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平成19年11月1日
(歓迎レセプションでの木村副大臣挨拶)
(宇野政務官による開会スピーチ)
11月1日、ASEAN+3諸国の産官学の代表が参加して、第5回東アジア・フォーラムが、東京において開催された。また、10月31日夜には、木村仁外務副大臣主催による歓迎レセプションが行われた。
(1)本件フォーラムの開会式において、宇野治外務大臣政務官が開会のスピーチを行ったほか、チョ・ジュンピョ韓国外交通商部第一次官、ジ・ペイディン中国全人代外事委員会副主任、ビラハリ・コーシカン・シンガポール第二外務次官、ポー・ソシラク在京カンボジア大使、ソウン・ラチャビーASEAN事務次長が挨拶を行った。
(2)宇野政務官は、開会のスピーチにおいて、1)ASEAN+3協力の進展と深化、2)ASEAN+3諸国の産官学の代表が集う唯一の機会である東アジア・フォーラムの重要性、3)「自立と共生」の理念の下、長期的な東アジアの平和と繁栄を目指すとの我が国の対東アジア外交の目的、4)東アジア地域協力におけるASEANの重要性と我が国の対ASEAN支援等につき述べた。
今次フォーラムは、「東アジア共同体の構築に向けて」をメイン・テーマに掲げ、特に投資と環境に焦点を絞って、それぞれ議論が行われた。各セッションの議論の概要は以下のとおり。
(1)投資
ASEAN+3諸国の更なる経済発展における外国投資の重要性につき意見の一致があったほか、投資促進にかかる枠組みの構築については、かかる枠組みの構築により、ASEAN+3諸国外からの投資が抑制される可能性があること、また、FTA/EPAにおいて投資も扱われていることから、投資のみに特化した枠組みを構築することへの疑問も呈された。
また、この関連で、企業のコーポレート・ガバナンスについても問題提起があった。
(2)環境
環境問題に対するASEAN+3諸国の協力強化が必要であるとの点で意見の一致があったほか、特に気候変動問題について活発な意見交換が行われ、2012年以降のポスト京都の枠組みとして、全ての主要排出国が参加する実効性ある枠組みの構築の必要性が主張されたほか、開発途上国に対する配慮や技術移転の必要性についての指摘が行われた。
また、気候変動以外にも、ヘイズや海洋汚染に対する取り組みの強化についても意見交換が行われた。