外務副大臣・外務大臣政務官
松山外務副大臣のベトナム及びカンボジア訪問(概要)
平成25年9月25日
9月16日から19日にかけて、松山政司外務副大臣は、ベトナムのハノイ市、ホーチミン市及びカンボジアのシアムリアップ市を訪問したところ、概要は以下のとおりです。
1 ハノイ市(16日、17日)
(1) グエン・フオン・ガー・ベトナム外務次官との会談
ガー次官から、2020年東京オリンピック決定にかかる祝意、及び先般の日越協力委員会において岸田外務大臣からミン・ベトナム外務大臣に対し2013年の対ベトナムODAの前期案件として3件5億ドルのプレッジがあったことに対する謝意の表明がありました。
これに対し、松山副大臣から、安倍総理の就任後初めての外国訪問がベトナムであったことや、ミン外務大臣訪日などに触れつつ、戦略的パートナーである日越の相互理解が近年益々深まっていると感じる旨述べた上で、日本がODAに加えベトナムへの最大の投資国となっていることや、外交関係樹立40周年を記念して、スポーツ、文化など多くの交流が進んでいること等を説明しました。
また、アジア地域情勢や、国際場裡での協力についても意見交換を行いました。
(2) ODA案件視察
松山副大臣は、日本がODAとして支援しているバックマイ病院、ニャッタン橋及びノイバイ空港第二ターミナルを視察しました。
バックマイ病院では、長年の日本からの協力につき病院側から多大な謝意の表明を受けるとともに、小児科、ICU等を視察し、人材・施設面での問題や患者の集中の問題等につき意見交換を行いました。
ニャッタン橋及びノイバイ空港第二ターミナルにおいては、建設工事に参加している日本の事業者から案件の概要や、高い技術の工法、施設のみならず運用に関する支援などの取組につき説明があった後、工事の進捗状況を視察するとともに、ベトナムの経済・社会への裨益効果等につき意見交換を行いました。
(注:なお、松山副大臣は、日本とベトナムの外交関係樹立40周年を記念してTBS及びベトナム国営放送が共同制作したテレビドラマ「パートナー」の完成披露式に出席する予定でしたが、台風18号の関東上陸のため急遽日程が変更となり、司会が副大臣のメッセージを代読披露しました。)
2 ホーチミン市(18日)
(1) レー・ホアン・クアン・ホーチミン人民委員長との会談
クアン委員長からは、これまでの日本のODAに対する謝意の表明があるとともに、日越外交関係樹立40周年を記念して、ホーチミン市においても日本総領事館と共同で関連イベントを実施する予定である旨説明がありました。
これに対し、松山副大臣から、我が国がベトナムとの関係を特に重視していること及び、日本がベトナムの投資環境改善のため、両国官民合同の「日越共同イニシアティブ」を立ち上げて取り組んでいることに触れつつ、特にホーチミン市では10年以上前から同市人民委員会と日本商工会との「ラウンドテーブル」が行われており、引き続き人民委員会側の協力を得たい旨述べました。
また、チョーライ病院や東西ハイウェイ、都市鉄道計画等、ホーチミン市における個別の案件に関する意見交換も行われました。
(2) ODA案件視察
松山副大臣は、日本がODAとして支援しているチョーライ病院及び産業人材育成事業(JICA海外投融資対象案件)を視察しました。
チョーライ病院では、旧南ベトナム時代からの日本の協力に病院側から多大な謝意が表明されるとともに、今後の支援に対する期待が表明されました。また、神経科、ICU室及びリハビリ室を見学し、施設の現状や地域医療の抱える課題等につき意見交換しました。
また、松山副大臣は、市内でベトナム人が運営する日本語教育及び職業訓練学校を訪問し、新校舎建設がJICAの海外投融資第一号案件であることの説明を受けるとともに、外国人技能実習制度に基づき日本で研修する予定のベトナムの若者達が、高い意欲を持ち、日本語や日本の風習・礼儀などを学んでいる姿を視察し、生徒達に対し、日本の企業で多くを学び、帰国後その技能を活かし、ベトナムの発展に貢献することを期待する旨激励しました。
3 シアムリアップ市(19日)
(1) キム・ブンソーン・シアムリアップ州知事との会談
ブンソーン知事からは、これまでの日本のODAに対する謝意及び日本からの引き続きの支援に対する期待が表明されました。
これに対し、松山副大臣より、アンコール遺跡保存に日本が貢献していることを嬉しく思う旨述べるとともに、シアムリアップの上水道整備に対する支援が、民生向上や経済発展に資することを期待する旨述べました。
(2) ODA案件視察
松山副大臣は、日本がODAによる支援を行っているシアムリアップ州水道公社を訪問するとともに、アンコール遺跡群の修復現場を専門家の説明を受け視察しました。
シアムリアップ州水道公社では、同公社職員から協力の概要につき説明を受けた後、北九州市から同公社に派遣されている邦人職員から、同市が専門家の派遣や、研修員の受入れを通じ、施設の適正な運転と維持管理を指導するとともに、カンボジア人による持続可能な運営が行われるよう取り組んでいること等につき説明を受けました。
4 また、松山副大臣は、ホーチミンにおける、ベトナム青年会議所と日本青年会議所九州地区から派遣された代表団との意見交換会、及び、シアムリアップにおける、日本大使館主催の日カンボジア友好60周年音楽公演会において挨拶を行うとともに、両市において、在留邦人との意見交換を行いました。