ソマリア連邦共和国

平成29年9月20日
薗浦内閣総理大臣補佐官とユスフ・ガラド・ソマリア外務国際協力大臣との会談

9月20日午前9時30分(現地時間)から約20分間,国連総会出席のため米国ニューヨークを訪問中の薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官は,ユスフ・ガラド・オマール・ソマリア連邦共和国外務国際協力大臣(H.E. Mr. Yusuf-Garaad Omar, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Federal Republic of Somalia)との間で会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭,薗浦補佐官から,本年8月にモザンビークのマプトで開催されたTICAD閣僚会合へのユスフ・ガラド外務国際協力大臣の出席に謝意を述べ,海に面した両国及び地域の安定及び繁栄にとって自由で開かれた,安定した海洋秩序が重要であり,この考えから日本は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を掲げ,関係国と連携してその具体化に取り組んでいる, また,日本は引き続き,ソマリア沖・アデン湾での自衛隊の海賊対処行動を通じて,航行の安全を確保していく旨述べました。これに対し,ユスフ・ガラド外務国際協力大臣から,ソマリア沖・アデン湾における海賊事案は日本を含む国際社会の支援とソマリアの努力により減少してきており,日本の支援に感謝する、航行の安全確保はソマリアにとっても重要である旨述べました。
  2. 続けて薗浦補佐官は,ソマリアの国造りのため,引き続き,基礎的社会サービスの回復,治安維持能力の向上等の分野で支援を行っていくとともに,海賊問題の根本原因の一つである貧困や若者の就職難等に対処すべく,人材育成等の支援を継続していく旨述べました。これに対し,ユスフ・ガラド外務国際協力大臣から,ソマリアは内戦からの復興途上にあり,国の基本的な機能の強化,インフラ等の社会基盤の整備,適切な産業の発展が必要である,また,エチオピアの人口の多くは若者であり,特に若者への高等教育や職業訓練等への支援を期待する旨述べました。これに対し,薗浦補佐官は,9月19日,日本はソマリアにおける飢饉に対する追加支援として,保健医療分野における緊急無償資金協力500万ドルの支援を決定した旨述べました。
  3. また,薗浦補佐官から,北朝鮮はこれまで6回もの核実験を強行し,累次にわたり弾道ミサイルを発射しており,これら一連の挑発行動は日本を含む国際社会の安全に対する,これまでにない重大かつ差し迫った脅威となっている,従来にない新たな段階の圧力をかけ,北朝鮮の政策を変えさせる必要がある旨述べるとともに,関連国連安保理決議の完全な履行のために,ソマリアの取組を期待する旨述べました。これに対し,ユスフ・ガラド外務国際協力大臣から,北朝鮮による核開発及び弾道ミサイル発射は平和を破壊する行為であり,ソマリアとしても非常に懸念しており,北朝鮮の挑発を止めさせるために最大限協力したい旨述べました。
  4. この他,国連安保理改革を含む国際場裡における協力等に関し,意見交換を行いました。

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