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新日中友好21世紀委員会第8回会合
(概要)

平成20年12月8日

1.全体日程(出席委員(PDF)PDF

日付 内容
12月5日(金曜日) 第8回会合(於:長野県軽井沢)
午前 開幕式、第1セッション(議題:「日中関係の現状と展望」)
午後 第2セッション(議題:「経済・金融・環境保護分野」)
第3セッション(議題:「相互理解の促進」)
12月6日(土曜日) 第8回会合(於:長野県軽井沢)
午前 総括セッション(最終報告書に関する議論)、閉幕式
12月8日(月曜日) 橋本外務副大臣との昼食
午後 麻生総理表敬
共同記者会見、有識者・メディア・学生等との意見交換会

2.第8回会合

(1)概要

 2003年より始まった本委員会の最終会合となる今回会合では、既に信頼関係が確立している両国委員の間で、終始、和やかな雰囲気の下、率直な意見交換が行われた。

 各委員は、日中の共通利益を拡大し、戦略的互恵関係の構築をさらに進めるための具体的協力等について建設的な意見を交わした。委員会は多くの点で共通認識に達し、最終報告書(骨子(PDF)PDF本文(PDF)PDF)がとりまとめられた。

(2)今次会合における共通認識

〔総論〕

(イ)本委員会成立以後の5年間に、日中関係は重要な転換期を経験。その過程で、本委員会は、あらゆる角度から議論・提言を行った。委員の立場を離れた後も日中間の戦略的互恵関係を発展させるためになすべきことは山積みであり、この5年の議論や交流を土台に、今後とも積極的役割を果たす。

(ロ)現在の首脳間の頻繁な往来を積極的に評価する。日中が活発な首脳交流を通じて「世界の中の日中関係」と呼ぶにふさわしい具体的協力を積み重ね、日中の共通利益の拡大、世界の安定的発展を促進する。

〔各論〕

(イ)日中は、100年に一度とも言われる金融危機に際し、危機をチャンスに変える協力を追求する。あり得べき具体的協力策は、以下のとおり。

(a)為替レートの安定性確保に向けた国際的仕組みを構築する。

(b)内需拡大のため、省エネ等未来に繋がる分野への投資を拡大・促進する。

(c)既存の重層的な地域枠組みを利用しつつ、市場統合を進める。包括的経済連携協定の可能性も検討する。

(d)日中ハイレベル経済対話を積極的に活用する。

(ロ)中長期的観点から環境問題に取り組む。環境読本の作成等を通じ、地球システムと共存可能な新しい社会観、生活観を世界に提示する。

(ハ)食の安全は国民の生命・健康と共に相手国への印象にも関わる問題。安全確保のための枠組みを構築する必要がある。

(ニ)両国メディアの共通点と相違点を客観的に認識する。自国に批判的な報道であっても、問題点への警鐘として率直に受け止める姿勢も重要。

(ホ)世論調査の数字では表せない、本質的な相互理解、相互信頼を築くためには、各種交流の強化が不可欠。具体的には以下のとおり。

(a)人的交流

 青少年、シルバー世代、メディア、防災担当者、シンクタンク等あらゆるレベル・分野での人的交流が進んでいるが、この趨勢を堅持・強化する。青少年交流は、20~30年のスパンで捉える必要あり。

(b)文化交流

 漢字(書物)を通じた文化往来に焦点を当てた文化活動等文化交流の推進。

3.橋本外務副大臣との昼食

 小林座長及び鄭座長から、各委員による貢献と共通認識を紹介。また、橋本副大臣より、今次会合中に誕生日を迎えた閻学通委員のために「長寿麺」(中国で誕生日を祝う際に用いる食事)が準備され、本委員会は今次会合をもって終了したが、この「長寿麺」のように末永くそれぞれの立場から日中関係に貢献していくことが約束されるなど、和やかな雰囲気であった。

4.麻生総理表敬

 小林座長及び鄭座長から最終報告書が総理に手交されたのに続き、麻生総理より、この5年間の委員会の活動に感謝する、委員会の提言はより活力ある開かれたアジアのために貢献する日中関係を築いていく上で有意義である旨述べた他、日中韓首脳会議(13日、福岡)の機会に温家宝総理と忌憚のない意見交換を行いたい旨発言。

 鄭座長よりは、日中関係の発展にとって双方のハイレベル指導者の政治決断、戦略的判断、及び各種交流の3点が重要である旨発言。また、温家宝総理が麻生総理に再会することを楽しみにしている旨伝達。

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