パラオ共和国
日・パラオ首脳会談
令和6年9月22日


現地時間9月22日午前11時40分(日本時間9月23日午前0時30分)から約35分間、第79回国連総会出席のためニューヨークを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、スランゲル・ウィップス・ジュニア・パラオ共和国大統領(H.E. Mr. Surangel S. WHIPPS, Jr., President of the Republic of Palau)と首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、岸田総理大臣から、本年3度目となる会談での再会を喜ぶとともに、7月に東京で行われた第10回太平洋・島サミット(PALM10)へのウィップス大統領の出席と貢献に謝意を述べました。また、本年の日・パラオ外交関係樹立30周年を共に祝福し、パラオとの「キズナ」と「トクベツ」な関係を一層強化したい旨述べました。これに対し、ウィップス大統領からは、両国が友情を深く共有していることに触れた上で、PALM10により太平洋島嶼国との「キズナ」が更に強固になった旨発言がありました。
- また、岸田総理大臣から、PALM10の成果を踏まえ、太平洋諸島フォーラム(PIF)の「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」の実現に向けて、地域全体と共に歩んでいく旨述べました。さらに、ALPS処理水の海洋放出について、ウィップス大統領が累次にわたり日本の取組に対する信頼を表明したことに謝意を表すとともに、中国とも先日、日本産水産物の輸入規制撤廃に向けた重要な一歩となる合意に至った旨述べました。
- 岸田総理大臣からは、7月の首脳会談で決定したミナト橋架け替え計画の速やかな実現やガッパン漁港を含むパラオの水産業振興のための調査実施等について協力していきたい旨述べました。また、来年3月に予定されているチャーター便運航に向け、日本政府として交流拡大に向けて引き続き後押しする旨述べました。これに対し、ウィップス大統領からは、日本の取組への謝意が表明されました。
- このほか、両首脳は地域情勢について意見交換を行い、岸田総理大臣からは、サイバー分野での協力について、実践的サイバー防御演習の実施やオープンRANによる通信網の強化により強靱性向上に協力していく旨述べ、これに対して、ウィップス大統領から謝意が表明されました。
(参考)「2050年戦略」(「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」)
太平洋島嶼国が、将来に向けた共通の戦略として2022年に策定。7項目から成り、太平洋島嶼国の関心事項や問題意識が集約。