外務大臣

平成25年4月9日
 本9日(火曜日)午前11時から約30分間,軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)外相会合に出席するためハーグ(オランダ)出張中の岸田外務大臣は,ヴェスターヴェレ独外相と会談を行ったところ,概要は以下のとおり。

1.冒頭発言

岸田外務大臣より,日独は基本的価値を共有するパートナーである旨述べ,G8,G20等の場で引き続き協力していきたい旨述べた。
ヴェスターヴェレ外務大臣より,岸田大臣の見解に完全に同意する,民主的価値は二国間関係の重要な基礎をなしており,日独関係を強化していきたい旨述べた。

2.二国間関係・日EU関係

 岸田外務大臣より,東日本大震災の被災地(福島県川内村)で太陽光発電施設を建設する日独共同プロジェクトは,再生可能エネルギーに係る日独協力の好例である旨述べた。また,日EU・EPAについては,日EU双方の経済成長,ひいては世界経済全体の発展に資する高いレベルのものをつくることが重要であり,早期の交渉妥結を目指したい旨述べた。またEUとの政治協定について,基本的価値を共有するグローバル・パートナー同士の関係にふさわしい内容とすべき旨述べた。
これに対しヴェスターヴェレ外務大臣より,日EU・EPAの重要性については昨年の日独電話会談でも申し上げたとおりであり,日独関係において最も重要な案件の一つと認識している旨指摘があった。

3.北朝鮮を含む東アジア情勢

 ヴェスターヴェレ外務大臣より,昨今の朝鮮半島情勢について憂慮しており,日本の見方について承知したいと述べたのに対し,岸田大臣より,現地情勢について説明した上で,北朝鮮が核実験を含めて挑発的言動を繰り返していることは遺憾であり,我が国としてはこのような言動に振り回されることなく断固とした対応をとっていく必要がある,北朝鮮が挑発行為を自制し,安保理決議を完全に履行しなければならないとの強いメッセージを送るためにも,国際社会が安保理決議2094号に基づく措置を着実に実施する必要がある旨述べた。両外相は,国際社会が一致してこの決議を実行していくことが重要との点で一致し,ヴェスターヴェレ大臣は,ドイツとしてできる限りの協力を行いたい旨述べた。このほか,両大臣は他の東アジア情勢についても意見交換した。

4.国連安保理改革

 その他,両外相は国連安保理改革について意見交換し,引き続きG4の枠組みで協力していくことが重要との認識で一致した。

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