世界の医療事情

セネガル

平成30年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 セネガル共和国(ダカール)(国際電話国番号221)

2 公館の住所・電話番号

在セネガル日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Ambassade du Japon au Sénégal, Boulevard Martin Luther King, Dakar, Sénégal (B.P. 3140)
電話:(221)338495500,Fax:(221)338495555
ホームページ:https://www.sn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

 セネガルの気候は熱帯乾燥気候であり,季節は7月から9月の雨季(平均気温27℃)と10月から6月までの乾季(平均気温21℃)とに分かれます。雨季の始まりとともに蚊の発生が急増し,マラリアの発症が徐々に増えはじめ10月から11月にかけて罹患者数はピークに達します。また,雨季には高温多湿の環境から旅行者等の間で下痢症,赤痢,サルモネラ等の消化器感染症の罹患者も増える傾向にあります。乾季には,ハルマッタンと呼ばれるサハラ砂漠の砂塵を含む季節風が吹き,乾燥,埃による呼吸器感染症状や結膜炎が増える傾向にあります。また,細菌性髄膜炎が流行するのもこの季節です。内陸部の気温は沿岸部よりはるかに高く50℃に達することもあります。このため,短期の旅行の場合には,季節と行き先の環境を十分考慮した服装の準備が必要です。

 上下水道や電力等の社会基盤の整備が遅れています。水道水は飲料には適しておらず,食中毒の原因になる可能性があります。医療レベルは,首都ダカール市と地方都市,更に農村地区とで大きく異なります。出来る限りダカールの外国人がよく利用する医療機関を受診するようにしてください。交通事故等による外傷への対応,入院治療や手術は,地方では不可能だと考えておいてください。また,輸血用血液が汚染されている可能性も否定できません。重症かつ緊急を要する疾患及び外傷においては,速やかに国外へ搬送する必要があり,十分な額の海外旅行傷害保険(特に,疾病治療費用,傷害治療費用,救援者費用)に加入しておくことを強くお勧めします。

5 かかり易い病気・怪我

(ア)交通事故

 交通渋滞が頻繁で,整備不良車両,交通ルールの無視,飛び出しなど,諸事情の悪さにより交通事故は多く,また,ダカール以外では,救急外傷への対応は非常に困難です。

(イ)下痢性疾患

 年間を通じてみられます。水道水は飲料に適していません。邦人旅行者でヤシ酒を飲んでアメーバ赤痢に感染した例,サンドイッチに挟んであるレタスやトマトから細菌性赤痢に感染した例があります。2005年にはコレラが流行し,発症者5,201例のうち死亡者109例でした。

(ウ)発熱性疾患(マラリア・デング熱等)

 全国的に年間を通して発生しますが,雨季の始まりから増加し,10月から11月頃がピークとなる季節変動が見られることから,主に,蚊媒介性の感染症と考えられます。この一部はマラリアで,政府により施行された疾病対策が奏功して罹患数は減少傾向にありますが,依然として首都近郊での感染報告も見られます。また,熱帯熱マラリアが90%以上であり,治療せずに放置すれば死に至る疾患であるため,注意が必要です。南部,特に南東部においては,発熱性疾患の大部分がマラリアであるという地域差が見られます。同地域での滞在を避けることでマラリア罹患リスクを低減することが可能です。同地域に雨季に滞在する場合は,予防薬(メフロキン(MEPHAQUIN,LARIAM),ドキシサイクリン(Doxycycline)またはプログアニルとアトバコンの合剤(Malarone))の使用を考慮してください。デング熱は過去に何度か流行が見られています。最近では,2017年9月から2018年1月にかけて,デング熱(血清型1型)がルーガ州を中心に流行し,ダカール州でも5名の陽性者が確認されています。また,過去には,1981年(1型)・1984年(2型)・2009年(3型)及び2014年9月から2015年12月(3型)の流行がありました。流行の確認されているマラリアやデング熱を含め,他の蚊媒介感染症の予防のためにも,長袖・長ズボンで肌の露出を少なくし,虫除けスプレーなどの忌避剤を使用してください。蚊帳の使用も有効です。予防薬,治療薬,忌避剤等は,薬局で購入できます。

(エ)結膜炎

 乾季,特に砂塵の季節に流行し,目が赤く充血し,時に痛みを伴います。外出から帰ったら手洗い,洗顔を行い,清潔を保ってください。患者さんとはタオル等触れるものは共用しないでください。結膜炎に罹患したら抗生物質の点眼が必要になります。

(オ)細菌性髄膜炎

 乾季に周期的に流行することが知られており,発熱,頭痛を初期症状とし,頸部硬直,意識障害といった重い症状が出現してきます。入院治療が必要です。予防接種がありますので,この季節に滞在する場合は,予め接種しておくことをお勧めします。2007年には近隣国で,100名を超す死亡者がみられる流行がありました。

(カ)住血吸虫症

 湖や川等,淡水中に生息する寄生虫が皮膚を貫いて体内に侵入します。症状は腹痛,下痢,血尿等です。淡水では泳がないのはもちろん,水路や水たまりに入る必要がある時には,必ず長靴を着用してください。

(キ)狂犬病

 動物(犬だけでなく,猫,山羊,羊,牛等)と接触する場合,噛まれなくても,唾液により狂犬病ウイルスに感染する危険があります。噛まれた場合,ダカールのパスツール研究所で狂犬病ワクチン摂取(暴露後免疫)が可能ですが,発病すると致死率はほぼ100%ですので,動物との接触が予想される場合は,予めワクチンを接種(暴露前免疫)することをお勧めします。

(ク)黄熱

 セネガルは黄熱の汚染地域です。2002年11月,小規模の流行が見られ,44例の死亡例がありました。他の汚染地域を経由して入国する際,予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められる場合があります。証明書は,接種10日後から有効となります。

6 健康上心がける事

(1)日焼け

 日差しは年間を通じ強く,帽子,日傘,日焼け止めを使用してください。

(2)熱中症

 屋外にいると喉の渇きが出る前に汗で水分が失われます。常に水を携行し,水分補給に努めてください。特にスポーツ(ゴルフ,テニス等)の時は十分に水分補給を行ってください。頭痛,だるさ,発熱は熱中症の症状です。重症例では経口摂取が十分に摂れなくなるので,病院を受診し,点滴が必要となる場合があります。

(3)大気汚染

 ダカールでは,整備不良車の排気ガスや季節的な粉塵による,大気の汚染が顕著に見られます。喘息等の呼吸器疾患のある方は,マスク等で予防に努めてください。

(4)有害動植物

 セネガルでは50種以上の蛇が確認されており,その三分の一が毒蛇と言われています。咬傷時には速やかにSOS MEDECIN等に連絡し,専門医を受診してください。

(5)ダイビング

 潜水病の治療を行える高圧酸素療法施設は国内にありません。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(ア)赴任者に必要な予防接種

  • 成人:黄熱,A型肝炎,腸チフス,狂犬病,破傷風,髄膜炎菌性髄膜炎,B型肝炎
  • 小児:上記に加え,日本で実施されている定期,及び任意の予防接種

(イ)現地の小児定期予防接種の一覧

ワクチン 初回 2回目 3回目 4回目
BCG 出生時      
経口生ポリオ 出生時 1.5か月 2.5か月 3.5か月
B型肝炎 出生時      
DTP/Hib/HepB(注1) 1.5か月 2.5か月 3.5か月  
黄熱 9か月      
MR(注2) 9か月 15か月    
ロタウイルス 1.5か月 2.5か月    
肺炎球菌 1.5か月 2.5か月 3.5か月  

注1:ジフテリア,破傷風,百日咳(全菌体),インフルエンザ桿菌b型(Hib),B型肝炎(HepB)の5種混合。

注2:麻疹,風疹

 接種時期,回数が日本と異なり,接種計画を立てる際,注意が必要です。

(ウ)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 予防接種証明が要求される場合には,大使館で接種歴を翻訳し,証明します(有料)。

8 病気になった場合(医療機関等)

ダカール

(1)Clinique du Cap (クリニック・ド・キャップ)
所在地:Avenue de Pasteur, フランス大使公邸の向かい側
電話:33-821-3627,33-889-0202,Fax:33-821-6146,http://www.cliniqueducap.com別ウィンドウで開く
概要:内科,外科,産婦人科,神経内科,眼科,小児科を有する私立病院。入院・手術,人工透析,および,レントゲン・CT・MRI・エコー検査が可能。フランス語,一部の医師にのみ英語が通じます。24時間の救急対応も可能です。現金,小切手(当地の銀行口座),クレジットカードが使用できます。入院に際して保証金約800,000 FCFAが必要です。
(2)Clinique de la Madelaine (クリニック・ドゥ・ラ・マドレーヌ)
所在地:18, Avenue des Jambaars
電話:33-889-9470,Fax:33-822-8893,http://www.cliniquedelamadeleine.com別ウィンドウで開く
概要:内科,循環器科,外科,産婦人科,小児科,耳鼻咽喉科,泌尿器科を有する私立病院。入院・手術・人工透析,がレントゲン・エコー・内視鏡検査が可能。フランス語,英語が通じます。24時間の救急対応も可能。現金,小切手(当地の銀行口座),クレジットカードが使用できます。入院に際して保証金約750,000 FCFAが必要です。
(3)SOS MEDECIN (エスオーエス メドゥサン)
所在地:Baie de soumbedioune rue 62×64,魚市場・民芸品店街の近く
電話:33-889-1515,Fax:33-823-3398,http://www.sosmedecinsenegal.sn別ウィンドウで開く
概要:24時間,医師同乗の救急車にて往診,救急移送を行っているクリニック。フランス語,英語が通じます。専門医等の所在把握をしており,搬送先の情報を得られます。往診25,000 FCFAに処置(縫合,点滴等)と搬送の料金が加算されます。
(4)Institut Pasteur (アンスティテュ パストゥール)
所在地:36, Avenue Pasteur
電話:33-839-9200,Fax:33-839-9210,http://www.pasteur.sn/別ウィンドウで開く
概要:予防接種(BCG,黄熱,B型肝炎,腸チフス,髄膜炎菌性髄膜炎,狂犬病)が受けられます。時間は月~木曜日(14時~16時),金曜日(15時~17時),土曜日(9時~11時)です(フランス語)。狂犬病治療センターは月~木曜日(9時~11時,14時~16時),金曜日(9時~11時,15時~17時)土曜日(9時~11時)受診です。受診前に電話にて確認してください。
(5)Hopital Principal (オピタル プランシパル)
所在地:1, avenue Nelson Mandela
電話:33-839-5050,Fax:33-839-5088,http://www.hopitalprincipal.sn別ウィンドウで開く
概要:内科・外科・脳外科・救急(蘇生科)・産科婦人科・小児科等の各科を有する軍病院ですが,一般の受診も可能です。邦人の婦人科手術(卵巣摘出),交通事故による意識不明邦人患者の緊急開頭術などの実績が有ります。受付は英語が通じません。医師も必ずしも英語が通じるとは限りません。入院の際には保証金が必要です。また,外国人が利用する場合,入院費用は高額です。
(6)空港内医療施設
所在地:到着階中央にある到着客出口を見て左側の階段の先の通路
概要:SUM Assistance(ダカール市内にある私立のクリニック)が24時間体制で医師を派遣しています。

9 その他の詳細情報入手先

(1)SOS Medecinhttp://www.sosmedecinsenegal.org/別ウィンドウで開く

(2)パスツール研究所:http://www.pasteur.sn/別ウィンドウで開く(予防接種情報有り)

(3)Hopital Principalhttp://www.hopitalprincipal.sn/別ウィンドウで開く

(4)セネガル保健・社会活動省:http://www.sante.gouv.sn/別ウィンドウで開く

(5)Centre des Opérations d'Urgence Sanitairehttp://www.cousenegal.sn/別ウィンドウで開く

10 現地語・一口メモ

 「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしものときの医療フランス語)を参照願います。


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