平成24年(2012年)11月13日(火曜日),外務省に 群馬県(前橋市)県立前橋高等学校の皆さん(2年生22名)をお招きしました。
行事内容及びアンケート結果等は以下のとおりです。
1. 主な行事内容
(1)「陸奥宗光像」見学
幕末の志士から,明治維新後,外交官,外務大臣としても活躍した陸奥宗光侯の業績をたどりつつ,像の建立・再建にまつわるエピソードにも触れました。
(2)「記者会見室」見学
記者会見室の役割やスケジュール,室内に置かれている各種設備などについて説明しました。
(3)「国際会議場」見学
「同時通訳ブース」案内後,国際会議場に移動し,Q&A(質疑応答)を行いました
- (ア)外務省員2名(うち1名は訪問校出身者)より,入省に至る経緯や入省に当たっての留意事項,現在の職務内容,海外勤務・出張の際に感じたこと,外交に携わることの意義などにつき,適宜解説しました。
- (イ)生徒さんから次のような質問がありました。
- 質問一例:
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- 外交官を志したきっかけは? 他の省庁ではなく外務省を選んだ理由 は?
- 海外滞在経験から,外国人を相手にする時に気をつけていることや大切なこと,文化・習慣の違いで驚いたことや苦労したことは?
- 何カ国語を話せるのか? 外国語マスターの秘訣は?
- 日本が抱える領土問題の今後の展開は? 近隣諸国の反日感情やそれに伴う行動については?
- アメリカとの同盟関係(含,オスプレイ配備関連)の現状と今後は?
- 近隣諸国の反日感情やそれに伴う行動については?
2. アンケート結果
生徒さん・先生に外務省が用意したアンケート用紙に記入してもらいました。
その内容の一部をご紹介します。
【外務省で見たものや聞いたもののうち,驚いたことや印象に残ったこと】
記者会見室
- めったに見学できない場所を案内してもらい,一生の思い出となった。
省員の話・様子
- 領土問題の解決を巡るトラブルは世界中にあり,いずれも解決が難しく,こじれている例が多い。よって,日本と相手国との問題についても,今の時点で「これだ!」という解決法が見つからない限りは,その問題を先延ばしにするしかなく,相手国にもそれと同様の認識を持ってもらう。
- 文化や言語の違う外国と良い関係を築く上で上手くコミュニケーションを取ったりお互いを理解し合いためには,相当な努力が必要。
- 陸奥宗光は外務省と大きく関わりを持っている人物であった。
【感想・意見など】
- 外務省には「クール」「エリート」「生真面目」といったイメージを持っていたが,実際に省員の声を聞いてみると,ユーモアがあり,高校生にも分かりやすく説明してくれた。しかしながら,その中身を聞いていると,すごく勉強熱心で,知識が広くて,広い視野を持っていて,冷静に物を見ているが,その中には「熱いモノ」を持っていることが分かり,さすがだなと思った。
- マスメディア等報道を真に受け,外務省にはこれまであまり良いイメージを持っていなかったが,高校の先輩を含めた外務省職員が仕事内容をきめ細やかに教えてくださったり,邦人援護の話を聞くと,私たちの生活のため本当に尽力してくださっていることが分かり,印象がとても良くなった。
- 外交と聞くと,その業務は奇異難解で高尚なものというイメージを持っていたが,実際その根底にあるものは一対一の対話であって,日常生活で教師,友人などとの関係を保つために必要なことにも通ずるものであるということを実感させられた。
- 今回訪問し,外交官として何をしているのかやその心構えなどを知ることができ,また他国に滞在していた時の体験談なども聞き,外務省というものを改めて知ることができ,とても良かった。