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新日中友好21世紀委員会は、2003年に小泉総理と胡錦濤国家主席との間の合意に基づき設立されました。メンバーには、財界人、文系・理系の学者、報道人、芸術家など多彩な人材が集まっており、政治、経済、文化、科学技術など様々な角度から日中関係について議論し、両国政府に提言・報告を行っております。
日中関係は、目覚ましい発展を遂げ続けています。香港も含めれば、中国は我が国最大の貿易相手国です。多数の我が国企業が中国社会に入って中国の経済発展に貢献しています。そして、毎年400万人の人々が両国の間を往来しています。中国国内では日本のアニメ等のポップカルチャーが歓迎され、日本国内でも中国語の学習ブームが起こっています。今や政府や政治家、企業人、文化人といった一部の人々だけではなく、普通の国民が日中関係を担う時代になりつつあると言えましょう。
日中両国の関係がより緊密になる中で、様々な課題や摩擦が発生することは、ある意味で自然なことかと考えます。私がこの委員会の委員長を務めてきた2年近くの間も、日中関係は順風満帆と言える状況ではありませんでした。しかし、重要なのは、日中両国の間に意見の相違や対立があってもそれを克服し、日中関係を前に進めるというモメンタムがあるかどうかということです。
そのモメンタムを支えるのは両国の国民一人一人です。両国の国民に求められているのは、お互いを等身大に理解し合うことかと思います。残念ながら、日中両国の国民同士の相互理解はまだまだ不十分ではないかと危惧しています。新日中友好21世紀委員会でも、このような観点から、青少年交流やメディアの役割について議論しています。
また、日中両国は、環境問題やエネルギー問題など共通の課題を抱えています。さらに、両国は、両国の間のことだけを論ずるには大きすぎる存在です。アジア太平洋地域、全世界の視点に立ったとき、両国が共に汗をかくことが両国のみならず地域・国際社会にとっても大きな利益をもたらすことに気づかされます。この委員会でもこのような視点も含め、日中両国の中長期的展望に関して議論していきたいと考えています。
この度、日中双方で同時にホームページを立ち上げました。今後、このホームページを通じて、委員会での議論の概要や提言、各委員の研究成果等を積極的に対外発信していきたいと考えています。皆様におかれては、日中双方の活動をご覧いただき、その一段の活性化に向けての御意見をお寄せ頂ければ幸いです。
日中関係の発展のため、委員一同、努力を惜しまない所存です。今後とも引き続き、国民の皆様の御支持を頂けますよう、どうぞ宜しくお願いします。