1月31日午前10時30分から約15分間,阿部俊子外務大臣政務官は,来日中のフォン・ユクスキュル大使(北極評議会スウェーデン高級北極実務者)の表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,阿部政務官から,フォン・ユクスキュル大使の初めての訪日を歓迎するとともに,今回の訪日が実り多いものになることを期待する旨述べ,我が国の北極評議会(AC)へのオブザーバー資格申請が本年5月の第8回AC閣僚会合で承認されるよう,引き続き,スウェーデンからの支持と協力を依頼しました。
- これに対し,フォン・ユクスキュル大使から,オブザーバー資格承認に係る最終的な決定は本年5月の閣僚会合になされる予定だが,スウェーデンは承認基準を満たすすべての国のオブザーバー資格申請を歓迎しており,日本の北極研究,ACへの参加及び関心について高く評価する旨述べました。
- また,阿部政務官は,日本とスウェーデンは,基本的価値,及び,自然環境への配慮,資源の持続可能な利用,海洋法の遵守,先住民の権利尊重といった原則を共有しており,北極に関する政策面での協力・協調は,二国間関係の深化という観点からも大きな可能性を有すると考える旨述べました。
- これに対し,フォン・ユクスキュル大使から,スウェーデンはACのオブザーバー資格案件を含む幅広い分野における二国間協力を強化したい旨述べました。
(参考)北極評議会(Arctic Council: AC)
北極圏に係る共通の課題(特に持続可能な開発,環境保護等)に関し,先住民社会等の関与を得つつ,北極圏8か国(カナダ,デンマーク,フィンランド,アイスランド,ノルウェー,ロシア,スウェーデン及び米国)間の協力・調和・交流を促進することを目的として1996年に設立されたハイレベルの政府間協議体。現在の議長国はスウェーデン。我が国は,2009年にオブザーバー資格を申請。今回訪日したフォン・ユクスキュル大使は,スウェーデンにおいてACの実務に関する責任者の一人。