平成24年(2012年)11月14日(水曜日),外務省に 山形県(米沢市)県立米沢興譲館高等学校の皆さん(2年生22名)をお招きしました。
行事内容及びアンケート結果等は以下のとおりです。
1. 主な行事内容
(1)「陸奥宗光像」見学
幕末の志士から,明治維新後,外交官,外務大臣としても活躍した陸奥宗光侯の業績をたどりつつ,像の建立・再建にまつわるエピソードにも触れました。
(2)「記者会見室」見学
記者会見室の役割やスケジュール,室内に置かれている各種設備などについて説明しました。
(3)「国際会議場」見学
「同時通訳ブース」案内後,国際会議場に移動し,Q&A(質疑応答)を行いました
- (ア)外務省員2名(うち1名は山形県出身者)より,入省に至る経緯や入省に当たっての留意事項,現在の職務内容,海外勤務・出張の際に感じたこと,外交に携わることの意義などにつき,適宜解説しました。
- (イ)生徒さんから次のような質問がありました。
- 質問一例:
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- 外交官になろうと思ったきっかけは? 学生時代に学んだことで現在 役に立っていることは?
- 今の具体的な仕事内容は?
- 外国と交渉する上で大事にしていることや心得などは?
- 現在の外交問題とその解決のためにしていることは?
- 外務省がHPに気候変動のことを載せているのは何故か?
- なぜ竹島は,日本が歴史的にも法的にも領土だと認めているのに,問題が解決しないのか?
2. アンケート結果
生徒さん・先生に外務省が用意したアンケート用紙に記入してもらいました。
その内容の一部をご紹介します。
【外務省で見たものや聞いたもののうち,驚いたことや印象に残ったこと】
記者会見室
- テレビで見たことがある場所に自分が居るということが不思議な感じ..。
- 頻繁に利用されている。
省員の話・様子
- 省員(2名)がしっかりと自分の意見をそれぞれに述べているし,難しい問題についても自分のスタンスを持っている。
- 領土問題で私たち日本人と相手国の主張が食い違っているが,それは歴史的背景も絡んでいるため,慎重に話し合う必要がある。第三国にソフトに語りかけて信用を勝ち取ることも大切。
- 日本人が外国で事故に巻き込まれた時の外務省の対応が24時間体制。
- 入省してから語学をマスターすることも珍しくない。
- 日本からの留学生が相当減っていることに驚いた。
【感想・意見など】
- 山形県出身の省員がわざわざ来ていろいろ教えてくださり,感謝。外国との問題といっても本当にたくさんあり,外務省の仕事は幅が広いと思った。
- 省員の所属課(海外邦人安全課)の仕事内容を知って,現場の悲惨な状況に立ち会うという仕事はとても大変であるが大切な仕事だなと初めて感じた。
- 大変丁寧な説明に感謝! 大きな会議室で本番さながらのような質疑ができ,外交官という仕事にとても興味が湧いた。
- これまで海外留学には消極的な考えだったが,今回の話を聞いて,留学することでいろんな経験ができるし,人間としてすごく豊かになれると思った。
- 地球環境問題などに興味があり,環境省に行ってみたいとこれまで思っていたが,今日外務省に来てみて,環境というテーマも外務省の管轄の一つであることが分かり,だからとても重要な役所だと思った。
- 偏った考えを捨てて,いろいろな国々の文化や歴史,思想について学んでいきたいと思った。