ミクロネシア連邦

令和7年3月18日
握手する石破総理大臣とシミナ大統領 (写真提供:内閣広報室)
文書交換式の様子 (写真提供:内閣広報室)

 3月18日、午後6時20分から約85分間、石破茂内閣総理大臣は、実務訪問賓客として訪日中のウェズリー・W・シミナ・ミクロネシア連邦大統領(H.E. Wesley W. SIMINA, President of the Federated States of Micronesia)と首脳ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、石破総理大臣から、日本とミクロネシア連邦は、基本的な価値と原則を共有する重要なパートナーである旨述べた上で、地域の戦略環境が複雑さを増す中でも、日本は、本日交換公文を取り交わした海底ケーブル陸揚局等の供与を含め、地域の一体性や連結性を強化する取組を支え、太平洋島嶼国と共に歩んでいく旨述べました。これに対し、シミナ大統領は、今般の訪日における歓迎に謝意を表しました。また、両首脳は、二国間関係の更なる発展と自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて共に協力していくことを確認しました。
  2. 二国間関係に関し、石破総理大臣から、シミナ大統領と連携しつつ、二国間の取組や第10回太平洋・島サミット(PALM10)のコミットメントを着実に実行していく旨述べました。また、太平洋諸島フォーラム(PIF)の太平洋強靱化ファシリティ(PRF)への拠出や、災害への強靱な体制強化のための給水システム整備支援を通じ、日本として、太平洋島嶼国が「存続に関わる唯一最大の脅威」と位置づける気候変動等の共通の課題に共に取り組んでいく考えを述べました。この他、石破総理大臣から、PALM10の際に決定したポンペイ港拡張計画や漁業調査・監視船の供与が、海上物流の改善や持続可能な水産業の振興に寄与することへの期待を述べました。これに対し、シミナ大統領は、ミクロネシアに対する日本と日本国民の協力に感謝の意を示しました。
  3. 両首脳は、未来を担う世代を含む人的交流を深めていくことを確認しました。さらに、石破総理大臣から、遺骨収集事業に関し、ミクロネシア政府の協力に感謝するとともに、引き続きの協力を求めました。また、本年の大阪・関西万博へのミクロネシアの参加を歓迎しました。
  4. 石破総理大臣から、ALPS処理水の放出に関して、シミナ大統領からの日本の対応への一貫した信頼に心からの謝意を表明するとともに、日本として、引き続き科学的根拠に基づき透明性をもって対応し、安心を高めていく旨述べました。シミナ大統領からは、今般の訪日における東京電力福島第一原子力発電所の訪問を通じて、自らの目で現場を確認することでALPS処理水の海洋放出の安全性について更に理解を深めた旨、科学的根拠に基づきIAEAとともに行われている日本の透明性のある取組を歓迎する旨発言がありました。
  5. このほか、両首脳は、地域情勢について意見交換したほか、国際場裡における協力について確認しました。

ミクロネシア連邦へ戻る