外務副大臣・外務大臣政務官
城内外務大臣政務官の東ティモール訪問(概要)
平成25年4月23日
ルアク大統領への表敬
グテレス外務・協力相との会談
ナシメント国民議会副議長ほか
東ティモール・日本友好議連メンバーとの夕食会
ラサマ副首相への表敬
城内実外務大臣政務官は、4月22日(月曜日)から23日(火曜日)にかけて東ティモールを訪問し、タウル・マタン・ルアク(H.E. Mr. Taur Matan Ruak)大統領、フェルナンド・ラサマ・デ・アラウジョ(H.E. Mr. Fernando Lasama de Araujo)副首相を表敬するとともに、ジョゼ・ルイス・グテレス(H.E. Dr. Jose Luis Guterres)外務協力大臣との会談等を行ったところ、概要は以下のとおりです。
1.日程
4月22日 午後
ルアク大統領表敬
グテレス外務・協力大臣との会談
ナシメント国民議会副議長ほか東ティモール・日本友好議員連盟との夕食会
ラサマ副首相表敬
経済協力案件視察
在留邦人との懇談
2.個別行事概要
(1)ルアク大統領への表敬
ア 城内政務官から、東ティモールが21世紀初の独立国家として、国際社会の支援の下で平和構築を実現し、民主主義に基づく国づくりを実践してきたことに敬意を表したところ、ルアク大統領からは、城内政務官を歓迎する旨の発言があるとともに、独立前からの東ティモールに対する日本の支援に謝意が表されました。また、双方は、「未来志向で良好かつ緊密な二国間関係」を更に発展させていくことで一致しました。
イ 城内政務官から、日本政府としてルアク大統領を本年度日本に招待したい旨伝達したところ、ルアク大統領から、訪日招請を有り難くお受けしたい旨発言がありました。
ウ また、城内政務官から、「JENESYS2.0」により東ティモールとの青少年交流を一層拡充していく旨、紛争後の復興から本格的な開発という新たな段階に移行した東ティモールを経済協力、人材育成等を通じ引き続き全面的に支援していく旨、及び東ティモールの円滑なASEAN加盟を支援していく旨を発言しました。ルアク大統領からは、東ティモールは過去10年間で多くの成果をあげ、特に平和と安定を達成したことを述べるとともに、今後は民主主義を強化し、経済発展のために全力を尽くす必要があり、日本からのインフラ整備、漁業・農業などの分野における協力への期待が表明されました。また、日本からのASEAN加盟に係る支援に対し謝意が表されました。
エ さらに、城内政務官から、北朝鮮による拉致問題に関し、東ティモールの理解と支持を求めました。
(2)ラサマ副首相への表敬
ア 城内政務官から、日本は、引き続き東ティモールの国づくりを全面的に支援していく旨を述べたところ、ラサマ副首相からは、日本は東ティモールにとり最大のドナーの一つであり、これまでの日本の支援に謝意が表明されるとともに、日本は約束したことは必ず守る真の友人であり、今後もより密接な関係を築いていきたい旨、国際場裡でも引き続き日本と協力していきたい旨発言がありました。
イ また、ラサマ副首相から、日本が東日本大震災で困難な状況に直面したにもかかわらず、東ティモールに対する支援を見直すことなく継続したことに感動した旨発言があったのに対し、城内政務官から、東日本大震災に際する東ティモールからの100万ドルの支援に謝意を表しました。
ウ さらに、ラサマ副首相から、東ティモールの未来のためには教育への投資が重要である旨発言があったのに対し、城内政務官から、国づくりの基礎となるのは人材であり、特にASEAN加盟を実現する上で人材育成は重要な課題の一つであるところ、日本は、様々な分野で東ティモールの開発に必要な人材の育成支援を実施していく旨述べました。これに対し、ラサマ副首相からは、日本によるこれまでの支援に謝意が表されるとともに日本で教育を受ける東ティモール人が日本の規律を学び帰国後に国の発展に貢献することへの期待が表明されました。
(3)グテレス外務・協力大臣との会談
ア 城内政務官から、東ティモールは日本にとってかけがえのない地域の友人であり、両国関係が順調に発展していることを歓迎したのに対し、グテレス外務・協力大臣から、日本は東ティモールのすばらしい友人であり、二国間関係は最高であると応じました。
イ 城内政務官から、ルアク大統領の訪日に向けて外交当局間でよく準備をしていきたい旨述べ、双方は、ルアク大統領訪日を機に両国関係を新たな段階に引き上げていくことで一致しました。
ウ また、城内政務官から、日本は、インフラ整備、農業及びガバナンスを中心とした経済協力により、東ティモールの取組を強力に後押ししていく旨述べたのに対し、グテレス外務・協力大臣からは、これまでの日本の支援に対する感謝の意が表されるとともに、更なる発展のためには国内での産業の育成が不可欠であり、外国投資の更なる受け入れに向けた環境整備を行っていきたい旨述べました。
エ そのほか、城内政務官から、東アジア情勢に関する我が国の立場につき説明するとともに、双方は、国際場裡においても引き続き両国間で協力していくことで一致しました。
(4)その他の懇談
22日、城内政務官は、ナシメント東ティモール・日本友好議員連盟会長主催夕食会に出席し、東ティモールの民主主義の現状について意見交換したほか、二国間関係の更なる発展のために議員間交流の促進が重要であるとの認識で一致しました。また、23日には、現地で活動するNGOや経済協力関係者など東ティモール在留邦人との間で意見交換を行いました。
(5)経済協力案件の視察
23日、城内政務官は、我が国の経済協力案件の視察として、ポスト受容真実和解委員会(CAVR)事務局歴史資料館及び自動車整備士養成事業を視察し、現地で活動する日本人職員の方々と懇談を行いました。
ポスト受容真実和解委員会事務局歴史資料館の視察
自動車整備士養成事業の視察