サモア独立国

令和6年2月10日
フィアメ・サモア首相兼外務貿易大臣と握手をする上川外務大臣
上川外務大臣とフィアメ・サモア首相兼外務貿易大臣の会談の様子
(写真)上川外務大臣とフィアメ・サモア首相兼外務貿易大臣

 現地時間2月10日午後0時25分(日本時間同日午前8時25分)から約100分間、サモア独立国を訪問中の上川陽子外務大臣は、フィアメ・ナオミ・マタアファ・サモア独立国首相兼外務貿易大臣 (Hon. FIAME Naomi Mata’afa, Prime Minister and Minister for Trade and Foreign Affairs, Independent State of Samoa)を表敬し、フィアメ首相主催の昼食会に出席したところ、概要は以下のとおりです。なお、両外相は、表敬後、サモア国立大学保健科学学部の整備(無償資金協力)に関する書簡の署名式を行いました。

  1. 冒頭、フィアメ首相から、上川大臣の訪問を歓迎し感謝する旨述べ、上川大臣から、日本の外務大臣として初めてサモアを訪問でき嬉しく思う旨述べた上で、サモアの発展に長年尽くされてきたフィアメ首相へ敬意を表しました。
  2. また、上川大臣から、半世紀以上に亘るサモアでのJICA海外協力隊の活動など両国の「キズナ」に触れつつ、両者は、昨年、日・サモア外交関係樹立50周年を迎え、長年にわたり友好協力関係を築いてきたことを再確認しました。これに対し、フィアメ首相から、サモア国立大学保健学学部整備に対する支援を含め、サモアに対する長年にわたる協力について日本政府・国民の支援に対する謝意が述べられました。
  3. 上川大臣から、世界が歴史の転換点にある中、地域の一体性や結束を重視し日本とサモアを始めとする太平洋島嶼国地域との共有する原則や価値に基づく信頼関係を強化していきたい旨述べた上で、PALMプロセスやその発展の方向性につき議論を行いました。この 中で、フィアメ首相から、地域の一体性の重要性に触れつつ、PALM10への期待が述べられました。
  4. 上川大臣から、ALPS処理水の海洋放出に関して、日本の説明に真摯に耳を傾けていただいていることに謝意を述べるとともに、先日公表された海洋放出開始後初のIAEA報告書に言及しつつ、今後とも、IAEAの継続的な関与の下で実施されるモニタリング結果の提供など、科学に基づく丁寧な説明を積み重ね、安心感を高めていく旨述べました。
  5. 気候変動に関し、上川大臣から、島国である両国にとって喫緊の課題であり、本日訪問予定の、サモアにある太平洋気候変動センター(PCCC)が日本との協力の下、自らの人材を育て、情報や技術の共有の拠点となっていくことを期待する旨述べました。両者は、気 候変動に関し、PALM10に向けても特に力を入れていくことの重要性を確認しました。
  6. 「女性・平和・安全保障」(WPS)に関しても意見交換を行い、上川大臣から、WPSを日本の主要外交政策の一環として力強く推進していることに触れつつ、防災や災害対応という太平洋島嶼国との共通課題に関し、WPSの視点を含めた協力の方向性を議論しました。
  7. フィアメ首相から、能登半島地震被害と速やかな復旧への祈念が改めて述べられ、上川大臣から、これに対する謝意を述べた上で、被災地の復興を願い、金沢箔の小箱を贈呈しました。

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