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ASEAN+3(日中韓)の協力について
平成14年12月9日
1.ASEAN+3首脳会議及び外相会議の発展
- (1)ASEAN+3首脳会議は、1997年にクアラ・ルンプールで開催されたASEAN30周年記念の首脳会議に日中韓の首脳が招待された形で始まった。その背景には、97年夏に始まったアジア通貨・経済危機を契機に、日本を含む東アジア諸国が地域協力の必要性を強く認識したことがあった。
- (2)ASEAN+3首脳会議は、1998年にもハノイで開催され、以後ASEAN首脳会議にあわせて年1回開催することが合意された。
- (3)1999年のASEAN+3首脳会議(マニラ)では、ASEAN+3の枠組みで初めての共同声明である「東アジアにおける協力に関する共同声明」が採択された。右共同声明の中では、日本の提案により、2000年のASEAN拡大外相会議(PMC)の際にASEAN+3外相会議を開催することで意見の一致を見た旨盛り込まれた。右を受け、同年7月にバンコクで、初のASEAN+3外相会議が開催された。
- (4)以後、ASEAN+3首脳会議は、2000年11月にシンガポールで4回目、2001年11月にバンダル・スリ・ブガワンで5回目、2002年11月にプノンペンで6回目の会議を開催した。次回首脳会議は2003年10月にバリで開催予定。また、ASEAN+3外相会議は、2001年7月にハノイで2回目、2002年7月にバンダル・スリ・ブガワンで3回目の会議を開催。次回外相会議は2003年6月にプノンペンで開催予定。
2.東アジア協力の方向性(東アジア・ヴィジョン・グループ(EAVG)と東アジア・スタディ・グループ(EASG))
- (1)1998年12月のASEAN+3(日中韓)首脳会議における金大中大統領の提案により、政治・経済・社会・文化等の幅広い分野での将来的な東アジア協力の可能性とそのための方策について、民間有識者で協議する場としてEAVGを設置。その結果は、2001年11月のASEAN+3首脳会議に報告書として提出された。
- (2)EAVGの設置に見られる民レベルでの取り組みに対応する官レベルの取り組みとして、2000年11月のASEAN+3首脳会議において、金大中大統領が、政府関係者を中心に協議するEASGの設置を提案。
- (3)2001年3月以降、各国外務省次官クラスによるEASG本会合と局長レベルのEASGワーキング・グループ会合において議論し、2002年11月の首脳会議に最終報告書を提出した。
3.その他閣僚会議の発展
ASEAN+3の枠組みでは、首脳会議、外相会議の他に、これまで財務相会議、経済閣僚会議、労働大臣会議、農林大臣会議、観光大臣会議、エネルギー大臣会議及び環境大臣会議が開催されている。
(1)財務相会議
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第1回
1999年 4月
マニラ
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第2回
2000年 5月
チェンマイ(タイ)
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第3回
2000年 9月
プラハ(世銀・IMF年次総会の機会を利用)
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第4回
2001年 5月
ホノルル(ADB総会の機会を利用)
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第5回
2002年 5月
上海(ADB総会の機会を利用)
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第6回(予定)
2003年 5月
イスタンブール(ADB総会の機会を利用)
(2)経済閣僚会議
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第1回
2000年 5月
ヤンゴン
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第2回
2000年10月
チェンマイ
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第3回
2001年 5月
シエムリアップ(カンボジア)
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第4回
2001年 9月
ハノイ
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第5回
2002年 9月
バンダル・スリ・ブガワン
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第6回(予定)
2003年 9月
プノンペン
(3)労働大臣会議
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第1回
2001年 5月
クアラ・ルンプール
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第2回
2002年 5月
ビエンチャン
(4)農林大臣会議
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第1回
2001年10月
メダン(インドネシア)
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第2回
2002年10月
ビエンチャン
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第3回(予定)
2003年10月
マレイシア
(5)観光大臣会議
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第1回
2002年 1月
ジョグジャカルタ(インドネシア)
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第2回(予定)
2003年 1月
プノンペン
(6)エネルギー大臣会議
第1回会合を2002年9月に大阪にて開催。
(7)環境大臣会議
第1回会合を2002年11月にビエンチャン(ラオス)にて開催。