平成21年5月
伊藤信太郎(いとうしんたろう)外務副大臣は、5月10日(日曜日)から12日(火曜日)、米国(ニューヨーク)を訪問しました。概要は以下のとおりです。(以下、全て現地時間)
(1)5月11日(月曜日)、伊藤副大臣は日本政府を代表して、中東問題に関する国連安全保障理事会閣僚級会合に出席しました。同会合は、安保理議長国であるロシアのラヴロフ外務大臣が議長を務め、ミリバンド英外相、クシュネール仏外相等、10カ国の閣僚級代表を含む国連安保理の15の理事国の代表及び国連事務総長が出席しました。
(2)同会合において、伊藤副大臣はステートメントを行い、昨年末から年始にかけて発生したイスラエル軍によるガザ地区攻撃後の人道状況に懸念を表明するとともに、中東和平の実現のため、これまでの安保理決議の完全な実施の必要性を主張しました。さらに、対パレスチナ支援等のこれまでの我が国の中東和平への貢献につき説明を行い、引き続き、イスラエルと共存共栄する「パレスチナ国家」の樹立という二国家解決が重要であるとの我が国の立場を述べました。(伊藤副大臣ステートメント(英文)(和訳))
(3)各国のステートメント後、議長声明が発出されました。
安保理議場において、ラヴロフ・ロシア外相(安保理議長)とともに
安保理議場において、日本政府を代表して、
中東問題についてステートメントを行いました
(1)また、伊藤副大臣は、5月11日(月曜日)、国連事務局で開催された、英仏外相共催によるスリランカ情勢に関する安保理理事国閣僚レベルでのNGOとの会合に出席し、最近のスリランカ情勢と人道状況等に関する意見交換を行いました。
(2)伊藤副大臣からは、現地の人道状況に対し強い懸念を表明し、スリランカ政府に対してはできる限りの人道支援許可とゼロ・シビリアン・カジュアルティ政策の遵守を求め、LTTEに対しては、国連人道ミッションの安全地帯への派遣を可能にするためにも、武器を置き市民の移動の自由を認めるよう求めました。また、国内避難民の再定住支援、国民和解に向けた政治プロセスの重要性なども指摘しました。
国連本部にて行われた安保理メンバー関心国とNGOの会合において、スリランカ情勢に関する日本政府の立場について説明しました
国連本部において、ミリバンド英国外相、クシュネール・フランス外相と立ち話を行う伊藤副大臣
(1)さらに、伊藤副大臣は、安保理閣僚級会合に出席した潘基文国連事務総長、ダーヴトオール・トルコ外相と個別に会談を行いました。
(2)潘基文事務総長との間では、我が国と国連の関係の他、中東和平問題、スリランカ情勢等の地域情勢について意見交換を行いました。
(3)トルコ外相との会談では、最近の良好な日・トルコ二国間関係と関係強化の方途、また、中東和平問題解決に向けた両国の取組等について意見交換を行いました。
国連本部において、潘基文国連事務総長と会談しました
国連本部において、ダーヴトオール・トルコ外相と会談しました
日付 | 内容 |
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5月10日(日曜日) | 成田発 ニューヨーク着 |
5月11日(月曜日) | 中東問題に関する安保理閣僚級会合出席<議長声明発出> スリランカ情勢に関する安保理理事国閣僚レベルでのNGOとの会合出席 ダーヴトオール・トルコ外相との会談 潘基文国連事務総長との会談 |
5月12日(火曜日) | ニューヨーク発 |
5月13日(水曜日) | 成田着 |