南アフリカ共和国
日・南アフリカ外相会談
令和5年8月1日
現地時間8月1日午後0時45分(日本時間同日午後7時45分)から約2時間30分間、林芳正外務大臣は、訪問先の南アフリカ共和国において、ナレディ・パンドール南アフリカ共和国国際関係・協力大臣(Honourable Dr. Naledi PANDOR, Minister of International Relations and Cooperation of the Republic of South Africa)と会談及びワーキング・ランチを実施したところ、概要は以下のとおりです。
1 二国間関係
- 冒頭、パンドール大臣から、日本の外務大臣の約2年半振りの南アフリカ訪問を歓迎した上で、日本企業による更なる南アフリカへの進出に強い期待が示されると共に、貿易投資分野を含め、様々な分野で二国間関係を一層発展させていきたい旨述べました。
- これに対し、林大臣から、G7議長国として、アフリカの「声」を直接聞くことを重視しており、今回のアフリカ訪問もその一環である、貿易投資・エネルギー分野における二国間協力では、日本は、グリーン成長や持続可能な鉱業ビジネス、製造業の進展等を引き続き重視している旨述べるとともに、科学技術・学術協力の進展や、人材育成への日本の貢献についても紹介しました。
- 両大臣は、日系企業によるこれまでの投資や、現地の産業・雇用を守っていくため、南アフリカの更なるビジネス環境整備に向け協力していくことを確認しました。
2 国際場裡における協力
- パンドール大臣から、アフリカ諸国首脳等によるウクライナ和平ミッションにつき説明がありました。これに対し、林大臣から、南アフリカの取組を評価しつつ、一日も早いウクライナの公正かつ永続的な平和の実現が重要である旨述べ、両外相は、国際秩序の維持に向けて協力していくことを確認しました。
- パンドール大臣から、7月27日から28日にロシアで開催されたロシア・アフリカサミットに出席したラマポーザ大統領に同行したとして、その結果について説明がありました。これに対し、林大臣から、ロシアの参加終了により黒海穀物イニシアティブが終了したことは極めて遺憾であり、その再開に向けて共に努力したいと述べました。両外相は、アフリカにおける食料安全保障の確保のため、両国が一致して協力していく必要があることを確認しました。
- このほか、両大臣は、スーダンの武力衝突やニジェール情勢、エチオピアにおける和平合意の履行状況、モザンビーク情勢を含むアフリカ情勢、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応等の東アジア情勢、G20での協力、不透明・不公正な開発金融、気候変動、安保理改革を含む国連の機能強化等の国際社会における諸課題への対応等についても意見交換を行い、今後とも連携していくことを確認しました。