10月9日から11日まで,浜田外務大臣政務官は,クウェートを訪問し,第10回アジア協力対話(ACD)外相会合(参考)に出席するとともに,サバーハ・クウェート首長への表敬等を行ったところ,概要は以下のとおり。
1 第10回ACD外相会合の概要
ACD外相会合で発言を行う浜田政務官
- (1)ACDは,東アジアから東南アジア,南西アジア,西アジア,中央アジアに及ぶアジアの広範な国々(計31か国)が参加する外相レベルの対話の枠組み。今回の会議では,ACDが10周年を迎えるこの機会に,貿易・投資,金融,文化,エネルギー,教育,環境,防災,食料安全保障等の分野において,引き続き協力を強化していく重要性が再確認された。また,各国からは,そのような協力を進めるに当たっては,アジアが抱える文化的多様性,豊富な人的資源や天然資源を最大限活用する一方,他の地域協力枠組みの下で行われている協力との連携・整理にも留意すべきとの意見も表明された。
- (2)浜田大臣政務官からは,東日本大震災に際して各国から支援の手が差し伸べられたこと(特に議長国クウェートからの500万バレルの原油の無償供与の申出を含む。)に対し,感謝の意を改めて表明するとともに,福島第一原子力発電所事故への対応を含め,我が国の復興状況について説明を行い,我が国が着実に復旧・復興に向けて進んでいることをアピールした。また,浜田大臣政務官は,我が国の復興にとっても,欧州債務問題がアジア経済にできるだけ悪影響及ぼさないようにすることが重要であり,その対応に当たり,欧州を中心として各国が協力していく必要性を強調した。さらに,浜田大臣政務官からは,アジアにおいても,地域金融協力の強化やIMFとの連携を通じて,危機予防・対処能力を図ることが重要であり,我が国としても,チェンマイ・イニシアティブの強化等に努めていることを強調した。
- (3)会議では,今後のACD外相会合につき,第11回(2012年)はタジキスタン,第12回(2013年)はバーレーン,第13回(2014年)はサウジアラビアで開催されることが決定された。また,クウェート首長からは,2012年にACD首脳会合を開催することにつき提案があった。会議の最後には,クウェート宣言が発出され,アジアにおける様々な分野における協力を強化することの重要性を強調するとともに,引き続きACDの役割が期待されることを確認した。
2 クウェートとの二国間関係
サバーハ首長表敬
ワスミ石油省次官との会談
浜田大臣政務官は,サハーバ首長を表敬するとともに,ワスミ石油省次官と会談を行った。これらの会合においては,浜田大臣政務官より,東日本大震災に際してのクウェートからの支援への謝意を表明するとともに,先方との間で様々な分野における二国間協力関係の更なる深化等について意見交換を行った。また,浜田大臣政務官は,クウェートにおける日系企業関係者との懇談等を実施した。
3 ACD参加国との会談
ザリフィ・タジキスタン外相との会談
ロサリオ・フィリピン外相との会談
浜田大臣政務官は,タジキスタン(ザリフィ外相),フィリピン(デル・ロサリオ外相),カザフスタン(サルィバイ外務次官)との間で二国間会談を行った。