アフリカ

チャド共和国(Republic of Chad)

基礎データ

平成31年4月17日

  • チャド共和国国旗

一般事情

1 面積

128.4万平方キロメートル(日本の約3.4倍)

2 人口

約1,489 万人(2017年,世銀)

3 首都

ンジャメナ(N'Djamena)

4 民族

サラ,チャド・アラブ,マヨ・ケビ,カネム・ボルヌ等

5 言語

仏語,アラビア語(共に公用語),部族語130以上

6 宗教

イスラム教(52%),キリスト教(44%)他

7 略史

年月 略史
16世紀 ボルヌー王国
1910年 仏領赤道アフリカ・チャド州
1960年8月 仏から独立
1962年4月 トンバルバイ大統領が就任,南北対立顕在化
1975年4月 クーデター,最高軍事評議会(議長マルーム将軍)発足
1978年8月 マルーム将軍とハブレ反政府組織「チャド民族解放戦線(FROLINAT)」代表が統一政府樹立。マルーム大統領が就任
1979年3月 統一政府崩壊,ウェディ議長の暫定国家評議会発足
1979年4月 シャワ暫定国民連合政府大統領就任
1979年11月 ウェディ暫定国民連合政府大統領就任
1980年10月 リビアが内戦介入(翌年,リビア軍撤退,アフリカ統一機構(OAU)平和維持軍派遣)
1982年6月 ハブレ率いる北部軍隊(FAN)が首都を制圧,臨時国家評議会発足
1982年10月 ハブレ大統領が就任
1983年7月 リビア地上正規軍介入(反政府勢力を支援)
1987年9月 チャド・リビア停戦協定(OAU調停)
1990年12月 デビー・イトゥノ元軍司令官首都制圧,国家評議会組織
1991年3月 国民憲章採択,デビー・イトゥノ大統領就任
1996年7月 複数政党制の下,デビー・イトゥノ大統領再任
1997年1月-2月 国民議会議員選挙実施
2001年5月 大統領選挙,デビー・イトゥノ大統領3選
2004年5月 憲法改正により,大統領再選回数制限を撤廃
2006年5月 大統領選挙,デビー・イトゥノ大統領4選
2011年4月 大統領選挙,デビー・イトゥノ大統領5選
2016年4月 大統領選挙,デビー・イトゥノ大統領6選
2018年4月 新憲法発布(首相職廃止,大統領任期5年,大統領再選回数1回まで)

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

イドリス・デビー・イトゥノ大統領(Idriss DEBY ITNO

3 議会

国民議会(188議席)

4 政府

  • (1)首相 首相 2018年5月新憲法により廃止
  • (2)外相 シェリフ・マハマット・ゼネ(CHERIF MAHAMAT ZENE)外務・アフリカ統合・国際協力・ディアスポラ大臣

5 内政

 独立後,南部キリスト教勢力中心の政府に北部イスラム勢力が反発。1980年代は北部勢力が政権を有するも北部勢力間抗争により情勢が不安定化。1989年,仏の支援を受けハブレ大統領が全土掌握。1990年,スーダン等の支援を受け,クーデターによりデビー・イトゥノ元軍司令官が大統領就任。現在まで長期政権が継続。

 政情不安定な周囲国からチャド内政への影響,周囲国に潜伏するチャド反政府組織による東北部への侵入が懸念される。また,2015年2月以降,イスラム系過激派組織「ボコ・ハラム」の影響によりチャド湖流域の人道状況が悪化している。

外交・国防

1 外交基本方針

 デビー・イトゥノ政権は発足時より非同盟・反新植民地主義を表明し,仏等西側諸国と友好関係を増進。隣国がチャド反政府組織を支援したためリビア(1978-1987),スーダン(2005-2010)との関係が悪化。現在は,マリ北部へ派兵し,ボコ・ハラム対策も積極的に取組む等,地域安定化に貢献。

 1962年,台湾と国交樹立。1972年,中国と国交樹立。1997年,台湾と国交再開。2006年8月,中国と国交再開。

2 軍事力(ミリタリーバランス2018年版)

(1)予算 1.65億ドル(2017年)
(2)兵役 徴兵制度
(3)兵力 30,350人(陸軍25,000人,空軍350人,共和国警護隊5,000人)

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

農業(綿花),牧畜業,原油生産

2 GDP

99.8億ドル(2017年,世銀)

3 一人当たりGNI

630ドル(2017年,世銀)

4 経済成長率

-5.9%(2017年,世銀)

5 物価上昇率

7.3%(2017年,世銀)

6 失業率

6.0%(2017年,世銀(ILO推計))

7 総貿易額

  • (1)輸出 13.43億ドル(2017年,ITC推計)
  • (2)輸入 7.17億ドル(2017年,ITC推計)

8 主要貿易品(2017年,ITC推計)

  • (1)輸出 石油,貴石,樹脂,種子,綿
  • (2)輸入 電子機器,機械類,医療用品,車両

9 主要貿易相手国(2017年,ITC推計)

  • (1)輸出 米国,中国,オランダ,UAE,インド
  • (2)輸入 カメルーン,フランス,UAE,ニジェール,米国

10 通貨

CFAフラン(中部アフリカ諸国中央銀行発行)

11 為替レート

1ユーロ=655.957CFAフラン(固定レート)

12 経済概況

 チャドの国土の約3分の2は砂漠地帯。綿花と畜産業が中心であったが,南部の石油資源(埋蔵量約15億バレル,アフリカ第10位)の開発が進み,2003年,南部と隣国カメルーンのクリビ港間の石油パイプライン(全長1,070km)が開通し石油輸出が開始。日産油量9.8万バレル。石油収入は国家財政の6割。一方,2014年下半期の国際石油価格の下落を受け,財政の悪化,マクロ経済の低迷が続く。経済成長率は,2014年の7%から2016年以降はマイナス成長になった。

多様化した脱石油依存型の経済を作り上げるのが課題であり,チャド政府は農業・牧畜分野での投資誘致・経済成長を目指す。

2018年4月,IMFはチャド財政・経済立て直しのために拡大クレジットファシリティー(ECF)として3年間で3.1億ドルの融資を承認した。

経済協力(単位 億円)

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2016年度まで,EN(交換公文)ベース)
  • なし
  • (2)無償資金協力(2016年度まで,EN(交換公文)ベース)
  • 63.00億円
  • (3)技術協力実績(2016年度まで,JICAベース)
  • 9.94億円

2 主要援助国(2015年)(百万ドル,支出純額)(OECD/DAC)

  • (1)フランス(81.41)
  • (2)アメリカ(79.08)
  • (3)スイス(26.82)
  • (4)ドイツ(15.14)
  • (5)日本(11.53)

二国間関係

1 政治関係

 1960年8月,我が国はチャドを承認。在カメルーン大使館が兼轄。在京大使館はなし(在中国チャド大使館が兼轄)。2005年,東部アベジェにスーダン難民支援のためのJICAフィールドオフィスを開設するも,治安悪化により2006年末閉鎖。2013年5月,TICAD V出席のため,デビー・イトゥノ大統領がチャド大統領として初の訪日。2016年5月,同大統領は,伊勢志摩G7サミット・アウトリーチ会合出席のため再来日し,首脳会談を実施。2018年5月,佐藤外務副大臣は,現職政務としては初めてチャドを訪問し,デビー・イトゥノ大統領を表敬,シェリフ外相と会談を実施。

2 経済関係

(1)対日貿易

(ア)貿易額(2017年 財務省貿易統計)
輸出 42.9億円
輸入 11.4億円
(イ)主要品目
輸出 植物性原材料,科学光学機器
輸入 ゴム製品,自動車等

(2)進出日本企業

なし(2017年10月現在)

3 文化関係

なし

4 在留邦人数

6人(2017年10月現在)

5 在日当該国人数

4人(2018年6月現在)

6 要人往来

(1)往
年月 要人名
2005年11月 西川公也議員,木村太郎議員,宇野治議員,松浪健太議員(日・AU友好議員連盟中部アフリカ訪問団)
2018年5月 佐藤外務副大臣
(2)来
年月 要人名
1976年11月 カムーゲ外相及びドゴイ経済計画・運輸相
1981年12月 ファショ運輸・公共相
1989年2月 イッサ・アバス大使(在北京)(大喪の礼)
1990年11月 ドノ・ヌガルドゥム国務相(即位の礼)
1993年10月 イブニ・ウマール計画協力相(TICAD)
1998年10月 マハマット・サレー・アナディフ外相(TICAD II)
2001年12月 マハマット・サレー・アナディフ外相(TICAD閣僚会合)
2003年9月 ハッサン計画開発協力相(TICAD III)
2005年7月 ヤマスム外務アフリカ統合相(外務省賓客)
2013年6月 デビー・イトゥノ大統領(TICAD V)
2016年5月 デビー・イトゥノ大統領(伊勢志摩G7サミット・アウトリーチ会合)
2018年10月 イッセイヌ・タイール・スグイミ経済・開発計画副大臣(TICAD閣僚会合)

7 二国間条約・取極

  • 1964年11月24日 貿易取極(1965年1月1日発効)
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