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日・ブルガリア首脳会談(概要)

平成21年1月26日

 1月26日(月曜日)午後6時30分より午後7時30分頃まで、麻生総理大臣は、訪日中のパルヴァノフ・ブルガリア共和国大統領と首脳会談を行い、二国間関係及び国際情勢につき意見交換を行ったところ、概要以下のとおりです。首脳会談に続き9時過ぎまで行われた夕食会では、ブルガリア側代表団メンバーや、琴欧洲関をはじめ両国関係の架け橋となっておられる方々を交え、打ち解けた雰囲気の中懇談を行い、伝統的な友好関係の基盤に立って今後両国関係を更に発展させていこうとの意見が相次ぎました。なお、首脳会談終了後、より一層の協力関係強化をうたう共同プレスリリースが発出されました。

1.二国間関係

(1)冒頭、麻生総理より、2007年1月のブルガリア訪問について触れ、両国の外交関係再開50周年の開幕を飾るパルヴァノフ大統領の訪日を歓迎する旨述べました。また麻生総理は、両国にとっての記念すべき年に際し、パルヴァノフ大統領と秋篠宮殿下が交流年名誉総裁に就任されること、また5月頃に予定される秋篠宮同妃両殿下のブルガリア御訪問を歓迎し、両国発展の良き機会となるようパルヴァノフ大統領と緊密に協力していきたい旨述べました。

(2)両首脳は、両国の経済関係発展には更なる発展の余地があるとの認識を共有し、麻生総理は、ブルガリアにおける投資環境整備に向けた一層の努力に対する期待を表明しました。

(3)パルヴァノフ大統領より、円借款、技術協力、無償資金協力等、これまでの日本の支援に対する深い謝意が述べられました。これに対し麻生総理は、EUに加盟し援助国化を目指すブルガリアの努力を歓迎し、日本の知見をもって協力する用意がある旨を伝達しました。両首脳は、今後は開発分野においても二国間の協力関係を構築することで一致しました。

(4)麻生総理より、明日27日に派遣が開始される日本文化発信ボランティアが、両国間の一層の相互理解、交流促進に資することを期待する旨を述べました。パルヴァノフ大統領より、同ボランティアの派遣を高く評価し歓迎する、その活動に対し全面的に協力していきたい旨述べました。

2.グローバルな課題における協力

 両首脳は、国連安保理改革、気候変動等国際社会が直面する諸問題について、今後ともパートナーとして一層緊密な協力を行っていくことを確認しました。

(1)国連安保理改革については、麻生総理より、日本は安保理非常任理事国として、国際社会の平和と安全のため積極的に貢献する所存である旨を述べました。パルヴァノフ大統領より、日本が非常任理事国として今後2年間充実した任期となることを祈っている旨述べました。また、両首脳は、国連安保理改革の早期実現の必要性につき意見が一致し、パルヴァノフ大統領より、日本の常任理事国入りを支持している 旨述べました。

(2)両首脳は、気候変動に関し、両首脳はCOP15の成功へ向けて協力することを確認し、また、引き続き京都議定書の下での共同実施(JI)における協力に関する覚書に基づき、具体的協力を進めていくことで一致しました。

3.地域・国際情勢

(1)この他、両首脳は、現下の欧州情勢やバルカン情勢に関し、意見交換を行いました。

(2)麻生総理より、バルカンにおける安定勢力としてのブルガリアの重要性を評価し、今後ブルガリアがますます重要な役割を担うことを期待する旨述べました。パルヴァノフ大統領より、総理の発言に感謝しつつ、バルカン半島において国際社会における共通の価値観が定着していくよう引き続きブルガリアとしても努力していきたい旨述べた。

(3)パルヴァノフ大統領より、現下の欧州情勢、就中エネルギー供給を巡る最近の状況について、ロシア・ウクライナ間のガス供給を巡る問題には一応の決着が付いたが、欧州はエネルギー資源の多様化という共通の課題に直面しており、様々な議論が行われているところである旨述べました。

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