ASEAN(東南アジア諸国連合)
日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議パートナーズ・プログラム(2日目)
国立能楽堂訪問
12月18日、岸田裕子内閣総理大臣夫人は、以下5名の首脳配偶者と共に、文化庁の協力の下、国立能楽堂を訪問し、樹齢400年の檜で作られた舞台で舞う能を鑑賞した後、一般には立ち入ることの少ない舞台や舞台裏を歩き、能の世界に触れました。その後は軽食を挟みつつ、有識者や能楽師と懇談しました。
- ルイーズ・アラネタ・マルコス・フィリピン共和国大統領夫人
- ホー・チン・シンガポール共和国首相夫人
- ワン・アジザ・マレーシア首相夫人
- ワンダラー・シーパンドン・ラオス人民民主共和国首相夫人
- ペイッ・チャンモニー・カンボジア王国首相夫人
はじめに、金春流(こんぱるりゅう)による能「羽衣」を鑑賞した後、リチャード・エマート武蔵野大学名誉教授の案内で能楽堂の舞台から客席を眺めたり舞台裏を視察したりしました。舞台裏では実際に使われている面や装束、楽器に触れたり試したりしながら説明に耳を傾けました。その後、能楽師の大倉氏及びエマート名誉教授を囲んで行った懇談では、質問が相次ぎ、関心の高さがうかがわれました。
- 開催日時:12月18日(月曜日)午前10時45分から午後12時15分
- 会場:国立能楽堂
- メニュー及び提供された飲料(PDF)
能は、日本の伝統芸能の一つ。室町時代(15世紀)に世阿弥によって大成され、以来約650年もの間、絶えることなく上演が続いている歌舞劇である。通常は狂言とともに能舞台と呼ばれる専用の劇場で演じられる。極めて洗練された脚本、演出、演技様式を持ち、多く能面を用いるのが特徴。また、豪壮華麗な能装束も見どころの一つ。能の主役を演じる流派が5つ存在し、今回は芸風に最も古態を残すと言われる金春流による上演。「羽衣」は美しい月世界の天人の舞を主眼とする能で、日本のみならず東南アジアはじめ類似した物語が世界各地に分布している。
武蔵野大学文学部名誉教授。英語能劇団「シアター能楽」創立者。喜多流仕舞教士。1949年米国オハイオ州生まれ。早稲田大学国際部に留学後、73年より能を習い始める。85年東京藝術大学博士課程修了。90年CD「英語能」をリリース。91年よりNoh Training Projectの支配人を務める。英語能の活躍により2019年度小泉文夫賞受賞。
- 辻󠄀井八郎
能楽師シテ方金春流、1966年生まれ、故仙田理芳の長男、故79世宗家金春信高、80世宗家金春安明に師事。重要無形文化財(総合認定)保持者、(公社)能楽協会理事。 - 大倉源次郎
能楽師小鼓方大倉流宗家、1957年生まれ、故15世宗家大倉長十郎の次男、父に師事。重要無形文化財(各個認定)保持者、(公社)能楽協会副理事長。