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日加首脳会談の概要

平成22年11月14日

  • (写真)ハーパー・カナダ首相と握手する菅総理
    (写真提供:内閣広報室)
  • (写真)ハーパー・カナダ首相らと会談する菅総理
    (写真提供:内閣広報室)

 14日午前8時30分から約25分間,菅総理はAPEC首脳会議出席のため訪日中のハーパー・カナダ首相との間で日加首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおり(日本側:前原外務大臣,大畠経済産業大臣,福山官房副長官,石川駐カナダ大使ほか,カナダ側同席者:ヴァンローン国際貿易大臣,フリード駐日カナダ大使ほか同席)。

1. 冒頭発言

 菅総理から,訪日を歓迎する,本年はカナダがG8・G20の議長国,日本がAPECの議長国であり,両国が協力できたことは嬉しい,また,本日,政治・平和安全保障分野に関する新たな協力枠組みに関する文書の署名に至ったことは喜ばしい,両国は更に幅広い分野での協力関係を拡充・発展させていきたい旨述べた。それに対し,ハーパー首相から,菅総理のAPEC議長国としてのリーダーシップを祝した上,平和安全保障分野での協力関係を含め,今後とも日加関係を一層発展させていきたい旨述べた。

2. 日加関係

(1)政治・平和及び安全保障協力に関する日加共同宣言

 会談後,両首脳は,「政治・平和及び安全保障協力に関する日加共同宣言」の署名を行った。

(2)日加経済関係

 菅総理から,カナダは,エネルギー資源のみならずレアアースを含む鉱物資源にも恵まれており,資源開発において,更に緊密に連携していきたい旨述べ,また,カナダのアジア重視の姿勢を心強く感じている,日加が協力し,アジア太平洋地域の安定的な経済関係を構築していきたい旨述べた。ハーパー首相からも,資源開発に関する前向きな考えが表明され,意見が一致した。

(3)日加間の経済連携

 菅総理から,今般,「包括的経済連携に関する基本方針」を閣議決定した,今後「基本方針」に基づき,経済連携を進めていく,日加間についても,「基本方針」に基づき,アジア太平洋の地域経済統合の進展の中で前向きに考えていきたい旨述べた。また,菅総理より,カナダはTPPに関心を有していると承知しているので互いに情報交換を行っていきたい旨述べた。それに対して,ハーパー首相より,日加間の経済連携につき前向きに対処していきたい旨発言があり,この点について双方の意見が一致した。

(4)牛肉輸入問題

 ハーパー首相から,カナダ産牛肉に対する輸入条件の緩和について要請があり,菅総理から,科学的知見に基づき,食の安全を確保することが重要である旨述べた。

3. その他

(1)子の親権問題

 ハーパー首相から,日本のハーグ条約締結を求めたのに対し,菅総理から,ハーグ条約締結の可能性については,特に母親がDV被害者である場合の取扱いに慎重な意見が多いが,できるだけ早く結論を得るべく真剣に検討を進めている,またその検討作業を進めていきたい旨述べた。

(2)人の密輸

 ハーパー首相から,密入国議定書及びその親条約である国際組織犯罪防止条約(UNTOC)を締結することにつき要請があったのに対し,菅総理より,本件は外相レベルで話し合われていると承知しているのでそちらの議論に委ねたい旨述べた。

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