「がんばれ日本! 世界は日本と共にある」(世界各地でのエピソード集)
欧州(中・東欧その2)
スロバキア
- 市民による,日本大使館前でろうそくを点し被災者を悼む行動が地震直後から自然発生しました。ろうそくは上から見るとハートや日本国旗をかたどっています。
- 毎年3月に開催されるアニメ・ショーは被災状況に鑑み,中止されましたが,同ショー主催者が中心となり義援金を募り,日本大使館に寄付しました。
- ジュプコ(Zupkov)小学校の生徒・教師から,「今回の悲劇的な出来事に心を痛めており,このような厳しい運命を受け入れざるを得ない日本の人々全員に敬意を払う」とのメッセージが日本大使館に届きました。
- ブラチスラバ市内の小学校に通う生徒から,被災地の子供達に対して,「地震及び津波により被災した全ての子供達が困難な状況に負けず,健康で幸せに,そして元気よく日々を送れるように心より祈念している,これ以上地震や津波が起こらないよう強く願っている」とのメッセージが日本大使館に寄せられました。
- 3月23日,ジアル・ナド・フロノム小学生365人が,署名と共に,被災者への思いをつづった折り鶴1,000羽を日本大使館に送りました。
- 3月23日,ジアル・ナド・フロノム市役所に勤務するミロシュ・ヴィグラシュキー氏が記帳のために日本大使館を訪問した際に,地震の犠牲者への追悼の意を込めた千羽鶴を持参しました。ヴィグラシュキー氏は毎年,ジアル・ナド・フロノム市及びブラチスラバの小学校で折り紙コンテストを企画。同コンテストは,原爆で被曝した佐々木偵子と同年齢のスロバキア人の子供達を対象として,平和への願いを込めて開催されています。
- 4月1日,キリスト教団体Krestania v Mesteが,チャリティ・コンサートを開催(ラディチョバー首相後援)し,多くのスロバキア人の市民が集まりました。コンサートでは著名なスロバキア人歌手が参加し曲を披露した他,当地で活動するHope Gospel Singerによるゴスペル合唱や「赤とんぼ」の演奏が行われました。
- 4月7日,ブラチスラバ市長が,犠牲者へ追悼の気持ちを表したいとして,日本大使館前で多数のろうそくや花が供えられている場所に赴き,ろうそくを手向けました。
- 4月16日~20日,ブラチスラバ文化情報センターが,チャリティ・イベント「日本のための100時間(100 Hours for Japan)」を開催。市内の劇場前に,日本庭園とサクラの木を模したスペースが設けられ,参加者が自ら折った千羽鶴を飾った他,スロバキア人彫刻家,震災後に日本を訪れたスロバキア人が撮影した写真,在留邦人画家の作品が展示されました。20日に,イベントの締めくくりとしてコンサートが開催され,スロバキア人フォークダンスグループ・スルックや邦人音楽家の演奏等が行われました。
- 4月20日~21日,国立旧劇場で,スロバキア・フィルハーモニー管弦楽団が追悼公演を実施,ヴェルディの「レクイエム」が演奏されました(約600人参加)。
- 5月6日,ブラチスラバ市ラマチ区で,バイオリン奏者ヴィエラ・ポッドラツカ氏が,同地区の子供たちによるチャリティ・コンサートを実施。多数の一般市民や区長が来場しました。コンサートでは,日本の曲も取り入れられ,子供たちが「かごめかごめ」を歌い,区長他,多数の一般市民が来場しました。
- 5月29日,スロバキア国立劇場(新劇場)で,ペーター・ドヴォルスキー同劇場オペラ監督の主導で,チャリティ・コンサートが行われ,約900人の市民が来場しました。邦人オペラ歌手水船桂太郎氏と大原一姫氏や,新国立劇場のオペラ公演出演のため震災時に東京に滞在していたダリヴォール・イェニス氏,またペテル・ミクラーシュ氏,ミロスラフ・ドヴォルスキー氏等の同劇場オペラ・ハウスを代表する歌手が多数出演した他,同劇場オペラ・ハウスの楽団と合唱団も参加しました。曲目は,オペラ「アイーダ」,「ドン・カルロ」,「ルサルカ」及び「蝶々夫人」よりアリア等。コンサートのアンコールでは,水船氏と大原氏がスロバキアを代表する曲ドゥシークの「世界で一番美しいところ」を歌い,観客から喝采を浴びました。
- 6月28日,ブラチスラバにあるドイツ・スロバキア学校が,終業式に,震災への見舞金を日本大使へ託しました。この見舞金は,6月1日,学校でチャリティ・ラン(グランドを一周するごとに寄付)を行い,子供及びその父母が寄付を行ったものです。
チェコ
- 3月18日~25日,プラハ・ハードロック・カフェが,義援金を募るチャリティ・コンサートを実施。
- 3月20日,プラハの国立博物館(東洋部門)が,入場料を無料とする代わりに義援金を募り,被災地に送るチャリティ・イベントを実施。
- 3月23日,プラハの民族劇場(新劇場)が,義援金を募るチャリティ公演を実施。
- 3月23日,クラドノ市劇場が,義援金を募るチャリティ・コンサートを実施。
- 3月26~27日,プラハのナープルステク博物館(アジア・アフリカ・アメリカ部門)が,入場料を無料とする代わりに義援金を募り,被災地に送るチャリティ・イベントを実施。
- 3月27日,プラハ交響楽団が,市民会館でチャリティ・コンサート実施(下院議長,プラハ市長等約900人が参加)。スメタナの連作交響詩「わが祖国」,ドヴォルザークの交響曲第9番(新世界)等が演奏されました。
- 3月29日,プラハのルツェルナ劇場が,義援金を募るチャリティ・コンサートを実施。
- 3月29日,フラデツ・クラーロベー市のボニ・プエリ少年合唱団(日本と交流がある)が,義援金を募るチャリティ・コンサートを実施。
- 3月30日,ホジツェ市が,義援金を募るチャリティ・コンサートを実施。
- 4月3日,チェコフィルハーモニー管弦楽団(チェコ文化省後援)が,プラハ城(大統領府が所在)で,チャリティ・コンサートを実施(文化大臣を含む800人参加)。イオン・マリン氏指揮で,ブルッフのバイオリン協奏曲ト短調(樫本大進ベルリンフィルハーモニー・コンサートマスターが出演)及びドヴォルザークの交響曲第9番(新世界)を演奏。コンサートの様子はチェコテレビ(CT2)とチェコラジオで生放送されました。
- 4月18日,フラホル合唱団が,チャリティ・コンサートを実施。
- 5月3日,チェコ・モラビア・シレジア芸術私立学校連盟,スミーホフ交響楽団及びカレル大学が,チャリティ・コンサートを実施。
- 6月21日,ピルゼン市市民会館で,ピルゼンフィルハーモニーによるチャリティ・コンサートが実施されました(市長,ピルゼン県知事,ベッセル文化大臣,チェコ・ラジオ等後援)。冒頭,カヴァロヴァー・ピルゼンフィルハーモニー・マネージャー,バクサ・ピルゼン市長,指揮者の川本貢司氏らが,犠牲者へのお悔やみや,復興への期待を述べました。約2時間の公演では,チェコと日本の国歌,ヴィヴァルディの「四季」から「春」と「夏」,モーツァルトの「ジュピター」等が演奏されました。また,日本人音楽家が招待演奏者として参加し,「赤とんぼ」や「ふるさと」等も披露しました。コンサートの最後には,指揮者の意向により,演奏者及び聴衆が拍手の代わりに黙祷を捧げました。コンサートでの演奏は翌日,チェコ・ラジオ・ピルゼン支局にて放送されました。
ハンガリー
- 各地で募金活動やチャリティ・イベントが開催されています。また,金融・経済危機の直撃を受け市民の生活が厳しいハンガリーでは,「募金はできないが,せめて日本の子どもを一定期間預かりたい」,あるいは「お金はないが健康な腕が2本あるのでボランティアに行きたい」,といったオファーが日本大使館に多数寄せられました。
- 震災直後から,カーロリ・ガーシュパール・カルビン派大学の学生が,ブダペスト市内の駅前や繁華街で募金活動を開始。募金者へのお礼として,学生が折り鶴を用意しました。
- 震災直後から,武道団体シュハリ道場が,チャリティ人形(舞子人形)を販売。
- 3月16日,国会本会議出席議員(クヴェール国会議長)が,本会議冒頭で,地震の被災者及び犠牲者に対して哀悼の意を表し,全員が1分間の黙祷を捧げました。
- 3月22日,ハンガリー国際教会援助機構が,電話募金を開始(学校の復興に使用の予定)。
- 3月22日,リスト音楽院で学ぶ日本人学生らによるコンサートで,主催者を代表して元駐日ハンガリー大使が弔意を表明し,黙祷が捧げられました。
- 3月24日,ブダペスト市ヴァーロシュマヨル高校が,募金デーを開催。日本のロータリークラブから派遣された高校留学生や日本語を学ぶハンガリー人生徒たちが,手作りのしおり,飴,お寿司などを校内で販売。また,学校の生徒・職員たちが千羽鶴を折り,大きな日の丸に生徒たちが寄せ書きしました。
- 3月25日, ハンガリー国立フィルハーモニーのコンサートで,同フィルハーモニー音楽監督兼指揮者であるゾルターン・コチシュ氏が,犠牲者への弔意を表明し,被災者へのお見舞いを述べました。
- 3月28日,リスト音楽院交響楽団が,追悼コンサートを開催。
- 3月29日,ハンガリー日本友好協会セーケシュフェヘールヴァール支部が開催した盆栽に関する講演会で,講演席に喪章を取りつけ,講演会の間中ろうそくに火を灯すことで,日本への連帯を示しました。
- 4月から,Greater Grace International Schoolの児童生徒が募金活動を実施。
- 4月3日,American International School of Budapestが,インターナショナルフェスティバルにて,日本ブースの売り上げの一部を義援金として寄付。また,学校でも募金活動。
- 4月4日,ソルノク交響楽団が,ソルノク大学での演奏会で震災の写真展を開催。演奏会では,冒頭,追悼のため,モーツァルトの「フリーメーソンのための葬送音楽」を演奏。
- 4月6日,ハンガリー郵便が,義援金寄付を目的に発行している義援金切手の6月30日までの売り上げ分を日本に寄付すると発表。
- 4月7日,スポーツバーが,日本食ビュッフェで義援金を募るチャリティ・イベントを開催。
- 4月7日,ブダペスト市バビッチ・ミハーイ高校が募金活動を開始し,11の教育機関が参加。4月9日,チャリティ・イベントを開催し,太鼓コンサート,折り紙,カラオケ,書道,寿司,生け花等のデモンストレーションを実施。
- 4月9日から17日まで,ELTE大学植物園で毎年行われる桜デーで,被災者のための募金活動が実施されました。
- 4月9日,Budapest Jazz Clubで,クリヤ・マコト氏とピーター・シャリク氏がチャリティ・コンサートを開催。
- 4月9日,国立バレエ学校の生徒がチャリティ公演を開催。
- 4月9日,和太鼓グループHungary-Japan Friendship Orchestraが,旧リスト音楽院ホールで,チャリティ・コンサートを開催。
- 4月12日,日本人駐在員の大家が,震災のために寄付してほしいと希望し,1ヶ月分の家賃を義援金として寄付しました。
- 4月14日,Drawing Room Hungaryが,美術品のチャリティ・オークション「HELP JAPAN Silent auction」を開催。ハンガリー人,日本人芸術家等の作品が出品されました。
- 4月18日,日本食レストランで,ハンガリー・バプテスト教会援助(NGO)がチャリティ・ディナーを開催。
- 4月18日,ブダペスト市メイクスネル小学校が,追悼のため桜の木を植樹。
- 4月22日,ハンガリー・日本友好協会,ハンガリー手工芸者連盟,レストラン, Artstation文化芸術創作者協会が,合同で日本のためのチャリティ・デーを開催。バザー,日本料理,着物デモンストレーションや日本の茶碗製作デモンストレーションが行われました。
- 4 月25日,大型イベントホールSyma Csarnokで,民間ラジオ局のJuventus Radioとバプテスト教会援助(NGO)が合同で,25人のアーティストによるチャリティ・コンサート「Zen-aid for Japan」を開催。
- 4月27日,ケストヘイ市内の劇場で,ハンガリー日本友好協会ケストヘイ支部と人生の樹学園が合同でチャリティ・コンサートを開催。
- 4月27日,ハンガリー科学アカデミー大ホールで,ハンガリー日本友好協会,シュディ元駐日大使,世界的バイオリニストのサバディ・ヴィルモシュ氏が共同でチャリティ・コンサートを開催(ショーヨム前大統領が出席し,また,シュミット大統領夫妻,ショーヨム前大統領夫妻,マードル元大統領夫妻,ゲンツ元大統領夫妻らが後援)。
- 4月28日,リスト音楽院の交響楽団が,定期コンサートを追悼コンサートとすることを決定。
- 4月29日,ハンガリー家族経営連盟が,チャリティ・イベント「HELP JAPAN PARTY」を開催。入場者にfor Japanと書かれたリストバンドを販売。
- 4月30日と5月1日,ホップ・フェレンツ東アジア博物館とラーツ・ジュルジ博物館が合同で「日本の日」を開催。講演会,映画上映,デモンストレーション,コンサート,本や写真,お菓子,土産物,瀬戸物,人形などの販売が行われました。
- 4月30日,バルトーク記念館で,クラリネット,バス・クラリネット,ピアノ奏者がチャリティ・コンサートを開催。
- 4月30日,パンノン大学(Veszprem)で,リスト音楽院の教授がチャリティ・コンサートを開催。
- 5月2日,音楽ネット配信会社Fotexnetが,売り上げ全額を被災者に寄付するアルバム「Hungarian Classics for Japan」の配信を開始。楽曲はベートーベン,チャイコフスキー,モーツァルト,リスト,グリンカなど。
- 5月6日,ヴェスプレーム県立図書館で,同県の芸術家が,自身の作品のチャリティ・オークションを開催。
- 5月7日,マーチャーシュ教会で,国立合唱団が追悼コンサート(モーツァルトの「レクイエム」)を開催。オーケストラおよびソリストはリスト音楽院学生,合唱を国立合唱団が担当。指揮は国立合唱団の指揮者アンタル・マーチュアーシュ。コンサートには,国立フィルハーモニーが楽譜提供,リハーサル会場提供,無償出演等で協力。
- 5月27日,グドゥルー市グドゥルー宮殿で,追悼のための桜植樹セレモニーとチャリティ・コンサートを実施。
- 5月30日,International Children's Safety Serviceが,毎年恒例の恵まれない子供達のためのチャリティ・コンサートを,今年は被災地児童のために実施。
- ハンガリー政府は,提供する緊急物資支援の中に,日本人の口に合うように,ハンガリー製日清カップラーメン約40,000個を入れました。日清食品はハンガリーに工場を有し,主に欧州向けに製品を生産しています。
ポーランド
- 市民から色々な形で弔意が日本大使館に届いています。
- アダム・ミツキェヴィチ大学日本語学科が,千羽鶴と義援金を日本大使館に届けました。
- 3月12日~27日,全カトリック教区で,ポーランド司教団とカリタス・ポーランドが,地震・津波被災者のため募金活動を実施。
- 3月17日,ある邦人がタクシーを利用して料金を支払おうとしたところ,運転手が「日本人なら料金はいらない。これが今日本のために自分ができる精一杯のことだから」と言って料金を受け取りませんでした。その邦人はそのタクシー代を赤十字に寄付しました。
- 3月18日,クラクフの日本美術技術博物館が,18日の人間国宝・鶴賀若狭掾の新内公演の入場料を全額気仙沼市に寄付。同美術館には,97年に気仙沼市から鯉が描かれた大凧がプレゼントされ,以来,同博物館では毎年「子どもの日」イベントにこの大凧を掲げ子どもの繁栄を祈ってきました。
- 3月24日,ワルシャワ市メリディアン学校(小・中学校)が,「日本との連帯の日(Day of Solidarity with Japan)」を設定,生徒は制服のかわりに日本国旗をイメージした赤色の私服を着用。また,生徒は日本の被災者を励ますポスターを作成し,日本大使館に届けました。
- 3月25日,ワルシャワ大学日本学科が,「これまで日本から受けてきた数々の支援に対して自分たちが返す番がきた」として,被災者支援のアピールを掲げて募金活動を開始。千羽鶴と義援金を日本大使館に届けました。
- 3月25日,プルシュクフ市長が,ポーランド在住の日本人ピアニストを招き,無料ピアノコンサートを市民向けに開催。コンサート後,ピアニストが日本で希望を表すとして,折り鶴の折り方を披露,参加者と一緒に鶴を折りました。
- 3月27日~29日,クラクフのヤギェウォ大学日本語学科が,カジミェシュ地区で「日本デー」を開催。また,夏期休暇等に日本の児童をポーランドに招待できないか検討しています。
- 4月2日,ワルシャワのワジェンキで,日本人・ポーランド人有志の発起人により,被災者支援のためコンサート等が行われました。被災者へのメッセージや子どもたちの絵を描いたスライドを背景としたステージで,9時~18時の間ピアノが演奏されました。
- 4月4日,ポーランド・ラジオ局ホールで,チャリティ・コンサートが開催されました。民俗楽器演奏家でもある元駐日ポーランド大使夫人の呼びかけに応じたポーランドの代表的な音楽家及びグループ30名以上が出演し,ショパンやバダジェフスカを始めとする両国に縁の深い曲が演奏されました。
- 4月17日,ウッジ音楽院学生及び教授が,地震支援のチャリティ・コンサートを開催。また,ウッジ美術大学学生による美術作品のオークションも行われました。