中華人民共和国
林外務大臣と王毅中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任との会談
令和5年2月18日


現地時間2月18日午後0時55分(日本時間同日午後8時55分)から約50分間、ミュンヘン安全保障会議に出席するためドイツを訪問中の林芳正外務大臣は、王毅(おう・き)中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、林大臣から王毅主任に対して新たなポストへの就任に対する祝意を述べ、同主任から謝意の表明がありました。また、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略からまもなく1年となる中、ここ欧州で日中の外交当局責任者が向き合う意味は大きい、日中間の「建設的かつ安定的な関係」の構築、さらに国際社会の平和と安定に向け、幅広い分野について有益な意見交換を行いたい旨述べ、同主任から同様の考えが示されました。
- 林大臣から、日中関係は多くの課題・懸案に直面している旨述べつつ、尖閣諸島をめぐる情勢を含む東シナ海、ロシアとの連携を含む中国の我が国周辺での軍事活動の活発化等について深刻な懸念を改めて表明するとともに、過去に我が国領空内で確認されていた特定の気球型の飛行物体について、我が国の立場を改めて明確に伝達しました。さらに、林大臣から、台湾海峡の平和と安定の重要性につき述べました。
- また、林大臣から、昨年11月の首脳会談で一致した経済分野での協力の可能性やそのために必要な環境整備及び青少年交流を含む国民交流再活性化の重要性について述べ、同主任から同様の考えが示されました。
- 林大臣から、中国が確立された国際ルールの下で国際社会に前向きな貢献を行うよう改めて求めるとともに、特にウクライナ情勢について責任ある大国としての対応を強く求めました。また、林大臣から18日の北朝鮮によるICBM級弾道ミサイルの発射を強く非難するとともに、拉致問題を含む北朝鮮への対応について引き続き緊密に連携していくことを確認しました。
- 双方は、日中安保対話、日中外交当局間協議及び日中経済パートナーシップ協議を来週開催することで日中間で合意したことを歓迎するとともに、引き続き首脳・外相レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行っていくことを確認しました。