ベルギー王国

ベルギー王国(Kingdom of Belgium)

基礎データ

平成29年8月16日

  • ベルギー王国国旗

一般事情

1 面積

30,528平方キロメートル(日本の約12分の1)

2 人口

1,132.2万人(2017年1月)

3 首都

ブリュッセル

4 言語

オランダ語,フランス語,ドイツ語

5 宗教

伝統的にはカトリックだが,近年はムスリム移民が増加

6 略史

年月 略史
1814年~1815年 ウィーン会議によりオランダの支配下に入る
1830年 独立宣言(フランスの7月革命の影響)
1839年 オランダによるベルギー独立承認
1914年 第一次世界大戦の対独戦により占領を受ける(~18年)
1940年 第二次世界大戦の対独戦により占領を受ける(~44年)
1993年 連邦国家に正式に移行

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

フィリップ国王(2013年7月21日即位)

3 議会

二院制(下院:150名,上院:60名)
 下院の構成は以下のとおり。

(蘭語系)
政党名 議席数
下院
新フランダース同盟(N-VA) 31
蘭語系キリスト教政党(CD&V) 18
蘭語系自由党(Open VLD) 14
蘭語系社会党(SP.A) 13
蘭語系環境政党(Groen!) 6
フラームス・ベラング(VB) 3
無所属 2
蘭語系計 87
(仏語系)
仏語系社会党(PS) 23
仏語系自由党(MR) 20
仏語系キリスト教政党(cdH) 9
仏語系環境政党(Ecolo) 6
独立民主連邦主義(DeFI) 2
労働党(PTB-GO!) 2
人民党(PP) 1
仏語系計 63
合計 下院(150)

(2017年2月現在)

 上院については,直接選挙ではなく,地域及び共同体議会により指名された議員50人とこれらの議員に指名された10人により構成される。

4 政府

  • (1)首相 シャルル・ミシェル(仏語系自由党(MR))
  • (2)外相 ディディエ・レンデルス(仏語系自由党(MR))(副首相も兼務)

5 内政

  • (1)2014年5月に行われた連邦議会選挙において,蘭語圏ではフランダース地域の自立を目指す新フランダース同盟(N-VA)が,仏語圏では社会党(PS)が最大議席を占めた。10月,連邦議会選挙で第1党となったN-VA及び仏語系自由党(MR),蘭語系自由党(Open VLD),蘭語系キリスト教政党(CD&V)の計4党の連立による政権が発足した。首相には,4党間協議の結果,シャルル・ミシェルMR党首(当時38歳で史上最年少)が就任した。
  • (2)同政権は,財政再建とともに,競争力向上を重視した中道右派の経済・社会政策の実施に取り組んでおり,2015年7月には,年金の国庫負担軽減を目指す年金改革法案が採択された他,雇用者の労働コスト軽減を主とする税制改革について合意が成立した。他方で,政権発足以降,労組を中心に強い警戒心が見られ,現在までに全国各地でのデモやゼネストが度々実施されてきた。
  • (3)2015年11月のパリ同時多発テロ及び2016年3月22日のブリュッセルにおけるテロ事件を受け,同政権は周辺諸国との連携を図りつつ,国内におけるテロ脅威への対応及び治安対策の強化を行うため,警察の増強と国境検問強化,犯罪捜査関連法制の改正等の様々な措置を取っている。
  • (4)2015年夏以降,シリア,イラク等から逃れてくる移民・難民数の増大を受け,現政権は同年末までに移民・難民の受け入れ施設拡充の措置をとったが,2016年初以降,移民・難民数が減少したため,現政権は同6月,同施設の規模を縮小した。他方,3地域政府は現在,移民・難民の社会統合プログラムの改善・強化を図っている。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)欧州統合推進と北大西洋条約機構(NATO)を通じた安全保障の確保に重点。近年アジア新興国も重視。
  • (2)国連PKOに参加している他,アフガニスタンの確固たる支援任務(RSM)やマリ等,積極的に兵力を派遣。
  • (3)旧植民地であるコンゴ(民),ブルンジ,ルワンダへの経済協力を重視。

2 軍事力

  • (1)予算 35.8億ユーロ(2015年)
  • (2)兵力 総兵力30,800人(予備役6,800人)
    (陸上11,300人,海上1,600人,航空6,000人,医療1,400人,統合軍10,500人)

(2016年ミリタリーバランス)

経済

1 主要産業

化学工業,機械工業,金属工業,食品加工業

2 GDP(名目)

4,701.79億ドル(2016年IMF)

3 一人当たりGDP

41,491.12ドル(2016年IMF)

4 経済成長率

1.45%(2016年IMF)

5 物価上昇率

2.5%(2016年IMF)

6 失業率

8.4%(2016年IMF)

7 総貿易額

  • 輸出:3,575億ユーロ
  • 輸入:3,314億ユーロ

(2016年 ベルギー対外貿易局)

8 主要貿易品

  • (1)輸出 鉱物油関連製品,医薬品,自動車・関連部品等
  • (2)輸入 鉱物油関連製品,自動車・関連部品,医薬品等

(2016年 ベルギー対外貿易局)

9 主要貿易相手国

  • (1)輸出 ドイツ,フランス,オランダ,英国,米国
  • (2)輸入 オランダ,ドイツ,フランス,米国,英国

(2016年 ベルギー対外貿易局)

10 通貨

ユーロ

1ユーロ=128.93円(2017年8月10日)

11 経済概況

  • (1)欧州債務危機の影響で特に2012年以降低迷していた経済成長率は,ユーロ圏の経済の持ち直しと内需の微増に支えられて緩やかに回復しており,2015年に1.4%,2016年に1.2%となった。現政権は外国企業投資の維持のため,ユーロ圏内でも割高な賃金コストの軽減に向けた諸改革を進めている。失業率はユーロ圏平均を下回るが(2016年に8.0%),若年層・高齢者・移民では高く,フランス語圏(ワロン地域)の方がオランダ語圏(フランダース地域)よりも高い。ユーロ圏平均に比べて高いインフレ率(2016年に1.8%)が懸念されている。
  • (2)政府は財政赤字削減の目標を掲げ緊縮財政を実施し,財政赤字の対GDP比は2014年の3.1%から2015年には2.7%に縮小したが,2016年には2.8%と再度上昇した。政府の債務残高は年々悪化しており,2016年には対GDP比で106.6%まで上昇した。財政赤字と債務の削減が引き続き課題であり,政府は2018-19年の基礎的財政収支の均衡を目指している。

二国間関係

1 政治関係

 伝統的に友好関係を維持。日本国皇室・ベルギー王室関係は極めて親密。1866年に外交関係を樹立し,2016年に150周年を迎えた。同年は「日本・ベルギー友好150周年」として盛大に祝賀され,その日本側名誉総裁に天皇陛下が,ベルギー側名誉総裁にフィリップ国王陛下が各々御就任された。同年10月には,フィリップ国王・王妃両陛下が国賓として訪日された。

2 経済関係

(1)日・ベルギー貿易(単位:億円,出典:財務省貿易統計)
(ア)貿易額
  日本→ベルギー ベルギー→日本
2012年 5,005 2,189
2013年 5,167 2,424
2014年 5,868 2,669
2015年 6,197 2,641
2016年 6,212 2,709
(イ)主要品目(2015年)
日本→ベルギー 自動車・関連部品,有機化合物,科学光学機器,プラスチック,ゴム製品,建設用・鉱山用機械等
ベルギー→日本 医薬品,自動車・関連部品,有機化合物,ダイヤモンド,化学製品等
(2)直接投資(日銀国際収支統計)
(ア)フロー(2016年)
日本→ベルギー 1,575億円
ベルギー→日本 91億円
(イ)ストック(2016年末)
日本→ベルギー 2兆円
ベルギー→日本 738億円
(3)進出企業数
日本→ベルギー 229社(2016年10月,在ベルギー日本国大使館)
ベルギー→日本 80社(2016年9月,駐日ベルギー大使館)

3 文化関係

日・ベルギー文化協定(1974年10月23日発効)

4 在留邦人数

5,707人(2016年10月,在ベルギー日本国大使館)

5 在日当該国人数

1,601人(2016年6月,法務省統計)

6 要人往来

(1)往(2000年以降)
年月 要人名
2000年 河野外務大臣,深谷通商産業大臣,玉澤農林水産大臣他(日・EU閣僚会議)
2001年 小泉総理大臣(日・EU定期首脳協議)
2002年 遠山文部科学大臣,川口外務大臣(EU要人との会談)
2005年 小野寺外務大臣政務官,町村外務大臣(イラク支援国際会議),伊藤外務大臣政務官
2006年 麻生外務大臣(ヴェルホフスタット首相,NATO事務総長 他),中馬内閣府特命担当大臣,岩屋外務副大臣(OSCE外相会合)
2007年 安倍総理大臣(首脳会談,NATO訪問等),久間防衛大臣
2008年 西村外務大臣政務官(グルジア支援国会合)
2009年 西村外務大臣政務官
2010年 菅総理大臣(第8回ASEM首脳会合)
2011年 自見郵政改革・金融問題担当大臣,松本外務大臣,菅総理大臣(日EU定期首脳協議)
2013年 松山外務副大臣
2014年 安倍総理大臣(フィリップ国王陛下,ディ=ルポ首相,ラスムセンNATO事務総長,日EU定期首脳協議,G7サミット),皇后陛下(ファビオラ王妃陛下国葬)
2015年 岸田外務大臣(レンデルス外務大臣,ストルテンベルグNATO事務総長,モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表)
2016年 武藤外務副大臣(ブラック下院議長,ヤンボン副首相兼内務大臣,レンデルス副首相兼外務大臣,ペーテルス副首相兼雇用・経済大臣),安倍総理大臣(フィリップ国王陛下,ミシェル首相,トゥスク欧州理事会議長,ユンカー欧州委員長)
2017年 安倍総理大臣(ミシェル首相,ストルテンベルグNATO事務総長,日EU定期首脳協議)
(2)来(2000年以降)
年月 要人名
2000年 フィリップ皇太子同妃両殿下
2001年 ヴェルホフスタット首相
2002年 レンデルス財務相,フィリップ皇太子同妃両殿下,ネイツ外相付国務長官
2003年 ロラン王子殿下,ヴェルホフスタット首相
2005年 フィリップ皇太子殿下(博覧会賓客),デ=グフト外相,ヴェルホフスタット首相,レンデルス財務相
2006年 ヴァン=ダール統合参謀長
2008年 ヴァン=クィッケンボルネ経済・行政改革相
2010年 レテルメ首相,ファンアッケレ外相
2011年 ペーテルス・フランダース政府首相
2012年 フィリップ皇太子同妃両殿下,レンデルス副首相兼外相,ドゥモット・ワロン地域政府首相,ファンアッケレ財務相
2013年 アストリッド王女殿下
2014年 マリア=ローラ王女殿下
2015年 ミシェル首相,ペーテルス副首相兼経済・対外貿易担当相,ジョドーニュ・ブリュッセル首都圏地域政府対外貿易担当国務長官
2016年 フィリップ国王同妃両陛下(国賓),ドゥ=クレム対外貿易担当国務長官,ヴェルヴォールト・ブリュッセル首都圏地域政府首相,ブルジョワ・フランダース政府首相,ドゥモット・仏語共同体政府首相,マニェット・ワロン地域政府首相,ジョドーニュ・ブリュッセル首都圏地域政府対外貿易担当国務長官
2017年 ブラッケ下院議長

7 二国間条約・取極

  • 査証免除取極(1956年)
  • 査証料免除取極(1956年)
  • 航空協定(1959年)
  • ベネルクス通商協定(1960年)
  • 租税条約(1968年(改正議定書(1988年,2010年),2016年(新条約署名))
  • 外交・公用査証免除取極(1972年)
  • 文化協定(1973年)
  • 社会保障協定(2005年)

8 外交使節

  • (1)ベルギー駐箚日本国大使 林 肇 特命全権大使
  • (2)本邦駐箚ベルギー大使 ギュンテル・スレーワーゲン 特命全権大使
このページのトップへ戻る
ベルギー王国へ戻る