外務副大臣・外務大臣政務官

平成25年8月23日
歓迎レセプションでの鈴木副大臣挨拶
鈴木副大臣による開会挨拶
 8月21日、ASEAN+3諸国の産官学の代表が参加して、第11回東アジア・フォーラムが、京都において開催された。また、8月20日夜には、鈴木外務副大臣主催による歓迎レセプションが行われた。

1.開会式

(1)本件フォーラムの開会式において、鈴木外務副大臣が開会の挨拶を行ったほか、共同議長国であるキン・マウン・ティン・ミャンマー駐日大使、趙兌烈(チョ・テヨル)韓国外交部第2次官、荣鷹(ロン・イン)在京中国大使館公使参事官、モハマッド・サリップ・オスマン・ブルネイ外務貿易省副次官が挨拶を行った。

(2)鈴木副大臣は、開会の挨拶において、1)ASEAN+3諸国の産官学の代表が集う東アジア・フォーラムの重要性、2)東アジアの地域協力が東アジアの発展に与えた影響、3)ASEAN連結性支援の重要性と我が国の連結性支援、4)東アジアにおける観光協力の重要性等について述べた。
 
2.議論の模様

 今次フォーラムは、ASEAN連結性の柱の一つである、「人と人との連結性」を取り上げ、「人と人との連結性強化:特に観光協力に焦点を当てて」をテーマに掲げ、1)観光資源のための協力、2)域内観光の促進、3)新しい観光と観光の円滑化について議論が行われた。各セッションの議論の概要は以下のとおり。 
 
(1)観光資源のための協力
 ASEAN+3地域は豊かな文化的資源に恵まれ、観光資源の観点から極めて大きなポテンシャルを有していること、観光の経済成長、雇用、貧困削減等に有効であり、各国がそれぞれの国において、また地域協力の観点から観光を促進する必要があるとの認識で一致した。
 また、観光は、人と人との連結性にとっても最も重要な要素の一つである一方、交通インフラ等の物理的連結性や、査証、観光分野の人材開発等の制度面についても重視する必要性等が指摘された。
 さらに、政府の観光当局間の協力のみならず、地方自治体や民間セクター間の協力強化の重要性等が指摘された。
 
(2)域内観光の促進
 ASEAN+3域内観光の促進にとって、文化に関心の高い若年層の域内旅行の促進が有効であるとともに、人と人との連結性の観点から有意義であることが指摘されるとともに、そのためにもウェブサイトやソーシャルネットワークサービス(SNS)の有効活用の必要性が指摘された。
 また、域内各国を結ぶ直行便の整備や、各国を高速鉄道で結ぶことの有効性が指摘されるとともに、出入国手続きの簡素化に向けて、出入国審査のASEANレーンを拡大し、ASEAN+3レーンを設置すること等について提案があった。
 
(3)新しい観光と観光の円滑化
 エコツーリズム等、新しい観光と言われている様々な形態の観光の開発と発展について議論されるとともに、イスラム教徒にとってのハラールのような食事制限への対応を充実させることの有効性について指摘された。
 また、観光の円滑化に向けて、観光インフラの整備を含めて、政府間、地方自治体間、民間セクター間の協力の重要性が指摘された。
 

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