ソマリア連邦共和国

令和2年1月23日

 我が国は,国連安全保障理事会決議第1844号及び,国連安保理制裁委員会(決議751及び1907制裁委員会,以下「制裁委員会」という。)による指定に基づき,ソマリアに対する武器禁輸措置等に違反した者等に対し資産凍結等の措置を講じてきたが,今般,制裁委員会が対象者として新たに2個人を追加指定したことに伴い,これらに対する資産凍結等の措置を講ずることとした。

1 措置の内容

 ソマリアに対する武器禁輸措置等に違反した者等に対する資産凍結等の措置の対象者として追加指定される者に対する外国為替及び外国貿易法に基づく次の措置を1月24日から実施する。

(1)支払規制

 外務省告示により指定される者に対する支払等を許可制とする。

(2)資本取引規制

 外務省告示により指定される者との間の資本取引(預金契約,信託契約及び金銭の貸付契約)等を許可制とする。

2 対象者

  • (1)アフマド・イマン・アリ (別名:(a) シェイク・アフメド・イマン・アリ(b) シェイク・アフマド・イマン・アリ (c) アフメド・イマン・アリ (d) アブ・ジニラ)
    Ahmad Iman Ali (a.k.a: (a) Sheikh Ahmed Iman Ali (b) Shaykh Ahmad Iman Ali (c) Ahmed Iman Ali (d) Abu Zinira)

    生年月日:1973年頃 、または1974年頃
    出生地:ケニア
    国籍:ケニア

     アフマド・イマン・アリは、有名なケニア人アル・シャバーブ司令官であり、2012年以来、ケニアにおける指導者を務めた。同人は、ケニアにおけるアル・シャバーブの活動を指揮し、2016年1月のソマリアのエル・アッデにおいてケニアのアフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)部隊を襲撃したように、ソマリアにおけるケニアのAMISOM部隊を定期的に標的にしている。また、同人は、2017年7月のケニアの治安部隊に所属しているイスラム教徒を動画で脅迫したように、ケニア政府及び市民を標的とするアル・シャバーブの宣伝の責任者でもある。これらの活動に加え、同人は時にナイロビのスラムで貧しい青年に特化して,アル・シャバーブの新兵の募集にも携わったほか、モスクを活用した資金の調達も行ってきた。同人の総合的な目標は、脅迫、襲撃の計画・実行によりケニアを不安定化させること及びケニアの治安部隊との闘いを若いイスラム教徒に慫慂することである。
  • (2)アブディファタ・アブバカー・アブディ (別名:ムサ・ムハジール)
    Abdifatah Abubakar Abdi (a.k.a: Musa Muhajir)

    生年月日:1982年4月15日
    出生地:ソマリア
    国籍:ソマリア
    住所:ソマリア、またはケニア・モンバサ

     2015年、アブディファタ・アブバカー・アブディは、ケニア政府によりアル・シャバーブのメンバーとして認知されている、またはその疑いのあるテロリストの指名手配者リストに掲載された。ケニア警察は、同人が、国連安全保障理事会ソマリア・エリトリア制裁リストに掲載されている組織であるアル・シャバーブのために、ソマリアにおいてアル・シャバーブを支援する要員を採用し、ソマリアの平和、安全または安定を脅かす活動を行っていると報告している。これらの採用には、ソマリアへ渡ろうとし、ケニア警察に逮捕された3名の女性が含まれている。同人は、多数の命を奪った2014年6月のケニアのムペケトニにおける襲撃の関連で、指名手配されており、更なる襲撃を計画していると考えられていた。同人はソマリア国外における活動に専従しているとも見られているが、ソマリアに居住し、アル・シャバーブのためにケニアとソマリアとの国境を越えようとする個人を採用していることで知られている。

(注)今回の措置により当該措置の対象となる,ソマリアに対する武器禁輸措置等に違反した者等に対する資産凍結等の措置の対象者は,合計15個人・1団体となる。


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