
「がんばれ日本! 世界は日本と共にある」(世界各地でのエピソード集)
欧州(中・東欧その3)
ウクライナ
- 3月20日,キエフ市内の主要街路フレシャーチク通り(市庁舎前)で,JICAプロジェクト「ウクライナ日本センター」が,哀悼や励ましの気持ちを日本に伝えるための,自由参加によるフラッシュモブ「頑張れ日本!」を開催し,約1,000人の市民が参加しました。参加者は,千羽鶴に応援メッセージや祈りを記し,日本に送りました。
- 3月21日,ルガンスク国立大学外国語学部の学生及び教員が,9時間かけて千羽鶴を折り,被災者への支持を示しました。千羽鶴の作成は,日本語を学ぶ女子学生の1人が,千羽鶴が悲しみを和らげるということで呼びかけたものです。同大学の日本語学習者は40人です。
- 3月31日,非常事態相とリヴィウ州知事が,リヴィウ市内のヨハネ・パウロII世記念公園内の聖母生誕教会付近で,チェルノブイリ原発事故と日本の大震災を悼み,日本を象徴する桜とウクライナを象徴するガマズミ(スイカズラ科の落葉低木)各25本の苗の植樹を行いました。
- 4月2日,リヴィウ州知事,リヴィウ市長,州行政府職員等が,100本の日本の桜の苗を植樹。ツィムバリュク知事は「日本国民は現在何よりも激励を必要としている。先日,バローハ非常事態相と一緒に25本のガマズミと桜を植樹した。同じ場所にガマズミと桜を更に植樹する予定である。全てのリヴィウ市民に,悲劇の追悼と植樹を呼びかけたい」と述べました。
- 4月3日,テルノーポリ市の日本文化センター「ダルマ」の企画で,テルノーポリ市民が追悼集会を実施。ウクライナと日本の国旗の下に設置された鐘が鳴らされ,多くの参加者が折り鶴を作成し,それぞれが折った鶴に被災者へのメッセージを記しました。
- 4月9日,ムカチェヴォ市及びウジュゴロド市で,被災者への追悼及び日本への支援表明の意味をこめて,桜植樹式典がそれぞれ実施されました。式典には,日本への支援・連帯を表明する垂れ幕等を手にした多くの地元住民が参加しました。
- 4月18日,キエフのイワン・フランコ国立劇場が, 「カイダシュの家族(Kaidash Family)」公演のチケット収益全額を日本大使館の開設する義援金受付口座に寄付。
- 4月19日,ザカルパチア州チョプ市で,市民や議員が,日本を支援するための60本の桜の植樹を行いました。植樹式で,ザカルパチア州議会議長は,「ザカルパチア市民は,恐ろしい悲劇に見舞われた日本国民への支援を表明している」と話しました。
- 5月,キエフの国立オペラ・バレエ劇場が,被災者向けのチャリティ・コンサートを企画。
- 著名な音楽家が,日本国民へのエールとして歌「Japan」を制作(作詞:エヴゲニー・マチュシェンコ,作曲:ミハイル・ネクラーソフ,歌手:ズラタ・オグネーヴィチ,編曲及び演奏:Smack Band,ウクライナ・フィルハーモニー交響楽団首席フルート奏者,その他賛同音楽家等)。楽曲はウェブサイトで視聴可
。
- テルノーポリ市長とテルノーポリ国立経済大学学長の発案と支援,そしてプシェミシル日本文化センター「大和」(プシェミシルはウクライナ国境近くのポーランドの都市)の協力により,慈善コンサート「サクラの哀歌」が行われました。
- ジトーミル市の慈善基金「チェルノブイリの人質」が,簡易放射線測定装置を購入するための募金活動を開始。測定器は,チェルノブイリ原発事故被害者への支援を続けてきたNGO「チェルノブイリ救援・中部」(名古屋市)に提供。線量計を製造する会社はリヴィウ市にあり,その製品はジトーミル州ナロジチ地区の放射能汚染地域で活用されています。
- ウクライナ・チェルノブイリ連合(チェルノブイリ原子力発電所事故処理要員等互助会)ドネツク州支部が,日本のための御守りとしてイコン「チェルノブイリ救世主」を高尾美智子・寺田バレエ・アートスクール(京都府宇治市)校長に託しました。同連合のストルシュコ会長は,「自分たちには物的支援ができないので,せめて教会を通じた道義的支援をしたい」と日本大使館員に話しました。
- 5月17日~18日,社会活動団体World of Momsが,ウクライナ各地の母子から手作りのぬいぐるみ等の提供を募り,同団体のネットワークを通じ被災地の子供に贈りました。
- 5月19日,バサラエバ文化芸術慈善基金が,ウクライナ国立フィルハーモニーで,各回1ヶ国を取り上げその国の作曲家の楽曲を公演する国際プロジェクトの第20回目として,また第5回国際芸術祭「文化の対話」の一環として,日本を取り上げてチャリティ・コンサートを行い,これまでウクライナに広く知られていなかった日本現代音楽を紹介した。
- 5月20日,キエフ市内のグリシュコ記念植物園で,追悼と日本文化に関する知識を深めることを目的として,日本を紹介するドキュメント映画の上映を行った。
- 5月21日,慈善団体International Assitance Foundationが,児童,青年のためのキエフ市立学術オペラ・バレエ劇場で,チャリティ・コンサートを実施し,ウクライナ国立オペラ劇場の指揮者も務める同劇場首席指揮者,オレクシー・バクラン氏の賛同を得て,ウクライナ民謡,アリア・ソロ,合唱,バレエ,ハープ独奏,オーケストラ演奏等が行われました。日本からもバレリーナ2名が参加した他,上演中,舞台スクリーンで,ウクライナ日本センター提供による被災地等の関連画像が上映され,また,劇場ロビー等で,折り紙デモンストレーション,日本人形展示等が行われました。
- 5月28日,キエフ・シガー・クラブが,キエフ郊外のゴルフ場で外交団,芸術家,スポーツ選手等と共に計101本の桜の苗木を植樹しました。
- ヴィンニッツァ市立青少年芸術合唱教育センター「バルヴィノク」で,センターで活動する子供達が震災被災者を激励するために鶴を折りました。また,センターの公演活動で得た収益金が,日本大使館に託されました。
- ジトーミル州の慈善基金「チェルノブイリの人質たち」に,ウクライナ市民及び団体から多くの義援金が寄せられています。第25中学校からは「頑張って下さい,私たちは日本とともにあります」という内容の手紙が届けられています。
コソボ
- 市民から,遠隔地外交委嘱員事務所(日本大使館関係者が勤務する事務所)に対して,義援金の申し出が多く寄せられました。
- 6月28日,首都プリシュティナで,外務省及び文化・青年・スポーツ省が,コソボ管弦楽団による東日本大震災メモリアルコンサートを開催し,大統領や市長,文化・青年・スポーツ相,欧州統合相等を含む100人が出席しました。冒頭に挨拶した大統領や閣僚が,悼の意を表するとともに,日本との連帯を強調しました。コンサート会場入口では,日本関連の写真やコソボの子供達がコンサートのために描いたポスターなどが展示されました。コソボ外務省作成のホームページ
でコンサートの様子が紹介されています。
スロベニア
- ツェリエ第2団スカウト隊から,子供たちが哀悼の意を込めて書いた絵手紙が日本大使館に届けられました。
- 3月14日~5月3日,国立博物館が,日本大使館及び国立博物館・国際交流基金共催の巡回展「手仕事のかたち」実施期間中の常設展入館料を,被災者支援のために寄付することを決定(「手仕事のかたち」自体は特別展なので,当初から入場無料)。
- 3月18日,日本ファンクラブ「東方」が,日本大使館前で被災者追悼イベントを開催し,約30名が参加。献花,ろうそくの点灯等が行われました。同クラブは街頭での募金活動や,公的機関と共同で被災地支援プログラムの立ち上げも行っています。
- 3月24日,インターナショナル・スクールQ.S.I.の生徒が日本大使館を訪れ,被災者の冥福を祈るメッセージを届けました。
- 3月24日,クラン工業高校で実施された「日本への旅行体験に関する公開講義」の聴講料が,被災者のために寄付されました。
- 携帯電話会社シモビル社が,スロベニアから日本向けの通話を一部で無料としました。
- 昨年,函館市を訪問した民俗音楽・舞踊グループRezijanska folklorna skupinaが,CD売上げの一部寄付や,募金の実施を決定しました。
- 大手通販会社が,電話をかければ自動的に日本赤十字に寄付がされる特設電話番号を開設しました。
- トップスキーヤーのユレ・フランコ氏(サラエボ五輪銀メダリスト)が,フェイスブック上に日本支援と被災者激励のための特設コーナー開設し,他の有名スキーヤーも賛同しました。
ブルガリア
- ソフィア市ヴァシル・アルリロフ第38総合学校が,子供達による千羽以上の折り鶴を励ましのメッセージと共に日本大使館に届けました。
- デヤノヴォ市が,同市内の子供達の折った折り鶴を日本大使館に届けました。
- モンタナ市ブラティノ幼稚園が,日本の子供のための玩具を手作りのメッセージカードと共に日本大使館に届けました。
- アクサコヴォ市リューベン・カラヴェロヴォ村のイヴァン・ヴァゾフ学校(草の根・人間の安全保障無償資金協力の被供与団体)から,教員・生徒が書いたメッセージと共に,学校・教職員・保護者・地域住民から持ち寄られた義援金が日本大使館に届けられました。
- ソフィア市アレコ・コンススタンティノフ学校の生徒・教員OBが,各々の手形をあしらった約600枚の励ましのカードを日本大使館に届けました。
- ソフィア市ラコフスキ第120総合学校(草の根・人間の安全保障無償資金協力の被供与団体)が,募金活動を実施した他,日本大使館に励ましのメッセージを届けました。
- ソフィア市ペタル・ベロン第25総合学校が,子供達による手作りの励ましのカードを日本大使館に送りました。
- 3月11日,ソフィア市第18総合学校で日本語を勉強する生徒約15名が,日本大使館前や市中心部にある桜の木(日本が寄贈)に折り鶴を飾り付けました。
- 3月18日,第一ブルガリア文化・芸術対話学校平山郁夫センターが,追悼集会を開催。詩や俳句の朗読を行ったほか,各地の日本文化と関係の深い教育機関と同時に黙祷を捧げました。
- 3月18日,国立オペラ・バレエ劇団(訪日公演歴あり)が,被災地支援の特別公演を行いました。
- 3月19日,国営ラジオ少年少女合唱団(訪日公演歴18回)が,被災地支援の特別公演を開催。コンサートは,国営ラジオで生中継され,ネディヤルコフ指揮者が募金を呼びかけました。
- 3月19日,ソフィア少年少女合唱団が,被災地域を支援するための特別コンサート開催。
- 3月24日,ソフィア市ESPA小・中学校(日本について学ぶ「日本週間」を実施中に震災が発生したため,生徒達が自主的に募金活動を実施)で,生徒が集会を開き,黙祷を捧げ,被災した子供のために日本語で「僕らはみんな生きている」等を歌いました。
- 3月25日,ソフィア市内の教会Seven Saints Churchが,受胎告知の日のミサで,被災者のために特別の祈祷を行いました。
- 3月25日,ソフィア市ギャラリーが,犠牲者追悼コンサートを主催。
- 3月25日,財団法人START及び国営テレビ主催で,体の不自由なブルガリアの子供達による,被災した子供のためのコンサートが行われました。
- 3月27日,ブルガリア茶道裏千家協会が,チャリティ茶道デモンストレーションを実施。
- 4月1日,ソフィア市リュリン地区のUnited Children's Institution 100幼稚園が,被災した子供に捧げる歌の披露会を開催し,独自に募金活動を実施。
- 4月3日,ソフィア・フィルハーモニーが,日本人指揮者(同フィルハーモニー客員指揮者守山氏)及び日本人若手ソリストを招待し,追悼と日本との連帯を表する為のコンサートを開催。
- 4月5日,キュステンテンディル市長が,被災者への同情の念と連帯の象徴として,桜の苗木の植樹を行いました。植樹後,市長は記者団に対し,被災した子供達をいつでも受け入れる用意があると述べました。
- 4月6日,ブルガリア国立「地球と人類」博物館,国立音楽アカデミー及びブルガリア作家連盟が主催となり,被災者への同情の念と日本との連帯を表する為のコンサートを開催。音楽アカデミー教授4名が日本人作曲家2名の作品を含む楽曲を日本の為に選曲し演奏した他,ブルガリア作家連盟より犠牲者への追悼の思いや,震災時における日本人の精神力の強さ等を詩や俳句にして発表しました。
- 4月15日~24日,ソフィアで,生け花クラブ「草雅」が,被災者の為の生け花展覧会を開催。
- 4月19日,ブルガリア民族博物館が,同館所蔵の日本関連美術品の展覧会を開催し,募金をよびかけることを企画。
- 4月21日,ソフィア市フリスティナ・モルトヴァ合唱団が,追悼コンサート開催を企画。
- 4月中旬,ソフィアで,Zueka(当地舞台役者2人組)が,チャリティ公演を実施。
- ブルガリア民族博物館が,同館所蔵の日本関連美術品の展覧会を開催し,募金をよびかけました。
- 10月12~19日,元ブルガリア代表サッカー選手のフリスト・ストイチコフ氏(1998~1999年にJ1柏所属)が,ブルガリア中西部エトロポレ市にある自身が運営するサッカー・アカデミーに,被災学生を勇気づけるため,ベガルタ仙台ユースから5名の選手を招待しました。
ベラルーシ
- 3月19日,ミンスクのニコライ・ヤポンスキー教会(明治に日本で伝道活動を行った人物の名を冠した教会)で,終日にわたり犠牲者と行方不明者のための祈祷が行われました。
- ミンスクの仙台広場(ミンスクは1953年から仙台と姉妹都市。仙台市寄贈の時計が立っている。)で,市民が犠牲者を悼み,花やろうそく,折り鶴などを手向けました。仙台市代表団によって植樹されたシダレザクラの木に色とりどりのリボンが巻かれ,中には日本語のメッセージを書いたものもありました。
モルドバ
- 3月19日,モルドバ日本交流財団が,慈善団体O Raza de Soare pentru Japonia (日本に日の光を)を設立し,被災者への募金を開始。3月25日,代表者が日本大使館を訪問し,千羽鶴を託しました。
ルーマニア
- 多数のルーマニア国民から「何か自分に出来ることはないかと思い,いてもたってもいられず電話をした」という連絡が日本大使館にありました。休日にもかかわらず弔意を表したかったと大使館に花束を持ってきた人や,「被災地の家族や子供の方々をホームステイとして受け入れる」という申し出も多数ありました。
- ブカレスト第179番小学校(課外活動に囲碁を取り入れている)2年生生徒が,日本を励ますための日本をテーマとした絵画作品21点を作成し,日本大使館に託しました。
- 3月15日,シビウ県立救急病院整備計画に関する署名式報道の中で,日本人は自国が大災害にあっていても,約束は必ず守る国民であると,多くのメディアが報じました。
- 3月17日,コンスタンツァで,1,000人近くの市民が黒海の海辺に集い,ろうそくを灯して,地震の犠牲者の冥福を祈りました。
- 3月19日,ロムテレコム社(電話会社)が,固定電話から日本への通話を30日間無料にするキャンペーンを実施。
- 3月19日,ブカレストで行われたルーマニア対スペインのラグビーの試合で,両国国歌斉唱後,日本とニュージーランドの地震被災者のために選手及び観客が黙祷。ラグビー場壁面(スポンサー広告が入る部分)に,日本語と英語で「私たちは日本・ニュージーランドの皆さんと共にあります。」という垂れ幕が飾られました。
- ラドゥスタンカ劇場(文化無償の被供与機関)が,地震の犠牲者及び日本国民との連帯と哀悼を表するため,「世界演劇の日」(25時間連続で実施)開始時に黙祷。演劇の一部を入場無料とし,義援金を募りました。
- ブカレスト大学とルーマニア・アメリカ大学が,被災者への義援金募集活動を実施。ブカレスト大学は,学生が折り紙等で作品を作り,チャリティ販売を企画。
- ルーマニア・グリーンピースが,ドゥンボビッツァ川で,地震の犠牲者の冥福を祈り,灯篭流しを実施。