世界の医療事情

セーシェル

2022年10月

1.国名・都市名(国際電話番号)

 セーシェル共和国(ビクトリア)(国際電話国番号:248)

2.公館の住所・電話番号

○ 在セーシェル日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Maison Esplanade 5th Floor, Francis Rachel Street, Victoria, Mahe, Seychelles
電話:439-9900
ホームページ:https://www.sc.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

※土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので、ご覧ください。

3.医務官駐在公館ではありません

在ケニア日本国大使館医務官が担当

4.衛生・医療事情一般

 セーシェルはインド洋にある115の島々からなる小島嶼国で、赤道の少し南に位置する熱帯性雨林気候で、4月下旬から10月は乾季にあたり貿易風が吹き、11月から4月は雨期になり高温多湿になります。首都ビクトリア市内には総合病院やクリニックが点在しており、アクセスは比較的容易です。国内には約200名弱の医師が登録されており、ほぼ全診療科の専門医が存在しますが、開頭・開胸・開腹手術等を要する場合は国外のより医療レベルの高い施設に搬送することが望ましいと考えられます。熱帯感染症としてデング熱・チクングニア熱等も報告されていますが、土着のマラリアは報告されていません。

5.かかり易い病気・怪我

(1)交通事故等:

都市部においては無理な追い越しや歩行者の飛び出し等にて、郊外においては道幅が狭い上につづら折り上の道路のため見通しが悪くなっているところがある等にて交通事故に巻き込まれる可能性があり、注意が必要です。輸血用血液に全幅の信頼がおけないため、外傷等は厳に避けるべき疾病です。

(2)下痢症:

セーシェルに来たばかりの時期は多くの方が下痢に悩まされます。セーシェルの水道水は飲用に適さないので市販のミネラルウォーターや性能の良い浄水器で濾過した水道水を飲用するよう心がけて下さい。また地方ではトイレや下水道が完備されておらず、コレラが流行することもあります。外出後は手洗いを励行し、生水はもちろんのこと生野菜等加熱調理されていないものにも十分注意して下さい。

(3)デング熱:

デングウイルスによって引き起こされる熱性疾患です。1週間程度で改善する比較的予後の良い疾患ですが、稀に重症化しデング出血熱となることがあります。ワクチンや特効薬がないため蚊に刺されないようにすることが重要です。

6.健康上心がける事

(1) 蚊等の昆虫に刺されない事:蚊はデング熱・チクングニア熱・マラリア・黄熱・リフトバレー熱等多くの熱帯病を媒介します。必要に応じて蚊帳や昆虫忌避剤を使用しましょう。

(2) 水分摂取の励行:低緯度のため紫外線の影響が強いので、屋外で活動する際には、こまめに水分を摂取し、直射日光に対する防護策(帽子、長袖、サングラス、日焼け止めクリームを使用する等)をとりましょう。

7.予防接種

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種(成人、小児)

 セーシェル入国に際して義務づけられた予防接種はありませんが、黄熱汚染国からの入国では黄熱ワクチン接種証明書(通称:イエローカード)の提示を出入国審査時に求められることがあります。推奨ワクチンは、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、腸チフスとなります。

(2)セーシェルにおける小児の定期予防接種

1回目 2回目 3回目 4回目
BCG 出生時 6歳     
ポリオ*(OPV) 3月 4月 5月 18月
ポリオ*(IPV) 16週      
DPT-HepB-Hib** 3月 4月 5月 18月(DPT)
MMR(麻疹・風疹・ムンプス) 15か月 6歳    
肺炎球菌 6週 10週 14週  
ロタウイルス 6週 10週    
黄熱病 1歳      

 ポリオ*:経口生ワクチン(OPV)、非経口不活化ワクチン(IPV)
 DPT-HepB-Hib**:ジフテリア+百日咳+破傷風+B型肝炎+インフルエンザ菌b型

(3)小児がセーシェルの学校に入学する際に必要な予防接種・接種証明

 入学前にはワクチン接種歴の提出が要求される事が多いですが、何を必須とするかは学校によって違いがあります。一定した規則はありません。

8.病気になった場合(医療機関等)

◎ビクトリア

(1)ビクトリア病院、Victoria Hospital
所在地:Mont Fleuri Road, Victoria
電話:438-8000(代表)
概要:国立総合病院。24時間対応の救急外来、CT、MRIも備えている。英語対応可。
(2)ユーロメディカルクリニック、Euromedical Family Clinic
所在地:Sunshine House Providence, Victoria
電話:432-4999
ホームページ:https://euromedical.info/別ウィンドウで開く
概要:EDENモール内にあるクリニック。一般内科、皮膚科、整形外科、耳鼻科、リウマチ科を開設。欧州出身の医師が多い。英語対応可。
(3)ビクトリアヘルスクリニック、Victoria Health Clinic
所在地:North East Coast Road, Anse Etoile, Mahe
電話:424-1880
ホームページ:https://www.victoriahealthclinic.com/別ウィンドウで開く
概要:マヘ島北部にある私立病院。入院設備あり。内科、外科、小児科、整形外科を開設。英語対応可。

9.その他の情報入手先

(1)在セーシェル日本国大使館 ホームページ:https://www.sc.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

10.一口メモ

 医療機関では一般的に英語が通じます。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療英語)を参照ください。

11.新型コロナウイルス関連情報

 ビクトリア市内のスーパーマーケット、薬局等において感染予防のためのマスク、プラスチック手袋、手指消毒用アルコール、石鹸等は入手可能です。

このページのトップへ戻る
世界の医療事情へ戻る