ベリーズ

基礎データ

令和6年4月11日
ベリーズ国旗

一般事情

1 面積

22,970平方キロメートル(四国より少し大きい。)

2 人口

40.5万人(2022年 世銀)

3 首都

ベルモパン

4 民族

メスティーソ(48.7%)、クレオール(24.9%)、マヤ系(10.6%)、ガリフナ(6.1%)等

5 言語

英語(公用語)、スペイン語、ベリーズ・クレオール語、モパン語等

6 宗教

キリスト教(カトリック、プロテスタント、英国国教会等)等

7 略史

年月 略史
1502年 コロンブスにより「発見」、メキシコ副王領(スペイン領)に編入
1798年 英国人入植者、スペイン軍に勝利し、自治拡大
1821年 スペインから独立したグアテマラが領有権を主張
1862年 ジャマイカ総督領に編入(英領ホンジュラスとして正式に宣言された)
1884年 ジャマイカ総督の管轄から切り離され、英領ホンジュラス総督が設置された。
1981年 独立
1991年 グアテマラがベリーズを承認

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

チャールズ三世国王

3 議会

二院制(上院13名、下院31名)

4 政府

(1)首相名
ジョン・ブリセーニョ
(2)外相名
フランシス・フォンセカ

5 内政

  • (1)1981年の独立以来、イギリス式議会制度の下で安定した民主主義が継続している。主要政党は民主連合党(United Democratic Party:UDP)と人民連合党(People's United Party:PUP)の2政党であり、政権はこの二大政党間で交互に交替してきている。
  • (2)1998年8月の総選挙で野党のPUPが勝利し、サイード・ムサ党首が首相に就任。2003年3月、PUPは総選挙で再び勝利し、第二次ムサ政権が発足。
  • (3)2008年2月の総選挙では、UDPが勝利し、ディーン・バロウUDP党首が首相に就任し、政権交代が実現。2012年3月及び2015年11月の総選挙でも与党UDPが勝利した。
  • (4)2020年11月の総選挙ではPUPが勝利し、ジョン・ブリセーニョPUP党首が首相に就任し、12年ぶりにPUPが政権を奪取した。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)英国との伝統的友好関係を重視(英連邦加盟国)。(1994年末まで英軍駐留)
  • (2)カリブ共同体(CARICOM)加盟国としてカリブ諸国と良好な関係。2000年12月には中米統合機構(SICA)にも正式加盟し、中米諸国の一員としての活動も活発化。
  • (3)台湾承認国。
  • (4)グアテマラとの間に国境問題があり、国連やOAS(米州機構)の介入を経て、2012年、両国が本件国境問題をICJに付託することで合意した。2019年5月にベリーズにて国民投票が行われ、過半数がICJ付託に賛成票を投じた。2019年6月、ICJに付託。

2 軍事力

(1)予算
2,450万米ドル(2020年 ミリタリーバランス2021)
(2)兵役
志願制
(3)兵力
1,500人(陸軍1,500人)、予備軍700人(2020年 ミリタリーバランス2021)

経済

1 主要産業

観光業、農業(砂糖、柑橘類、バナナ)、水産業

2 GNI

26億8,900万米ドル(2022年 世銀)

3 一人当たりGNI

6,800米ドル(2022年 世銀)

4 GDP成長率

8.7%(2022年 世銀)

5 インフレ率

6.3%(2022年 世銀)

6 失業率

8.2%(2023年)(世銀(出典ILO))

7 貿易額

  • (1)輸出 4億9,400万米ドル(物品のみ)(2022年 WTO)
  • (2)輸入 13億8,100万米ドル(物品のみ)(2022年 WTO)

8 主要貿易品

  • (1)輸出 原油、砂糖、バナナ、水産品、木材
  • (2)輸入 燃料、たばこ、農薬、食飲料品

9 主要貿易相手国(2022年 WTO)

  • (1)輸出 米国、英国、EU、グアテマラ、ホンジュラス
  • (2)輸入 米国、中国、メキシコ、グアテマラ、EU

10 通貨

ベリーズ・ドル

11 為替レート

1米ドル≒2.00ベリーズ・ドル(固定相場制)

12 経済概況

 主産業は伝統的には砂糖、バナナ、柑橘類などの農業であったが、近年は観光などのサービス業の比重が増加しており、特に観光業は2020年時点において、過去10年で訪問客数、収益ともに約2倍に達し、GDP への寄与度も40%に達した。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で観光業を中心に経済は打撃を受けたが、近年は回復傾向にある。

経済協力(単位:億円)

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2021年度まで、交換公文ベース) 実績なし
  • (2)無償資金協力(2021年度まで、交換公文ベース) 10.41億円
  • (3)技術協力実績(2021年度まで、JICAベース) 25.03億円

2 主要援助国(2020年 OECD/DAC)

  • (1)米国
  • (2)英国
  • (3)カナダ
  • (4)日本
  • (5)韓国

二国間関係

1 政治関係

 1981年9月21日の独立と同時に、日本はベリーズを承認。1982年11月3日外交関係開設。1984年3月27日に日本大使館(兼館)設置(当時は在メキシコ大使館が兼轄。2006年1月1日から、在ジャマイカ大使館が兼轄している。)。

 2009年1月、日本は駐ベリーズ・シティ名誉総領事館を設置。

 2019年1月、在ベリーズ日本国大使館(実館)を新設。

 ベリーズは、1984年駐日名誉領事館設置(1995年7月3日名誉総領事館に昇格)。2001年8月、駐日大使館(実館)を開設(当時はベリーズ本国から兼轄。2018年7月11日以降、台湾から兼轄している。)。2022年9月、ピッツ駐日大使(台湾常駐)が信任状を捧呈。

 2021年10月、駐日大使館(実館)が閉鎖されると共に、駐日名誉総領事の任務が終了し、同名誉総領事館も閉鎖された。

2 経済関係

対日貿易(2022年 財務省貿易統計)

(1)貿易額
対日輸出 5.3億円
対日輸入 21.2億円
(2)主要品目
対日輸出 非金属鉱物製品等
対日輸入 機械類等

3 文化関係

文化無償協力 1件(国土芸術院へのビデオ、音響、照明機材供与)(1997年)

2014年10月 津軽三味線公演、ワークショップの開催

4 在留邦人数

37名(2022年10月現在)

5 在日当該国人数

12名(2023年6月現在)(法務省)

6 要人往来

(1)往
年月 要人名
1981年 内藤特派大使(独立式典)
1983年 山下徳夫衆議院議員
1984年 同上
2001年 山口泰明外務大臣政務官
2006年 金子恭之農林水産大臣政務官
2014年1月 石原宏高外務大臣政務官
2015年5月 土屋品子衆議院議員
2017年1月 武井俊輔外務大臣政務官
2018年4月 岡本三成外務大臣政務官
2018年7月 国土交通事情等調査議員団(衆議院、西村明宏団長他)
2020年1月 鈴木馨祐外務副大臣
2022年6月 上杉謙太郎外務大臣政務官
(2)来
年月 要人名
1984年 ムサ教育・スポーツ・文化・経済開発相
1985年 アラゴン保健・労働・スポーツ相
1986年 リンド農業相
1990年 ゴードン総督(即位の礼)
1995年 ガルシア農業・漁業相
1996年 エスキベル首相
1998年 マルティネス通産相
2000年 シルバ農水・共同組合相(第1回日・カリコム外相会議)
2005年 ブリセーニョ副首相
2010年 エルリントン外相(第2回日・カリコム外相会議)
ヴェガ副首相兼天然資源・環境相(生物多様性条約COP10)
2014年11月 エルリントン外相(第4回日・カリコム外相会合)
2019年10月 ヤング総督(即位の礼)
2022年7月 チェバット公企業・エネルギー・流通・Eガバナンス大臣

7 二国間条約・取極

  • 1999年 青年海外協力隊派遣取極
  • 2006年 技術協力協定
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