相同行
2008年 9月:クラウス大統領
2009年 3月:ブルシーク副首相兼環境相、11~12月:ソボトカ上院議長(参議院招待)
2010年 5月:コピツォヴァー教育・青年・スポーツ相
2011年 10月:シュワルツェンベルグ第一副首相兼外相
2014年 11月:ムラーデク産業・貿易相
2015年 3月:ブラベツ環境相、7~8月:ハマーチェク下院議長、12月:ストロプニツキー国防相
2017年 3月:ヘルマン文化相、6月:ソボトカ首相(実務訪問賓客)、ハヴリーチェク産業・貿易相及びヘルマン文化相同行
2018年 5月:ヴォンドラーチェク下院議長、10月:プラガ教育・青年・スポーツ相
2019年 6月:クベラ上院議長、10月:バビシュ首相(即位の礼)
2022年 9月:スコペチェク下院副議長
2023年 4月:バルトシェク下院副議長率いる下院外交委員団、6月:バルトシュ・デジタル担当副首相兼地域開発相、10月:ヴァーレク副首相兼保健相
2024年 2月:リパフスキー外相
2025年 2月:ヴィストゥルチル上院議長率いる上院議員団(参議院招待)、
4月:リパフスキー外相(大阪・関西万博開会式)、スタニュラ財務相、5月:ヴルチェク産業貿易相、フルクサ地域開発副大臣
6月:フラジーク環境相、スヴァジーネク農業副大臣、7月:パヴェル大統領、ヴルチェク産業貿易相、クルハーネク地域開発相、
10月:ドラホシュ上院副議長(大阪・関西万博閉会式)、マリアン外務副大臣(ウクライナ地雷対策会議)

7 二国間条約・取極

1957年
国交回復に関する協定(同年発効)
1976年
文化交流取極(同年発効)
1977年
二重課税回避条約(1978年発効)
1978年
科学技術協力取極(同年発効)
1983年
外交官等に対する数次査証付与取極(1984年発効)
1992年
貿易協定(同年発効)
1996年
外交・公用旅券所持者の相互査証免除取極(同年発効)
1998年
一般旅券所持者に対する査証免除関する口上書交換
2008年
社会保障協定(2009年発効、2018年改正議定書発効)
2017年
ワーキング・ホリデー協定(2018年発効)
2024年
航空協定(2025年発効)

8 外交使節

  • (1)駐チェコ日本国大使 長岡 寛介 特命全権大使
  • (2)駐日チェコ共和国大使 マルチン・クルチャル 大使
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