
「がんばれ日本! 世界は日本と共にある」(世界各地でのエピソード集)
アジア(中国,モンゴル)
中国
- 官民の要人や市民から,数多くの記帳やお見舞い状,義援金等が日本大使館、日本総領事館に寄せられています。
- 日本大使館、日本総領事館での弔問記帳者の中には,被災地に思いを寄せて涙を流す方,花束を持ってきて,事前に用意したメッセージを置いていった方等もいました。
- 3月24日夕方までに、日本大使館のミニブログ(中国語)に,市民から、大半が日本に対する見舞い,義援金の申し出などの5,000件近くの書き込みがありました。また,市民から手紙やファックス等で多数の見舞いメッセージが送られました。
- 中国各地で,多数の各種チャリティ・イベント等が企画・実施されています。
- 上海の民間企業六十数社と中国人従業員有志から,日本総領事館に義援金が次々に届けられました。義援金を呼びかけた中国企業の会長は,「四川大地震では日本が真っ先に支援してくれた。今度は我々の出番だ」と語りました。この他,上海の中学生らが小遣いを集めて義援金を匿名で寄せたりする等,支援の輪が広がっています。
- 上海市内の中学校教師と生徒が日本総領事館を訪問し,ハート型の紙に中国語と日本語で書かれた激励・お見舞いのメッセージとクラスで集めた義援金を届けました。
- 今年77歳になる上海市民が,新しい靴を買い,髪も切って,募金のために日本総領事館を訪れました。彼は,「実は自分は日中国交正常化当時,対日賠償要求擁護者だった。それでも今回の災害と以前の戦争は全く関係がない。」と言い,「少なくて申し訳ないが」と義援金を寄付しました。
- 大連の日本総領事館にも,多くの義援金が寄せられています。また,募金箱を設けるレストランも多数あり,多くの市民が協力しています。
- 大連韓国国際学校の校長,教員及び生徒代表が日本総領事館を訪問し,お見舞いの挨拶と義援金を持参。
- 瀋陽の東北大学外国語学院日本語学部学生55名が,被災者に向けた励ましのメッセージを書いたノートを日本総領事館に送りました。ノートには,日本語及び中国語で,「日本頑張れ」,「日本の一刻も早い復興再建を祈念する」,「日本が必ず災難に打ち勝つことができると信じている」とのメッセージが書かれています。
- 四川省各地で,赤十字組織、一般住民,学校生徒・学生,医療スタッフ,サラリーマンなどが,2008年の四川大地震に際して日本が積極的に支援したことから「今度はこちらが恩返しだ」として募金活動を行っています。
- 四川省都江堰の中学校生徒,教員が,「我々もかつて同じように恐ろしい災難を経験し,美しかった故郷を失いました。しかし,我々は『皆の意志は城となる』ことを知っています。皆さんも,『あきらめない』という言葉とともに拳を握りしめ,立ち上がれるはずです。災害は一時のものに過ぎません。いつかまた同じ土地の上で楽しく暮らせるときが必ず来ます。空で瞬く星を見たら,我々が皆様のために祈っているのだと思って下さい」との見舞い状を重慶の日本総領事館に届けました。
- 中国大連国際経済技術合作集団,大連市政府関係者が,中国人実習生20名(15名が大連出身)を救った,宮城県女川町 株式会社佐藤水産の佐藤充専務と,家族に大きな被害があり自社が全滅の中,実習生の安全確保を優先,帰国に尽力した同社社長の仁氏について,義援金活動を始めました。
- 3月12~13日,北京市民5人が日本大使館を訪れ,花や現金を持参し、弔問。
- 3月18日,中山市麗景学校の王玉梅・芸術総監が日本総領事館を訪問し,同校の教員,生徒,保護者たちが寄付した義援金を手渡しました。同校では,被災地域の小中学校の教員を同校に教員として招くことを計画。
- 3月18日,甘泉外国語中学(上海日本人学校と交流のある市内学校)の学生が日本総領事館に義援金と横断幕を届けました。長さ約20メートルの横断幕には,「愛心無国界」等のスローガンが印刷され,その他のスペースに「日本頑張れ」等,約500名程度のメッセージが中国語と日本語で記入されています。
- 福建留学人員聯誼会留日分会の有志が,募金活動を支援するため,福島原子力発電所で奮闘している作業員たちに捧げる歌を作成し広州の日本総領事館宛にCDを送付しました。
- 3月19日,ハルビン市日本留華孤児養父母親睦会(日本人残留孤児を育てた黒龍江省ハルビン市の中国人養父母の会)の会員が,募金活動を行って集めた義援金を日本の赤十字社に送りました。
- 3月19日,広東外語芸術職業学院の日本語学科新入生歓迎会で,教員と学生が集めた義援金と,学生たちが書いた手紙が日本総領事に手渡されました。
- 3月19~20日,北京国際室内交響楽団がチャリティ・コンサートを開催。
- 3月20日,貴州大学学生が,大学での音楽グループ「ジプシークイーン」のコンサート(日中友好と四川地震支援の一環として中国各地で継続的に実施)で,冒頭に黙祷を捧げ,フィナーレで観客と共に「相信愛」(中国歌手多数が四川大地震の被災者を励ますために歌ったもの)を歌いました。また,貴州大学学生は,千羽鶴をコンサートツアーの一行に託しました。
- 三一重工が,福島第一原発冷却のため、生コンクリート圧送機(62メートルのアームを持つ)1台を東京電力に寄贈(3月24日に大阪港に到着後,福島に向かう予定。)。
- 3月24日,中国紅十字会四川分会が,「四川大地震で日本から支援を受けた恩を返そう」との呼びかけで実施した募金活動の義援金を日本総領事館に渡し,「かつて大地震の被害を経験した四川省の人々はこれを我が事のように受け止めています。真心から恩義に報いるために,日本の地震被災地のために惜しむことなく寄付を行いました」との見舞い状を届けました。
- 3月26日,広州市内中心部の東駅広場で,広州市激揚文字社会工作服務センター(児童向けに美術教育等を行っているNGO)の指導者と児童約20人とその保護者,総計100名前後が,キャンドルを灯しながら被災者に向けたメッセージを読み上げ,祈りを捧げる活動を行いました。
- 3月26~27日,遼寧省外国語協会外語トレーニングセンター日本語クラス生徒20人が,瀋陽市内繁華街で募金活動を行い,後日義援金を日本総領事館に持参。また,「日本頑張れ」等のメッセージが書かれたステッカーを贈呈(同じ図案を募金活動で使用)。
- 3月27日, 南京市文化芸術中心にて,書家・劉洪友氏の呼びかけにより,南京をはじめ中国の芸術家を中心に300名規模の募金活動が行われました。
- 3月28日,黒龍江省ハルビン市の侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館職員2名が,見舞い状及び同館職員らからの義援金を持参し,金成民同館館長の代理(館長が北京での学術シンポジウム参加中のため)として日本総領事館を訪問。
- 4月3日,黒龍江省ハルビン市のハルビン師範大学の学生2人が,瀋陽の日本総領事に見舞い状及び義援金を届けるために訪問。学生の1人は甘粛省出身で,2008年の四川大地震の際に少なからず被害を受けたが,その際の日本の支援に感謝していると述べました。
- 4月6日,広州市激揚文字社会工作服務センター(児童向けに美術教育等を行っているNGO)の教員及び児童2名が日本総領事館を訪れ,児童が被災地の子供に向けたお見舞いのメッセージを読み上げ,メッセージと千羽鶴を渡しました。四川大地震の際に日本の子供たちが,被災した子供たちに,一つ一つの鶴にはメッセージを記した千羽鶴を送り,子供達が非常に勇気づけられたというエピソードに触発され,同センターは広州市の複数の小学校と幼稚園の児童に折り鶴の折り方を教えました(折られた鶴は1万羽以上で,被災地の児童へのメッセージが書かれている)。
- 4月10日,日本人留学生団体「大連留学生社団」が,チャリティ・イベントを計画。
- 4月30日,広州のオランダ総領事館によるクイーンズデイ(ナショナルデー)の催しバザーの売上金が被災した子供達のために寄付されました。
- 5月10日,広東ライオンズクラブが,「清音遠揚」と題された慈善コンサートを開催(約200人参加)。コンサートにはピーター・ヒル氏(尺八:米国人),ラマ・サイモン氏(舞踏:韓国人),陳華一氏(琴:中国人)ら著名な演奏家が参加。
- 5月,大連の「アカシア祭り」でのチャリティ・イベントが企画されました。
- 大船渡市では,営業店舗が限定且つ販売個数制限や購入のために並ぶ必要があり,日中作業を行っている中国救援隊は利用困難でしたが、そうした中,立ち寄ったコンビニの店主が,営業時間が終了間際で,また救援隊が費用を負担すると言ったにもかかわらず,「緊急援助隊ならば」と無償でカップラーメン,おにぎり,飲料水を提供しました。
- 救援隊の第一の目的は生存者の確認であり,遺体回収作業は必ずしも主要任務ではありませんでしたが,現地消防から同作業にも対応してほしいとの要請があった際,中国救援隊は、自分たちでできることであれば何でも協力するとの姿勢を取り続けました。
- 中国救援隊が捜索作業中,通りかかった住民から「遠くからわざわざありがとう。」と声をかけられました。また、飴やお菓子の差し入れもありました。
- 5月11日,広東外語外貿大学日本語学科学生が,日本語の季刊誌「云山四季」で東日本大震災を特集し,「日本頑張れ!東北頑張れ!」と題して日中留学生のメッセージ等を掲載しました。
- 6月1日の児童節に,広州市内の体育公園で,児童と保護者約100名による追悼行事が行われました。司会の児童が,被災地の児童に向けたお見舞いのメッセージを読み上げた後,児童50名が幅8メートルのキャンバス2枚に追悼のための絵を描きました。その絵は,行事に出席した日本総領事館員に託されました
- 6月13日,瀋陽の外国人駐在員等の家族による懇親組織であるInternational Club of Shenyangが、被災者を励ますためのチャリティ・イベント「折り鶴募金」を実施しました。イベントには約30人が参加し,千代紙1枚につき10元を募金し,折り鶴を折って被災地の一刻も早い復興を祈りました。
香港特別行政区
- 4月1日,香港ビクトリアパークで,チャリティ・コンサート「愛心無国界311(愛に国境はない3・11)」が開催され,ジャッキー・チェン,エリック・ツァン,ジュディ・オング,アグネス・チャン,AKB48,クォン・サンウ等の香港,台湾,韓国,日本の芸能人約200名に加え,被災地出身の千昌夫,中村雅俊が出演しました(約1万人が入場)。また,ライオネル・リッチー,ケリー・チャンらがビデオ・メッセージを寄せました。コンサートでは,宮澤賢治の「雨ニモ負ケズ」を中国語に翻訳して中国人作曲家が曲をつけた歌「心の痛みに負けないで」がテーマ曲となり,出演者全員が手を繋いで合唱した他,在留邦人の子供達が「アンパンマンのうた」を合唱しました。3時間に亘るコンサートの様子は,香港のテレビ局全局で中継されました。この準備には,市民,邦人等約2,000人がボランティアとして参加しました。
モンゴル
- 各地の市民から,子供達を中心に日本の被災者をモンゴルに受入れ,自宅でホームステイしてもらう用意があるとの意向が外交・貿易省に多々寄せられています。
- モンゴル政府より寄付された義援金は,外国の災害に対する同国義援金としては過去最高額です。
- 国家公務員全員が月給1日分を義援金として寄付することを決定しました。
- モンゴル外交貿易省では義援金口座を開設,国民に寄付を呼びかけている。
- 日本のODAの被援助機関には,「国家公務員の月給の1日分」の義援金にならう,あるいは月給の2日分,3日分,機関によっては,5日分を寄付すると決めたところもあります。
- 各地の友好親善諸団体,特に帰国留学生会やJICA研修生OB会等が,積極的に日本支援を呼びかけました。
- 数日間にわたって,市民が日本大使館前で多くのろうそくの灯をかかげ,犠牲者の冥福を祈りました。
- 3月24日~25日,ダルハンオール県ダルハン市の「太陽の子どもたち」孤児院が,日本大使に義援金を渡しました。この義援金は,20日,県議会が無償提供した会場で、孤児たちがチャリティ・コンサートを開き,また孤児たちが,政府の生活保護金1カ月分を全額寄付したものです。大使は,生活保護金分は必要な生活のための資金なので,受け取ることはできないと固辞しましたが,校長が,孤児たちの強い希望によるものなのでぜひ受け取っていただきたいと再度申し出たため,大使は受け取ることにしました。
- 3月26日,ウランバートルの国立芸術大学が,被災した日本の子供の支援のためのコンサートを開催。
- 3月27日,ウランバートルで,有名ロック・グループ「ハランガ」を始めとする歌手がチャリティ・コンサートを実施。
- ウランバートル市の中心部にあるスフバートル広場にて,赤十字社が,震災で亡くなった方々を追悼するため,多くの風船灯明を打ち上げました(風船灯明の売上金が義援金となります)。
- ウランバートルの国立バレエ劇場が,チャリティ公演を企画。