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令和6年4月1日
挨拶を行う上川外務大臣
新入省員を前に挨拶する上川外務大臣

 皆さん、入省おめでとうございます。これからの日本外交を担う新入省員の皆さんに対し、心から歓迎の意を表します。
 世界は今、歴史の転換点にあります。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序は、今なお続くロシアのウクライナ侵略により、重大な挑戦にさらされています。また、「グローバル・サウス」と呼ばれる途上国・新興国の存在感が高まっており、国際社会の多様化が進む一方で、国境や価値観を超えて対応すべき課題は山積をしています。そして日本に目を向ければ、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面をしております。そのような中、外交の果たす役割もかつてなく大きくなっております。
 このような状況の中で、私はリスクだけではなく、チャンスに目を向けることに意識しております。困難があればあるほど、工夫して、それを乗り越えていくやりがいが大きいものであります。皆さんは、こうしたやりがいのある時代に日本外交を背負って立つことになるということをまずお伝えをしたいと思います。
 外務大臣就任来、日々感じるのは、日本が戦後80年近くにわたって平和国家として築いてきた国際社会からの信頼や、また期待が、非常に大きいということであります。我々は国民の声に謙虚に耳を傾けつつ、国際社会を主導する外交を力強く推進をしていく必要があります。
 ここで想起すべきは、外交とは、一人ひとりの人間が織りなすものということであります。外務省、そして日本外交の最大の財産は「人」、皆さんであります。皆さんには、何事にも好奇心とチャレンジ精神をもって取り組み、言葉を磨くとともに、新たな出会いも大切にする中で、一人の人間としても大いに成長して欲しいと思います。
 日本外交のもう一つの力の源、それは職員の皆さんの多様性であります。外務省は他省庁に比べまして女性の多い職場で、現在約4割が女性職員です。本日ここに会しました209名の皆さんのうち、半分以上にあたる111名が女性です。また、昨年度から始めた外務省独自の社会人経験者選考採用試験を経て採用された方など、豊富な実務経験を持つ、中途採用の皆さんもおられます。
 一人一人が、自らがもたらす多様性に自信を持って、自分の頭でしっかりと考え、意見をし、議論を尽くしてください。どんなに小さなことであっても、変えるべきことがあれば変えてまいりましょう。イノベートしてまいりましょう。巨大な組織の一つの歯車ではなく、大きなチームの一人のプレイヤーであってほしいと思います。
 私も、外務大臣に就任して以来、このようなスタートアップのマインドを持って、外務省の皆さんと一つのチームになって働くことを意識してまいりました。そして、どんな困難であっても、逃げず、ぶれず、立ち向かい、より良い外交政策を実現すべく、一日一日を大切に過ごしております。
 私の愛読書の一つに司馬遼太郎先生の『21世紀に生きる君たちへ』という本があります。この文章の中で、司馬先生は、21世紀の担い手となる若者に次のようなメッセージを送りました。
 「君たちは常に晴れ上がった空のように、高々とした心を持たねばならない。同時に、ずっしりと逞しい足取りで、大地を踏みしめつつ歩かねばならない。」
 外務省において、時に、目の前の業務で精一杯になったり、くじけそうになることもあるでしょう。そのような中でも、皆さんが今ここで胸に秘めている高い志を決して忘れず、助け合いの精神をもって、一歩ずつ確かな歩みを進めていってください。
 将来の日本は、皆さんの双肩にかかっています。私は皆さんと働くことを楽しみにしております。ようこそ外務省へ!

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