
平成23年5月27日
海外主要紙への菅総理による寄稿

2.同寄稿文は, 在外公館からの働きかけの結果,上記2紙に加え,4月18日~5月22日にかけて,計76か国・地域の156メディア(5月27日現在)においても掲載された。なお,各地での寄稿文で菅総理は,当該国・地域からの支援申し出や見舞いの状況を踏まえた謝意の表明等も行っている。
3.寄稿文の骨子
- (1)国際社会の支援に対する感謝
- 130以上の国々,国際機関,非政府組織及び世界中からの支援と連帯の表明,「絆」に対し,心から感謝。
- (2)米国の支援に対する感謝(WP紙)
- 我々の最も重要な同盟国かつ友人である米国は,迅速な協力を提供。また,オバマ大統領の言葉に勇気づけられた。
- 米軍の「トモダチ作戦」に込められた思いは日本国民の心に届いている。米国NGO,市民も支援。原発への対応にあたっても支援を受けた。
- (3)福島第一原子力発電所事故への対応
- 事故が起きたことを極めて重く受け止め,深く遺憾に思う。
- 全ての人々の健康と安全の最優先,リスクマネジメント,あらゆる事態に対応可能な体制の構築,という原則に立って対応。汚染水の海洋放出の問題に取り組むべく努力を継続。
- 食品その他の製品の安全確保のため,科学的根拠に基づき万全の措置を取っており,流通している日本食品・製品の安全性は確保。適切で迅速な情報提供を行う。
- 事故原因を徹底的に検証し,情報と教訓を世界と共有することにより,原発の安全性向上に向けた国際的議論に貢献する。世界に対しエネルギー問題の解決ビジョンを提示したい。
- (4)復興
- 「自然災害に強い地域を築く」,「地球環境と調和するシステムの構築」,「人に優しい,弱者に優しい社会の構築」を三本柱として,東日本から世界に最先端の復興計画を示すべく全力で取り組む。
- (5)結び
- 日本はこの国難に必ず打ち勝ち,復活し,より良い国を創造していけると確信。引き続き国際社会の発展に貢献する国となることが,国際社会の「強い絆」「温かい友情」への最高の返礼。支援と協力に心から感謝。
4.寄稿文が掲載された国・地域の内訳(5月27日現在。WP紙とIHT紙を除く。)
(1)アジア大洋州: 20カ国・地域
中国(7紙:環球時報,国際先駆導報,北京青年報,新京報,南方週末,南方都市報,新快報),香港(サウス・チャイナ・モーニング・ポスト),韓国(東亜日報他2紙),台湾(自由時報),タイ(4紙),インド(5紙),豪州(3紙),ベトナム(4紙),シンガポール(ストレーツ・タイムズ)等
(2)北米: 2カ国
米国(4紙),カナダ
(3)中南米: 16カ国
メキシコ,ブラジル(3紙),ペルー(2紙),ベネズエラ(3紙),チリ等
(4)欧州及び中央アジア: 22カ国
英国(デイリー・テレグラフ),フランス(ル・モンド),ドイツ(ビルト他3紙),スイス(2紙),スウェーデン,ロシア(ヴェードモスチ他2紙),ポーランド等
(5)中東: 6カ国
アラブ首長国連邦,オマーン(2紙),カタール(4紙),トルコ,イラク,クウェート
(6)アフリカ: 10カ国
ケニア(4紙),アルジェリア,モザンビーク,ジンバブエ,マラウイ,エチオピア(3紙),セネガル,ボツワナ,ブルキナファソ,南アフリカ(2紙)