トンガ王国
柘植外務副大臣のトンガ王国訪問(結果)
5月1日から5日まで、柘植芳文外務副大臣は岸田文雄内閣総理大臣の特使として、トンガ王国を訪問しました。本訪問の概要は以下のとおりです。
I ニュージーランド(オークランド、経由地)

5月2日、柘植副大臣は、経由地のニュージーランド・オークランドにおいて夕食会を主催し、現地で活動する日系企業の関係者との懇談を行ったほか、ニュージーランドにおいて日系企業が受注する事業の視察を行いました。
柘植副大臣は、懇談や視察において、各企業の事業の状況や事業において抱える問題について聴取するとともに、ニュージーランドにおけるビジネス環境に関する課題について意見交換を行い、長年ニュージーランドで現地に溶け込みつつ両国の関係を支える存在となっている出席者を激励しました。


II トンガ王国
1 要人等との面会等
(1)トゥポウトア・ウルカララ・トンガ王国皇太子殿下による御接見


5月4日、柘植副大臣は、トゥポウトア・ウルカララ・トンガ王国皇太子殿下(His Royal Highness Crown Prince Tupoutoʻa ʻUlukalala of the Kingdom of Tonga)による御接見を賜りました。
柘植副大臣から、本年3月のトゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下の訪日に続き、トンガを訪問し、皇太子殿下に再びお目にかかることができ光栄である旨述べるとともに、スポーツ交流、防衛交流、防災協力といった様々な分野において、日・トンガ間の交流・協力を一層深めていきたい旨述べました。また、柘植副大臣から、本年7月の開催が予定されている第10回太平洋・島サミット(PALM10)に向けて協力を進めていきたい旨述べました。
これに対し、トゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下から、柘植副大臣のトンガ訪問を歓迎するとともに、トンガは太平洋諸島フォーラム(PIF)議長国として太平洋島嶼国地域全体の協力に前向きに取り組む考えである旨述べました。さらに、トゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下からは、火山噴火や津波被害からの復興に向けた支援を始めとするトンガに対する日本のこれまでの支援に感謝する旨の発言がありました。
両者は、日・トンガ関係の強化のため、一層協力していくことで一致しました。
(2)フアカヴァメイリク・トンガ王国首相表敬


5月4日、柘植副大臣は、フアカヴァメイリク・トンガ王国首相 (Hon. HU‘AKAVAMEILIKU, Prime Minister of the Kingdom of Tonga)を表敬しました。
柘植副大臣から、二国間関係の強化や第10回太平洋・島サミット(PALM10)に向けた協力に関するフアカヴァメイリク首相宛ての総理親書を手交しつつ、皇室・王室の長年の交流を基礎に半世紀以上の外交関係を通して良好な関係にあるトンガは、太平洋で結ばれた大切な友人であり、基本的な価値や原則を共有する重要なパートナーであるとした上で、日本が火山の噴火及び津波による被害からの復興に向けた支援及び防災の強化に貢献できることを誇りに思う旨述べました。
さらに、柘植副大臣から、本年7月開催予定のPALM10では、日本は「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」と軌を一にした成果を追求し、気候変動、海洋、自由で開かれた国際秩序等、共通の課題に共に取り組んでいく旨述べました。
これに対し、フアカヴァメイリク首相から、日本とは皇室・王室の友好関係を基礎に、54年の交流の歴史を通じてとても深い二国間関係を構築してきている旨述べつつ、日本のこれまでの支援・協力に感謝する旨述べました。また、フアカヴァメイリク首相から、人的交流を含めた両国の二国間関係を一層深化させていきたいとの発言がありました。
両者は、幅広い分野で様々な協力をしていくことを確認するとともに、PALM10に向けて緊密に協力していくことを確認しました。
2 全国早期警報システム(トンガ放送協会)視察

5月4日、柘植副大臣は、日本の無償資金協力によって整備された防災無線システム、音響警報システム及び放送局の機材・施設が配備されたトンガ放送協会を視察しました。柘植副大臣は、トンガ放送協会関係者から、日本による支援について、自然災害に係る警戒情報や安全情報の迅速な伝達を図り、自然災害による被害の軽減に貢献している旨の説明を受けつつ、共に自然災害を抱える日本とトンガに共通する防災上の課題について意見交換を行いました。


3 国際ラグビーリーグの視察


5月4日、柘植副大臣は、トゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下及びフアカヴァメイリク首相からの招待に応じ、トンガを始めとする太平洋島嶼国にルーツを持つ選手によって編成されたラグビー・プロチーム(モアナ・パシフィカ)の試合を視察しました。同試合は、トンガで初めて開催されたラグビー国際リーグ「スーパー・ラグビー・パシフィック」の試合としてトンガ国内で大きな注目を集め、トンガなどの太平洋島嶼国から多くの選手が日本で活躍していることに示されるとおりラグビーが日本と関係国をつなぐ大切な結びつきとなっていることを踏まえ、柘植副大臣も、トゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下らとともに、観客席からトンガ出身の選手に声援を送りました。
なお、柘植副大臣は、会場において、トゥポウトア・ウルカララ皇太子殿下やフアカヴァメイリク首相ほか数名の閣僚と短時間の懇談を行いました。