ベルギー王国

基礎データ

令和2年11月4日
ベルギー王国国旗

一般事情

1 面積

30,528平方キロメートル(日本の約12分の1)

2 人口

1,149.3万人(2020年1月、ベルギー統計局)

3 首都

ブリュッセル

4 言語

オランダ語(フラマン語)、フランス語、ドイツ語

5 宗教

伝統的にはカトリックだが、近年はムスリム移民が増加

6 略史

年月 略史
1814年~1815年 ウィーン会議でオランダに編入される
1830年 独立宣言(フランスの7月革命の影響)
1839年 オランダによるベルギー独立承認
1914年 第一次世界大戦の対独戦により占領を受ける(~18年)
1940年 第二次世界大戦の対独戦により占領を受ける(~44年)
1993年 連邦国家に正式に移行

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

フィリップ国王(2013年7月21日即位)

3 議会

二院制(下院:150名、上院:60名)
 下院の構成は以下のとおり。

(蘭語系)
政党名 議席数
下院
新フランダース同盟(N-VA) 24
フラームス・ベラング(VB) 18
蘭語系キリスト教政党(CD&V) 12
蘭語系自由党(Open VLD) 12
蘭語系社会党(SP.A) 9
蘭語系環境政党(Groen!) 8
蘭語系計 83
(仏語系)
仏語系社会党(PS) 19
仏語系自由党(MR) 14
仏語系環境政党(Ecolo) 13
仏語系キリスト教政党(CDH) 5
独立民主連邦主義(DeFI) 2
仏語系計 53
(蘭・仏語系合同)
労働党(PTB-PDVA) 12
(無所属) 2
合計 下院(150)

(2020年10月現在)

 上院については、直接選挙ではなく、地域及び共同体議会により指名された議員50人とこれらの議員に指名された10人により構成される。

4 政府

  • (1)首相 アレクサンダー・ドゥ=クロー(蘭語系自由党(Open VLD))
  • (2)外相 ソフィー・ウィルメス(仏語系自由党(MR))(副首相・欧州問題・対外貿易・連邦文化施設相を兼務)

5 内政

  • (1)2019年5月の総選挙では、様々な課題に十分に対応できない既存の政治への長年の不満から、伝統的政党(社会党、自由党、キリスト教政党)が票を失い、また、それまで蘭語圏で高い支持を得ていた地域主義政党の新フランダース同盟(N-VA)もかつての勢いを失った。他方、蘭語圏では極右政党のフラームス・ベラング(VB)が大躍進したのに加え、蘭・仏語圏で環境政党及び極左の労働党(PTB-PVDA)がそれぞれ党勢を拡大した。
  • (2)総選挙後、地域レベルでは、蘭語圏で右派主導、仏語圏で左派主導の政権がそれぞれ発足するなど「ねじれ」状態となった。連邦レベルでは、総選挙前から少数与党の状態が続き、議会多数派に基づく早急な組閣が喫緊の課題とされていた。しかし、この「ねじれ」状態ゆえ、連邦での連立形成に向けた政党間協議は、何度も頓挫するなど進展しなかった。
  • (3)喫緊の新型コロナウイルス拡大のため、再選挙を回避すべく協議が継続した結果、連立形成に向けて最終的に、蘭語系・仏語系の社会、自由、環境政党及び蘭語系キリスト教政党の7党間で合意が成立し、2020年10月1日、ドゥ=クロー新内閣が発足した。2019年5月の総選挙後、組閣までに493日を要した。
  • (4)シリア・イラク等からの移民・難民の流入および社会統合とベルギー出身の外国人戦闘員の帰還、近年の国内及び近隣国でのテロ発生(例えば、2016年3月に発生したブリュッセル同時多発テロでは32名が死亡)を受けた治安対策及びテロ脅威への対応は引き続き重要な課題。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)欧州統合推進と北大西洋条約機構(NATO)を通じた安全保障の確保に重点。近年アジア新興国も重視。
  • (2)国連PKOに参加している他、アフガニスタンの確固たる支援任務(RSM)やマリ等、積極的に兵力を派遣。
  • (3)旧植民地であるコンゴ(民)、ブルンジ、ルワンダへの経済協力を重視。

2 軍事力

  • (1)予算 43.0億ユーロ(2019年)
  • (2)兵力 総兵力26,300人(予備役5,100人)
    (陸上9,750人、海上1,400人、航空5,500人,医療1,250人、統合軍8,400人)

(2020年ミリタリーバランス)

経済

1 主要産業

化学工業、機械工業、金属工業、食品加工業

2 GDP(名目)

5,296.07億ドル(2019年、世銀)

3 一人当たりGDP

446,116.70ユーロ(2019年、世銀)

4 経済成長率

1.4%(2019年、ベルギー連邦計画局)

5 物価上昇率

1.4%(2019年、ベルギー連邦計画局)

6 失業率

5.4%(2019年、ベルギー連邦計画局)

7 総貿易額

  • 輸出:3,970億ユーロ
  • 輸入:3,806億ユーロ

(2019年 ベルギー連邦対外貿易庁)

8 主要貿易品

  • (1)輸出 化学製品(25.1%)、輸送機器(12.8%)、機械類(10.5%)等
  • (2)輸入 化学製品(22.5%)、鉱物(13.6%)、輸送機器(13.1%)等

(2019年 ベルギー連邦対外貿易庁)

9 主要貿易相手国

  • (1)輸出 ドイツ、フランス、オランダ、英国、米国
  • (2)輸入 オランダ、ドイツ、フランス、米国、アイルランド

(2019年 ベルギー対外連邦貿易庁)

10 通貨

ユーロ

1ユーロ=約125円(2020年10月)

11 経済概況

  • (1)2014年に発足したミシェル政権は外国企業投資の維持のため、ユーロ圏内でも割高な賃金コストの軽減に向けた税制改革を含む経済社会政策を進め、危機後の経済回復を下支えした。
  • (2)経済成長率は、2017年:1.9%、2018年:1.5%、2019年:1.4%と比較的安定して推移していたが、新型コロナウイルス危機により、2020年はマイナス7.4%の落ち込みが予測されている(ベルギー連邦計画局)。
  • (3)ミシェル政権の進める経済社会政策は減税を伴うものであったが、財政赤字は対GDP比で98.7%(2019年)まで低下し、政府は2021年までの基礎的財政収支の均衡を目指していたが、新型コロナウイルス危機による各種対策のため、2020年の財政赤字は同120%近くに上る見通し。

二国間関係

1 政治関係

 伝統的に友好関係を維持。日本国皇室・ベルギー王室関係は極めて親密。1866年に外交関係を樹立し、2016年に150周年を迎えた。同年は「日本・ベルギー友好150周年」として盛大に祝賀され、その日本側名誉総裁に天皇陛下(当時。現上皇陛下)が、ベルギー側名誉総裁にフィリップ国王陛下が各々御就任された。同年10月には、フィリップ国王・王妃両陛下が国賓として訪日されたほか、2019年10月にも両陛下は即位の礼御参列のため訪日された。

2 経済関係

(1)日・ベルギー貿易(単位:億円、出典:財務省貿易統計)
(ア)貿易額
  日本からベルギー ベルギーから日本
2016年 6,211 2,710
2017年 6,611 3,085
2018年 7,526 3,387
2019年 8,119 3,511
(イ)主要品目(2019年)
日本からベルギー 自動車、機械類及び輸送用機器、化学製品等
ベルギーから日本 化学製品、医薬品、光学機器、自動車等
(2)直接投資(日銀国際収支統計)
(ア)フロー(2019年)
日本からベルギー 3,619億円
ベルギーから日本 1,568億円
(イ)ストック(2019年末)
日本からベルギー 2兆7,783億円
ベルギーから日本 838億円
(3)進出企業数
日本からベルギー 246社(2019年10月、外務省海外在留邦人数調査統計)
ベルギーから日本 85社(2019年6月、駐日ベルギー大使館)

3 文化関係

日・ベルギー文化協定(1974年10月23日発効)

4 在留邦人数

6,074人(2019年10月、外務省海外在留邦人数調査統計)

5 在日当該国人数

991人(2019年12月、法務省在留外国人統計)

6 要人往来

(1)往(2000年以降)
年月 要人名
2000年 河野外務大臣、深谷通商産業大臣、玉澤農林水産大臣他(日・EU閣僚会議)
2001年 小泉総理大臣(日・EU定期首脳協議)
2002年 遠山文部科学大臣、川口外務大臣(EU要人との会談)
2005年 小野寺外務大臣政務官、町村外務大臣(イラク支援国際会議)、伊藤外務大臣政務官
2006年 麻生外務大臣(ヴェルホフスタット首相、NATO事務総長 他)、中馬内閣府特命担当大臣、岩屋外務副大臣(OSCE外相会合)
2007年 安倍総理大臣(首脳会談、NATO訪問等)、久間防衛大臣
2008年 西村外務大臣政務官(グルジア支援国会合)
2009年 西村外務大臣政務官
2010年 菅総理大臣(第8回ASEM首脳会合)
2011年 自見郵政改革・金融問題担当大臣、松本外務大臣、菅総理大臣(日EU定期首脳協議)
2013年 松山外務副大臣
2014年 安倍総理大臣(フィリップ国王陛下、ディ=ルポ首相、ラスムセンNATO事務総長、日EU定期首脳協議、G7サミット)、皇后陛下(ファビオラ王妃陛下国葬)
2015年 岸田外務大臣(レンデルス外務大臣、ストルテンベルグNATO事務総長、モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表)
2016年 武藤外務副大臣(ブラック下院議長、ヤンボン副首相兼内務大臣、レンデルス副首相兼外務大臣、ペーテルス副首相兼雇用・経済大臣)、安倍総理大臣(フィリップ国王陛下、ミシェル首相、トゥスク欧州理事会議長、ユンカー欧州委員長)
2017年 安倍総理大臣(ミシェル首相、ストルテンベルグNATO事務総長、日EU定期首脳協議)
2018年 林文部科学大臣(ブラッケ下院議長、モエダス欧州委員)
(2)来(2000年以降)
年月 要人名
2000年 フィリップ皇太子同妃両殿下
2001年 ヴェルホフスタット首相
2002年 レンデルス財務相、フィリップ皇太子同妃両殿下、ネイツ外相付国務長官
2003年 ロラン王子殿下、ヴェルホフスタット首相
2005年 フィリップ皇太子殿下(博覧会賓客)、デ=グフト外相、ヴェルホフスタット首相、レンデルス財務相
2006年 ヴァン=ダール統合参謀長
2008年 ヴァン=クィッケンボルネ経済・行政改革相
2010年 レテルメ首相、ファンアッケレ外相
2011年 ペーテルス・フランダース政府首相
2012年 フィリップ皇太子同妃両殿下、レンデルス副首相兼外相、ドゥモット・ワロン地域政府首相、ファンアッケレ財務相
2013年 アストリッド王女殿下
2014年 マリア=ローラ王女殿下
2015年 ミシェル首相、ペーテルス副首相兼経済・対外貿易担当相、ジョドーニュ・ブリュッセル首都圏地域政府対外貿易担当国務長官
2016年 フィリップ国王同妃両陛下(国賓)、ドゥ=クレム対外貿易担当国務長官、ヴェルヴォールト・ブリュッセル首都圏地域政府首相、ブルジョワ・フランダース政府首相、ドゥモット・仏語共同体政府首相、マニェット・ワロン地域政府首相、ジョドーニュ・ブリュッセル首都圏地域政府対外貿易担当国務長官
2017年 ブラッケ下院議長
2018年 レンデルス副首相兼外相
2019年 フィリップ国王同妃両陛下(即位の礼へ御参列)

7 二国間条約・取極

  • 査証免除取極(1956年)
  • 査証料免除取極(1956年)
  • 航空協定(1959年)
  • ベネルクス通商協定(1960年)
  • 租税条約(1968年(改正議定書(1988年、2010年)、2019年(新条約発効))
  • 外交・公用査証免除取極(1972年)
  • 文化協定(1973年)
  • 社会保障協定(2005年)

8 外交使節

  • (1)ベルギー駐箚日本国大使 下川 眞樹太 特命全権大使
  • (2)本邦駐箚ベルギー大使 ロクサンヌ・ドゥ・ビルデルリング 特命全権大使
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