カーボベルデ共和国
カーボベルデ共和国(Republic of Cabo Verde)
基礎データ

一般事情
1 面積
4,033平方キロメートル(日本の滋賀県程度)
2 人口
52.7万人(2025年、世界銀行)
3 首都
プライア
4 民族
ポルトガル人とアフリカ人の混血が約70%。
5 言語
ポルトガル語(公用語)、クレオール語
6 宗教
キリスト教(カトリック)
7 国祭日
7月5日(独立記念日)
8 略史
| 年月 | 略史 |
|---|---|
| 15世紀頃 | ポルトガル船来航(当時は無人の群島) |
| 1963年 | ポルトガルの海外州となる |
| 1975年7月 | ポルトガルより独立 |
| 1985年12月 | 総選挙(ペレイラ大統領3選) |
| 1990年9月 | 憲法改正(複数政党制への移行) |
| 1991年2月 | 大統領選挙(モンテイロ大統領選出) |
| 1996年2月 | 大統領選挙(モンテイロ大統領再選) |
| 2001年2月 | 大統領選挙(ピレス大統領選出) |
| 2006年2月 | 大統領選挙(ピレス大統領再選) |
| 2011年8月 | 大統領選挙(フォンセカ大統領選出) |
| 2016年10月 | 大統領選挙(フォンセカ大統領再選) |
| 2021年10月 | 大統領選挙(ネーヴェシュ大統領選出) |
政治体制・内政
1 政体
共和制
2 元首
ジョゼ・マリア・ネーヴェシュ大統領
(Jose Maria NEVES)
3 議会
一院制(国民議会72議席、任期5年)
4 政府
- (1)首相兼財務大臣
- フランシスコ・アヴェリーノ・ヴィエイラ・デ・カルヴァーリョ (Francisco Avelino VIEIRA DE CARVALHO)
- (2)外務・共同体・国防大臣
- マヌエル・アウグシュト・リマ・アマンテ・ダ・ローザ (Manuel Augusto LIMA AMANTE DA ROSA)
5 内政
独立(1975年)以来、カーボベルデ独立アフリカ党(PAICV)による一党政治が安定して継続されてきたが、政府が国家建設(行政機構の確立)の基礎が完了したと判断したこと、内外の情勢を考慮した結果、1990年9月、複数政党制が導入された。1991年1月、複数政党制の下で初めての国民議会議員選挙が行われ、新興政党「民主運動党(MpD)」が勝利、同年2月の大統領選挙でモンテイロ新大統領が選出された。
1995年12月の国民議会選挙においても、与党(MpD)が大勝、1996年2月の大統領選でモンテイロ大統領が再選された。
しかし、2001年1月の国民議会選挙においてはPAICVが勝利を収め、また、同年2月の大統領選挙ではピレスPAICV候補が当選。1991年以降野党の座にあったPAICVが完全に与党の座に返り咲き、2006年の大統領選挙でもピレス大統領は再選、同国史上最年少でネーヴェス首相が就任。
2011年2月には国民議会選挙が実施され、ネーヴェシュ首相が再任。2011年8月には大統領選挙が実施され、野党MpD候補のフォンセカ氏が選出された。2016年3月の国民議会選挙では、MpDが勝利して与野党が交代し、コレイア・エ・シルヴァ首相が就任した。
2016年10月に大統領選挙を実施、現職のフォンセカ大統領が再選された。2021年10月の大統領選挙では、野党PAICVが支持するネーヴェシュ元首相が当選した。
2026年5月の国民議会選挙では、最大野党であったPAICVが過半数を獲得して勝利し、10年ぶりに政権に就いた。それまで2期10年にわたり政権を担ってきたMpDは敗北し、最大野党となった。首相にはPAICV党首のカルヴァーリョ氏が就任した。現ネーヴェシュ大統領の所属政党であるPAICVの勝利により、大統領と議会与党の「ねじれ」が解消された。
外交・国防
1 外交基本方針
伝統的に欧米・西アフリカ諸国との関係が強いが、ポルトガル語圏諸国、アジア諸国との関係も重視しており、全方位外交を展開している。
2 軍事力
- (1)予算 2,020万ドル
- (2)兵役 選抜徴兵制
- (3)兵力 1,200人(陸軍1,000人、空軍100人、海上保安隊100人)
(以上、ミリタリーバランス2026年版)
経済
1 主要産業
- 農業(バナナ、サトウキビ)
- 漁業(マグロ、ロブスター)
2 GDP
30.57億米ドル(2025年、世界銀行)
3 一人当たりGNI
5,590米ドル(2025年、世界銀行)
4 経済成長率
6.30%(2025年、世界銀行)
5 物価上昇率
2.34%(2025年、世界銀行)
6 失業率
11.94%(2025年、ILO推計)
7 総貿易額(2025年、ITC)
- (1)輸出 8,091万米ドル
- (2)輸入 11億1,063米ドル
8 主要貿易品目(2025年、ITC)
- (1)輸出 食肉・魚介類、衣類
- (2)輸入 鉱物燃料、電気機器、自動車、穀物
9 主要貿易相手国(2025年、ITC)
- (1)輸出 スペイン、イタリア、ポルトガル
- (2)輸入 ポルトガル、スペイン、中国
10 通貨
カーボベルデ・エスクード
11 為替レート
1ユーロ=110.265カーボベルデ・エスクード(CVE) (注)固定レート
経済概況
カーボベルデは、安定した民主主義体制と健全な行政を背景に、観光業及びサービス業を中心とした経済発展を遂げてきた。2007年には後発開発途上国(LDC)を脱し、2008年7月にWTO加盟。所得水準は西アフリカ地域の中でも比較的高い。
観光業はGDPの約4分の1、正規雇用の約45%を占め、経済を支える中心的な産業である(世界銀行, 2024年)。また、世界各地に居住するディアスポラ(カーボベルデ系海外移住者及びその子孫)からの送金も重要な外貨収入源であり、家計や国内消費を支えている。
島嶼国で国土が狭いことから食料及びエネルギーの自給が困難であり、国内食料消費量の約80%を輸入に依存しており(世界銀行、2024年)、食料の国際的な価格変動や世界経済の動向の影響を受けやすい経済構造となっている。近年では、新型コロナウイルス流行による観光収入の激減と食料輸入コストの増加により経済が大きな打撃を受けた。また、気候変動に対する脆弱性も高く、干ばつ・洪水・海面上昇等の気候リスクが経済・社会に与える影響が懸念されている。
政府は、再生可能エネルギーの普及や産業の多角化を通じた経済基盤の強化を図っている。また、若年層の失業率が高く雇用創出が課題であり、官民が連携して雇用拡大に取り組んでいる。
経済協力
日本は、1978年からカーボベルデへの開発協力を実施している。2020年に策定した国別開発協力方針では、持続可能な成長による安定した社会の形成支援を基本方針とし、これに基づき電力や水供給といった基礎インフラ整備を通じた経済基盤整備支援や、食料安全保障の確保等を通じた社会的包摂性の促進と格差是正に資する支援を重点的に実施している。
1 日本の援助実績(2023年度までの累計)(単位:億円)
- (1)有償資金協力(借款契約ベース):
- 259.46億円
- (2)無償資金協力(交換公文ベース):
- 190.59億円
- (3)技術協力実績(JICA経費実績ベース):
- 26.99億円
2 主要援助国(2022年:単位:百万ドル、OECD/DAC)
- (1)ポルトガル(16.89)
- (2)ルクセンブルク(15.28)
- (3)日本(6.73)
- (4)フランス(2.71)
- (5)米国(2.53)
二国間関係
1 政治関係
1975年7月、日本はカーボベルデを承認。以来、日本はカーボベルデと経済協力を軸に良好な二国間関係を維持してきた。双方とも実館を開設しておらず、日本側は在セネガル大使館が兼轄している。
カーボベルデは、長年にわたり日本のまぐろ漁船の寄港地であり、漁業分野での結びつきも両国関係の重要な基盤の一つとなっている。
2025年は日本・カーボベルデ外交関係樹立50周年にあたり、プライア及びミンデロにおいて日本文化の紹介をはじめとする記念行事が実施された。同年開催の大阪・関西万博ではカーボベルデのナショナルデーに海洋大臣が出席したほか、TICAD 9の際に日・カーボベルデ首脳会談を実施した。
2 経済関係
- (1)対日貿易(2023年、財務省)
-
- ア 貿易
- 対日輸出 125.2万円
- 対日輸入 7.3億円
- イ 主要品目
- 対日輸出 医薬品
- 対日輸入 輸送用機器及び一般機械等
- (2)進出企業 0社(2024年10月)
3 文化関係
- ヴァヴァ・ドゥアルテ競技場に対するスポーツ器材購入支援(2000年)
4 在留邦人数
0人(2025年10月時点)
5 在日当該国人数
13人(2025年6月時点)
6 要人往来
| 年月 | 要人名 |
|---|---|
| 2006年8月 | 杉浦法務大臣 |
| 2016年9月 | 日AU友好議連(山際大志郎衆議院議員、牧原秀樹衆議院議員) |
| 年月 | 要人名 |
|---|---|
| 1988年8月 | ブリト計画協力担当相 |
| 1989年2月 | ダ・ルス外相(大喪の礼) |
| 1990年11月 | ダ・ルス外相(即位の礼) |
| 1991年9月 | セメドー漁業長官 |
| 1993年10月 | ヴェイガ経済調整相(第1回アフリカ開発会議(TICAD)) |
| 1997年11月 | ジェジュス外務長官 |
| 1998年10月 | ジェジュス外務・共同体相(TICAD II) |
| 2001年12月 | ファティマ・ヴェイガ外務担当閣外相(TICAD閣僚レベル会合) |
| 2002年11月 | ソウザ・インフラ運輸相(非公式) |
| 2003年3月 | ヌヴェス環境・農業・漁業相(世界水フォーラム) |
| 2003年9月 | バルボザ外務・協力・共同体省事務次官(TICAD III) |
| 2005年1月 | モリシオ国防・国会相(国連防災世界会議) |
| 2008年3月 | ブリト経済・成長・競争力相 |
| 2008年5月 | ピレス大統領、デュアルテ財務・公共行政相(TICAD IV) |
| 2012年3月 | デュアルテ財務・計画相(閣僚級招へい) |
| 2012年11月 | ロシャ外務閣外相 |
| 2013年6月 | ネーヴェシュ首相、ロシャ外務閣外相(TICAD V) |
| 2018年10月 | タヴァルシュ外務・共同体相兼国防相(TICAD閣僚会合) |
| 2019年8月 | コレイア・エ・シルヴァ首相(TICAD 7) |
| 2019年10月 | ジョルジュ・カルロス・フォンセカ大統領(即位礼正殿の儀) |
| 2024年1月 | ミリアン・ヴィエイラ外務・協力閣外相(戦略的実務者招へい) |
| 2024年8月 | ソアレシュ外務・協力・地域統合相(TICAD閣僚会合) |
| 2025年8月 | コレイア・エ・シルヴァ首相(TICAD 9) |
| 2025年10月 | サントシュ海洋大臣(大阪・関西万博ナショナルデー) |
7 二国間条約・取極
- 技術協力協定(2006年9月)
