世界が報じた日本

海外主要メディアの日本関連報道
(4月2日~4月9日)

平成25年4月2日~4月9日

 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め同意が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文にあたって下さい。

掲載日

4月8日付

紙面(国名)

インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙アジア版(米))

執筆者・掲載欄・発信地

社説

 安倍総理は5日,米国と米軍基地として使用されていた土地の返還に関するスケジュールに合意することで,政治的リーダーシップを見せた。合意は日米同盟を強化するものだが,沖縄住民を満足させるものとなるかは不明確だ。今回の合意は早ければ2022年には普天間を返還することを示し,他の五つの基地の返還スケジュールを決定した。在日米軍は地域の安定にとって重要である。しかし,米軍の駐留が持続可能になるためには両国が沖縄県民の懸念に対応することが必須だ。

掲載日

4月6日付

紙面(国名)

ル・モンド・マガジン(週刊)(仏)

執筆者・掲載欄・発信地

フィリップ・メスメール記者

 安倍総理の支持率は60%を超え,日本が歴史的な貿易赤字に見舞われている中でも衰えを見せていない。「アベノミクス」と称する一連の経済改革は魅力的であるが,それだけではない。安倍総理の国民への働きかけ方は上手く当たったようだ。これまでの総理とはうってかわり,安倍総理は,新たなテクノロジーを政府広報に活用する術を見いだした。3月には,首相官邸からダウンロード可能な,スマートフォン用アプリサービスを開始した。このサービスは,とりわけ,官邸フェイスブック・ページへのリンク,国の政策や総理の動向といった情報を提供している。また,安倍総理は,個人のフェイスブック・アカウントも持っており,各種訪問の際に撮影した写真を掲載したり,自らのメッセージを直接発信したりしている。総理のアカウントには23万4439人ものファンがあり,これは日本の政治家の中で最も高い数字だ。伝統的なマスコミにもこのやり方を貫き通す考えの安倍総理は,前回の総理在職中に始めた毎日の記者ブリーフィングをやめて,重要な発表の場にするに留め,慣例を覆している。1月には,関西のテレビ局の討論番組への出演も果たし,全国放送キー局間での露出頻度のバランスなど気にすることもなく,自らの出演番組を決定しているようである。 ある種のポピュリズム的パフォーマンスという感が拭えない,安倍総理のこのやり方は,ついに,永田町の首相官邸を子ども達に開放するところまで行き着いた。

   (注)リンク先は有料サイトです。

掲載日

4月4日付

紙面(国名)

ニューヨーク・タイムズ紙(米)

タイトル

また北朝鮮(他のサイトヘ)

執筆者・掲載欄・発信地

社説

 ここ数週間の武力による威嚇と軍事的激化は厳しい現実を突きつけた。それは北朝鮮が何よりも緊急課題であるということだ。北朝鮮は核弾頭のミサイル搭載にイランよりも近づいており,米国とその同盟国を攻撃すると脅しを掛けている。オバマ政権がこの地域で米軍を増強したことは賢明だった。多くの専門家は,金正恩第一書記は世界最大の軍事国家とその同盟国を攻撃することはないと推測しているが,もしこの仮定が間違っていた場合,米政府は本土を防衛出来ることを保証する義務がある。また,韓国と日本に対し,米国の防衛コミットメントは今後も堅持されるということを再確認する妥当な理由もある。日韓両国の一部の政治家は,それぞれの政府に対して独自の核兵器計画を展開するよう圧力を掛けており,これは破壊的で不必要なことだ。

掲載日

4月3日付

紙面(国名)

インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙アジア版(米)

執筆者・掲載欄・発信地

マーティン・ファクラー東京支局長(サンクレメンテ島,カリフォルニア発)

 2月に行われた日米合同演習アイアン・フィストで自衛隊員は仮想敵から離島を奪還する訓練を行った。日本がその諸島への攻撃を恐れる国はただ一つ,中国である。中国による諸島の領有権の主張及び北朝鮮の核の脅威が,日本の首脳陣を戦後の平和主義から遠ざけている兆しの一つである。11年ぶりに軍事費を増額した安倍総理の下でこの傾向は顕著である。米国が台頭する中国を相殺するパートナーをもつという意味で,地域のパワーバランスへ広い意味あいをもつ可能性がある。過去数年で日本は自国と24万人の自衛隊を米軍の真のパートナーへと近づけている。自衛隊が普通の軍隊へと変化する動きは,2011年の地震,津波,原発事故という災難から恩恵を受けた。自衛隊は広く国民から救出のヒーローと賞賛されたのだ。自衛隊がやや積極的なものへと変化していることは合同演習でも示された。8年前に12名の自衛隊員が参加して始まったアイアン・フィストであるが,今年の参加は昨年よりも100名多い280名の自衛隊員が参加した。

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